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プレイヤーとマネージャーの決定的な違い 【085/200】

ヤマカワタカヒロです。

今日は少し仕事をする上での考え方について書きます。

僕は、会社員としては主に経営企画スタッフ的な機能とプロジェクトマネージャー的な機能を担当していて、管理と推進、両方の観点を持ちつつ、ミッションに応じて役割を演じ分けています。

NPO役員としては、団体の経営に関するあらゆる業務を推進しているので、仕事の範囲は広範囲にわたります。

音楽活動においては、楽曲制作からライブ企画・制作、活動全体のマネジメントから、演者としての実際のパフォーマンスまで、さらに仕事の範囲が広範囲になります。

会社員→NPO役員→個人事業主と事業の規模は小さくなるが、自分の果たすべき役割の範囲は広くなり、必然的に僕は、「マネージャー」としての役割と、「プレイヤー」としての役割を常に両立している、ということになっています。

よく、プレイヤーとして優秀な人がマネージャーに昇進して、壁にぶち当たる、という話があります。
理由は単純で、プレイヤーとマネージャーでは仕事の種類が違うので、ちゃんとマネージャーとしての仕事を学ばないと活躍できないよ、というただそれだけの話なのですが、今回書きたいのは、じゃあ、プレイヤーとマネージャーって結局何が違うの?ということです。

世の中にあふれるビジネス書をいくつか読めば、本当にいろんな観点で学べることがありますし、僕自身、マネジメントについてはドラッカー、一倉定、Dカーネギー、松下幸之助、稲盛和夫、等、多くの著名な方々の経営哲学をベースにやってきていますので、僕が何か素敵なことを言えるようなこともないのですが、今週、仕事をしている中で改めて「ああそういうことだよなぁ」と思ったことがあったので、それを自分の備忘のためにも書いておきたいと思います。


手柄を立てるか? 立ててもらうか?

どんな仕事においても、プロジェクトにおいても、チームで力を合わせて価値を生み出すことが目的なわけで、その過程においては、価値や成果につながる重要なアウトプットが出る必要があるわけです。
それは、誰も思いつかなかったすごいアイディアを書き記した企画書かもしれないし、うまく回っていないチームの関係性を劇的に改善させたインナーコミュニケーション活動かもしれないし、観客の心を大きく揺さぶるライブパフォーマンスかもしれない。

それらはすべて、そのアウトプットを出した主体者が存在し、その主体者はプロジェクトにおける価値・成果を決定づける手柄を立てた功労者となります。

プレイヤーは「手柄を立てる」ことが求められています。

「ゴールを決めなければサッカーは勝てない」ということで、誰かがゴールを決めないといけないし、すべてのプレイヤーはそのゴールにつながるプレイを行う必要があります。
ゴールを決めるシュートも、そのアシストパスも、その前のつなぎのパスも、その前のディフェンスも、すべてがチームの成果につながる「個人の手柄」です。
どれだけチームワークが良くても、ゴールが奪えず、勝てないチームは良いチームとは言えません。チームワークとチーム内での切磋琢磨によって仕事の質を高め、一人一人が手柄を立て、チームとして成果を出すことが、良い仕事の条件です。


一方、マネージャーはこのままサッカーで例えると、監督やコーチです。
マネージャーはピッチに立つことがないわけで、その代わり、試合に勝つために必要なことを段取り、準備し、設えていくことが仕事です。
マネージャーの成果はチームの勝利であり、チームの勝利には、上記のように功労者が出なければなりません。そして、その功労者に、自分はなれない。
どれだけ「自分ならこうやって手柄が立てられる」と思っても、それを実行する役割ではないわけです。

つまり、マネージャーの仕事は「プレイヤーに手柄を立ててもらう」ことです。

僕は、プレイヤーとマネージャーは決定的な違いは、ここだと思っています。

ジョゼ・モウリーニョやアリゴ・サッキのように、プロサッカー選手としての実績がないにもかかわらず、ビッグクラブやナショナルチームの監督として成果を出すマネージャーが存在するのも、アーティストとしてビッグヒットは生み出せなくとも、国民的アーティストを何組も輩出するプロデューサーが存在するのも、彼らが手掛けたプレイヤーたちが手柄を立てたから、に他なりません。


大ファンである三浦知良選手のように、プレイヤーに徹底的にこだわってひたむきに「手柄を立てる」ために走り続ける生き方も、本当にカッコいいと思います。

野村克也さんのように、プレイヤーとしてもマネージャーとしても超一流で、数多くの「人」を残す生き方も、本当にすごいと思います。

どっちがどうこう、でもなく、どっちもできなきゃ、でもなく、それぞれの役割をきちんと認識して、必要な学びと実践を続けていくことが大切だなと。
そして、この2つの役割は混同してはいけない(しかしそれがとても難しい)ということ。

そんなことを、改めて今週感じました。


生涯現役プレイヤーとして、そして、生涯現役マネージャーとして、どれだけのことができるか、チャレンジを続けていきたいなと思っています。

noteを読んでくださりありがとうございます。 歌を聴いてくださる皆様のおかげで、ヤマカワタカヒロは歌い続けることができています。 いつも本当にありがとうございます。