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わずか3週間で61万票とった男

 小野泰輔著「わずか3週間で61万票とった男」を読みました。著者は衆議院議員公設秘書、熊本県副知事を歴任し、今年の東京都知事選挙に立候補された方です。61万票の内の1票を投じた者としては読んでおかなければならないと手に取りました。

 序文は著者の弟が書いていましたが、「一番の特技は『3分で寝られること』」とありました。これは秒で寝られる私の勝ちです。それは置いておいて、著者は中学生の頃、「将来政治家になりたい。そのためには東大に受かることが必要で、そのためには進学校に行く必要がある。だから塾に行きたい。」と親にプレゼンしたというエピソードがありました。まったくなんていう中学生でしょうか。この方には中二病なんていう言葉はないのでしょうね。

 そこから先はtwitterで著者が「#おしえて小野たいすけ」というハッシュタグで一般の方からの質問に回答しているもののまとめでした。選挙の時はそのような活動をされているのを存じ上げませんでした。「ダメならやり直せ」、「現場に出かけ、現地の方と真剣に話し合い、課題解決に向けて積極的に動き回った」等々、共感できる言葉が沢山ありました。「ダメならやり直せ」は先日読んだオムロン創業者の立石一真も同じようなことを言っていましたが、やってみなければわからないことというのは沢山ありますから、やってみてダメだったらやり直せばいいんですよね。しかしながら、こうした姿勢はなかなか役所に受け入れられないような気もします。

 お金についての質問では「人間、いくらお金を持っていても使える限度があります。」とありましたが、いやいや限度を知らずに使ってしまう方というのはたくさんいらっしゃると思います。使える限度があるなんて言えるのは、前澤社長みたいなちょっと桁の違う方で、残念ながら「使える限度=自分の収入」を考えられないからカードローンとかでおかしなことになってしまう方がいるのでしょう。

 「『世の中を動かす』ためには、1人ひとりが世の中のことについて関心を持ち、皆が幸せになるためにどう変わるべきなのか、現状のどこに問題があるのかについて考え、政治に参加することが大切です。いつの世も、政治が一人ひとりの人生に影響をあたえなかったことはありません。そして、それはこれからも同じです。みんなが『どうせ誰がやっても同じ』と諦めていては、絶対に世の中が変わることはありません。」と政治の重要性と説く一方で「政治というプロセスだけが世の中をよくするのではないということです。一人ひとりが情熱をもって取り組む仕事や活動が、多くの人の幸せにつながっている」ともありました。どちらも大事なことで、こうした考えをお持ちの方にこそ、政治をやって欲しいなと思いました。次の衆院選には維新の会から出馬されるそうなので、頑張って欲しいです。

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