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余命1ヶ月弱の父の介護でメンタル崩壊寸前の書店員は、メイドカフェで萌え萌えきゅんする夢を見る。

【余命1ヶ月弱の父親へ向けた、罪悪感からくる保身行為ブログ①】  ←序章(click!)

多臓器が不全状態になり、栄養を上手く分散できず、腹水として全ておなかに溜まる。
そして溜まった腹水は肺や胃を圧迫し、食欲不良や呼吸不全を引き起こす。
ゆえに、点滴や飲み薬等で栄養を確保するのだが、口腔経由でないものは腹水になりやすい。排出されることなくどんどん溜まっていく。(ま、どの経路にしろもう全部溜まっていくんだけど)
そこで、応急処置としておなかに針を刺し、腹水を抜いて呼吸を楽にするという作業をするのだが、それを何度も繰り返すと今度は栄養失調に陥る。
抜くことのできる量は徐々に減っていって、やがて手足はやせ細り、おなかだけが膨らんでゆく。平安時代末期頃に描かれた『餓鬼草子』をイメージして頂けると分かりやすいだろう。

口に棒を突っ込まれてるやつ的な体型

歩くことも立つことも座ることも自力ではかなわないほど体力は落ち、衰弱に衰弱を重ねていく・・・。というのが父の状態である。

その悪化具合に比例するように、母と私の介護もハードさを増してきた。
母は先月から仕事を休んでおり、付きっきりで頑張っている。
しかし、147cmの身体へのしかかる負担は大きい。先週、父の身体を支えようとした際に腰を痛めてしまった。
休みの日や、出勤前&帰宅後ならば助太刀出来るのだが、ゴールデンタイムは何も出来ない。
ゆえに私も昨日からしばし休暇を頂き、2人体制で介護に挑んでいる。

父の目が覚めるたびにこちらも起きなきゃいけなかったり、父がリビングで食事をとるたびに家の家具を移動させたり、トイレ補助やら着替え補助やらその他の要望やら、いろいろなことをしているのだけれど、肉体的にも精神的にもダメージが蓄積されているのが実情。

トイレのにおいなんて嗅ぎたくない。
身体から散らばる白い粉のようなものを吸い込みたくもない。
もっとゆっくり安心して眠りたい。
大好きな仕事に行きたい。
深大寺温泉までチャリを漕ぐ!という小旅行をしたい。
メイドカフェでチェキ撮りたい。
気心の知れた友人と飲みに行きたい。
美しい方とお出かけしたい。
ってかまずは出会い見つけに行きたい。

たくさんの我慢を募らせて介護を乗り越える日々なのだけれど、そんな自分に罪悪感を感じてしまう。
「恩返しも出来ないような息子とかマジ終わってんだろ」と画面の向こうで罵られているかもしれない。
「情けなすぎだろ。みんなやってんだから頑張れよ。」とか周りからこっそり思われているのかもしれない。

それでも私はぶっちゃけしんどい。
甘ったれんじゃねえ、なんてマザーテレサにぶっ叩かれてもしんどい。
今だって、部屋に侵食してきた薬の匂いに鼻がおかしくなりそうになりながらこの文章を書いている。

「死んじゃう前に父との思い出を綴ろう!」
と息巻いて始めた『余命1ヶ月弱の父シリーズ』だけど、一貫した気持ちで書き続けられないことがここにきてやっと分かった。
だからこそ、少し開き直ることにする。
気持ちは絶えず変化するものであるから、それはそれとして受け入れちゃって、心の赴くままにキーボードをタイプしていこう。
じゃないと感情の板挟みで、ぺっしゃんこになっちまう。

幕が下りるのはいつになるか分からないけど、
この記事が最終章になっちゃたらあんまりカッコ良くないなぁ・・・。

さて、明日は何を書こうかしらね。
ま、デッドバイデイライトしながら考えよっと。


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