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死んだ子供と17日間旅をした母シャチ

最近はサイエンスネタを多めに発信していましたが、今日は

シャチの母親が、死んだ子供を17日間背負って泳ぎ続けた。

という、少し泣ける話をシェアしたいと思います。

シャチって?

普通にこの話を紹介しても良いのですが・・・アクアリウムブログなので、シャチって何者なの?ということを調べてみました(笑)

まず、皆さんご存知かもしれませんが、シャチは

魚ではなく哺乳類です。

イルカの仲間ですね。

シャチの群れには

・定住型
・回遊型
・沖合型

3タイプがあります。それぞれ群れの規模や、食べる物が違ったりもするんです。

主食は地域によって変わるのですが(人間みたいですね)、クジラなどの大型の哺乳類を食べるシャチもいれば、タラなどを主食にするシャチもいるようです。

また、シャチはとっても頭が良いのです。

カモメを狩るために、捕まえた魚などを使ってカモメをおびき寄せたり、少し残酷ではありますが、サメを襲った後、栄養価の高い肝臓だけを抜き取ったりすることもあります。

クジラに対しても、群れで連携をして、クジラが水面に出て呼吸できないように追い回したのち、窒息死させることもあるそうです・・・

人を襲うことはめったにないと言われています。

とても家族思いな生き物、シャチ

ここから今回の記事の内容に入っていきます。

なんと、死んだ子シャチを17日間も背中の上に乗せて泳いだ母シャチが紹介されています。

ずっと頭を上むきにして、子どもが落ちないように泳いでいたのです。

子どもが死んだことに受け入れられず、ずっと側で泳いでいたかったのでしょうか。

人間でも、死後の一夜を共に過ごす儀礼があったりしますが、シャチも人間のように、人間以上に家族のことを大事に想っているのかもしれません。

シャチが絶滅の危機に瀕している

そして、実はこの記事は、ただの良い話、では終わらないのです。

このシャチは、いわゆる定住型に属している、southern resident killer whale (SRKW) と呼ばれる群れのシャチなのですが、

実は、いまSRKWのほとんどの子シャチが大人になる前に死んでしまっているのです。

今回のこのシャチも子供が大人になれずに死んでしまったのです。

原因は、餌であるサーモンの不足です。

環境の変化や、乱獲によって、シャチの餌となるサーモンがほとんどいなくなってしまったため、子供が死んでいるのですね。

このシャチの危機に際して、様々なかたが、シャチを救おうという運動を起こしています。

twitterで #SRKWと検索すると出てくるアメリカの運動もそのひとつです

こうした運動のおかげもあってか、カナダではシャチの餌となるサーモンの漁獲量を35パーセント減らそうと政府が決断しました。

世界では、シャチをはじめとした多くの生き物が絶滅に瀕しているわけですが、こういった事態を他人事と思わずに、きちんと向き合っていきたいなと思いました。

僕たちが自宅で飼ってる身近な生き物も、自然界では絶滅に瀕しているのかもしれませんし、そうなれば、困るのはアクアリストです。

アクアリスト全員が、少しずつでもいいので、寄付できるような仕組みなどがあると良いかもしれません。

アクアリウムは、ただ生き物を飼うというだけではなく、自宅に自然環境を構築する必要まである趣味だからこそ、

地球で一番自然に優しいコミュニティを目指したいです。

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