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【多様な教育を見てみよう】NPO法人 さいたまユースサポートネットにインタビューしてきました!vol.1

こんにちは!
早稲田大学文化構想学部 高野ゼミ教育班です!
「子どもたちにとって多様な教育機会を広げる」ことを目標に研究を行っており、その一環として多様な教育の最前線に関わっていらっしゃる方々に対してインタビューを行っています。
今回の記事では、特定非営利法人さいたまユースサポートネット、ならびに代表理事の青砥恭さんへのインタビューを掲載します。

インタビュー先紹介
特定非営利法人さいたまユースサポートネット(以下:ユースサポートネット)は、「一人の子どもや若者も取り残さない社会を」をモットーにさいたま市を拠点に居場所がなく将来への不安を抱えた子ども・若者たちへの支援活動を行っています。具体的には、不登校や中退などで居場所がない若者が参加する「たまり場」や働くことを希望する若者向けに準備をともに行う「就労支援事業 はたチカ応援プログラム」、学習支援委託事業などの活動を展開しています。

(出典:さいたまユースサポートネットHP

青砥さんへのインタビュー 
それでは、ここからはインタビュー内容をQ &A形式で掲載します!

Q.本日はお忙しい中インタビュー依頼を快諾いただき、ありがとうございます。まず、どういった経験や考えからユースサポートネットの活動を始められたのでしょうか?
A.20代前半で、アルバイトで小学校の警備員をしながら大学の研究室に通っていました。その頃の経験はその後のぼくの人生に大きな影響を与えました。当時はちょうど高度経済成長期の終わりごろで、国全体としては経済的に豊かになっていましたが、その裏では産業構造の転換もあり、大量の労働者の解雇・失業が発生していた時期でもありました。
元炭鉱労働者で失業し、警備員になった方や夫を亡くして、シングルマザーとなり給食の調理員や用務員(当時の名称)として働いていた方々と職場を一緒にした体験がきっかけとなっています。

その後、1983年からは20数年、高校の教員として生活したのち、2011年に、当時教えていた大学の学生や1990年ごろから、地域で一緒に学習ボランティアをしていた友人たちとこの団体を設立しました。2011年3月に発生した東日本大震災のボランティアとして、福島県双葉町の人々に対する支援に参加しながらの活動のスタートでした。


Q.生活苦に苦しむ方々との交流があったということですが、その中でなにか青砥さんご自身の中で気がついたことや考えの変化などがあったのでしょうか?

A.社会をむしばむ最大の原因は貧困と格差だと思います。高度経済成長期以降に起きていた、一部に豊かさも生み出しながら、一方では貧困も作り出すという、裏表のある歪んだ社会構造が格差や貧困に苦しむ人々を生み出し、結果としてそれがいびつな社会をつくり続ける結果になっているのではないかと考えるようになりました。


Q.ユースサポートのでの活動において、特に生徒の方々や対象としている方々に安心してもらうため工夫していることがあればお伺いしたいです。
A.大きく2点あります。1点目は、「いま、何がしたいか」という生徒サイドのニーズに合わせて運営を行っていることです。仲間が欲しい、居場所が欲しいというニーズを持っている子も、スポーツや勉強がしたいという思いがある子にも双方に対応しますし、その行動を制限したりは一切していません。
もう1つは、完全無償という点です。居場所の側面も、勉強の支援という側面も両立して、完全無償で提供しています。利用料を払えない貧困世帯や外国人の人たちにも対応したいです。

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さて今回はここまで!全3本立てでさいたまユースサポートネット・青砥さんへのインタビュー内容をお送りします。

次回は、さいたまユースサポートネットの活動の抱える課題点や、青砥さんの考える「居場所」の定義についてお伝えします。お楽しみに!


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