ビーシュリンプを科学する。
本日は「アクアリウム × サイエンス」シリーズです。
イノカチームでは、海外の魚にまつわる研究を調査し、定期的に共有を行なっております。
今回は、ふと、アクアリウム業界ではとてもメジャーなビーシュリンプに関してどれくらい研究が進んでいるんだろう、と気になったので、
ビーシュリンプに的を絞って調べて見ました。
(以前も紹介しましたが、ビーシュリンプ はこちらの赤白のエビです。)
しかしなんと、ビーシュリンプに関する研究は、ほとんどありませんでした。笑
ビーシュリンプ はアクアリウム業界の特有種であるため、研究対象にならないんですね・・・
アクアリウム業界とアカデミアの乖離を感じてしまいます。
とはいえ、そんな中、二つだけ論文を見つけたので、
今日はそのうち一つを紹介させていただきます。
「水温がビーシュリンプの成長や繁殖活動に与える影響を明らかにした」
という論文です。
結論から言うと、
24、28、32℃で飼育をした結果、28℃のときに一番繁殖することがわかったというものです。
この研究結果、飼育者の間では当たり前ですよね。
繰り返しになりますが、あらためて
アクアリウム業界とアカデミアの乖離
を感じました。
アクアリストの中では当たり前になっているようなことが、時間をかけて研究されている。
アクアリストにとってもアカデミアにとっても、すごくもったいないことだと思いました。
もしここで、アクアリストと研究者が密に連携を取ることが出来れば、アカデミアにとっては実験時間が短くなり、より高度な研究に時間をかけることができるようになる。
アクアリストにとっては、今までなんとなく経験でやっていたことが、根拠のある手法として確立されていく。
きっと、両者に良い影響が出るはずです。
このように、研究と実社会を繋ぐ仕事を、
「サイエンスブリッジコミュニケーション」
と言います。
イノカチームも、将来的にはこの両者を繋げていけるような仕組みを作っていきたいと考えています。
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