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土曜ソリトンSide-B : あれから20+5年

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あれから20と5年。2020年9月についに初めての再放送を果たした伝説的番組「土曜ソリトンSide-B」についてのあれこれ。
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#土曜ソリトン

「土曜ソリトン SIDE・B / 坂本龍一スペシャル」
2020年9月19日(土)放送予定

「土曜ソリトン SIDE・B / 坂本龍一スペシャル」 2020年9月19日(土)放送予定

【速報】
Eテレプレーバック
「土曜ソリトン SIDE・B / 坂本龍一スペシャル」
2020年9月19日(土)
Eテレ16時~17時(60分)放送予定

1995年に放送された「土曜ソリトン Side-B」伝説の回が再放送される予定です(大きなニュース等があった場合は予定変更となります)。

先日追加コメントを収録しました。番組全体をほぼそのまま再放送の予定です。(最後のセッションも) お楽しみ

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「夢の中で会えるでしょう」 キングトーンズに捧ぐ

「夢の中で会えるでしょう」 キングトーンズに捧ぐ

キングトーンズのリーダー、内田正人さんの訃報を知る。

子供の頃、テレビでよく聞いていた名曲「グッドナイト・ベイビー」(1968)。このデビュー・シングルは大ヒットし、オリコン2位を記録。
米ビルボード・R&B部門でも 48位に。

僕が触れた、最初の和製R&Bでもあった。

1993年ごろ、キングトーンズへの曲提供の依頼を頂いた。
その頃、シュガー・ベイブの「DOWN TOWN」が元々はキングト

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土曜ソリトンSide-B / あれから20+5年

土曜ソリトンSide-B / あれから20+5年

マガジン「土曜ソリトン Side-B あれから20年」が未完のまま放置されて、はや5年。最近このマガジンをフォローしてくれた方もいるので、その間の出来事〜現在までをまとめておきます。

東京・吉祥寺のイベントスペース「キチム」の原田奈々さんから「ソリトンみたいなイメージでトークイベントやりませんか?」と提案されたのが2015年、ソリトン20周年を振り返り始めた時でした。

それは面白そう!
と20

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土曜ソリトンSide-B : あれから20年 ①

土曜ソリトンSide-B : あれから20年 ①

 その1:プロローグ

「ソリトンSide-B、観てました」 いままで何度この言葉を聞いただろう。

『土曜ソリトンSide-B』は1995年4月から一年間、NHK教育テレビ(弦・Eテレ)で放送されたバラエティ。僕は緒川たまきさんと2人で司会を務め、毎週エンディングで弾き語りをした。「1年間だけだったんですか? もっと長かったと思ってました」と、これも数えきれないくらい何度も聞いたことば。

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土曜ソリトンSide-B : あれから20年 ②

土曜ソリトンSide-B : あれから20年 ②

 その2:激しい時

 ソリトンSide-Bの始まる直前の1995年1月〜3月、とにかく激しかった時代。番組の思い出を語る前に、あの頃のことを思い出してみる。記憶がかすれてしまう前に。

1月17日 - 午前5時46分「兵庫県南部地震(阪神・淡路大震災)」発生。

 1995年1月17日火曜日午前11時過ぎ、僕は寝坊してあわてて身支度をして、外苑東通りを西麻布方面に向かって走っていた。事務所で

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土曜ソリトンSide-B : あれから20年③

土曜ソリトンSide-B : あれから20年③

その3:All over, Starting over

 1995年1月。僕は月〜金でドラマの撮影をしながら、土・日でレコーディングをしていた。準主役、初めての演技、しかも運動が苦手な自分が、時にバイクに乗ったり(もちろん二輪免許はないので、バイクを降りるだけの演技をしたらあまりのぎこちなさにスタッフから苦笑が漏れて、それ以降は却下された)スポーツカーを駆る(急ブレーキで停めるシーンなどはスタン

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土曜ソリトンSide-B : あれから20年⑨

土曜ソリトンSide-B : あれから20年⑨

その9:坂本龍一ワールド・ツアー - part2

思いがけない展開から、坂本龍一ワールドツアーのギタリストに大抜擢された高野寛。しかし、その大役は決して当時の実力に見合ったものではなく、長い試練が始まる。

まず、曲の複雑さ。坂本さんの曲に使われているコードは、一般的なコードネームでは書き表せない独特な響きを持っているものが多い。元来「コードネーム」はジャズから派生した軽音楽の概念だが、クラシッ

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土曜ソリトンSide-B : あれから20年⑩

土曜ソリトンSide-B : あれから20年⑩

その10:坂本龍一ワールド・ツアー - part3

無事国内ツアーを終えた一行は、香港・ヨーロッパの旅へと飛んだ。

日本からずっと一緒にやってきた坂本龍一バンドのメンバーは、イギリス人のバイオリニスト エバートン・ネルソン、オランダ系ニューヨーカーのベーシスト クリス・ミン・ドーキー、NY生まれのボーカリスト ヴィヴィアン・セサム、ブラジル系ニューヨーカーのパーカッショニスト バルティーニョ・

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