見出し画像

「友だちでいいよ」と澄んだ目で笑うきみが眺める遠浅の海/大庭繭

2022年3月28日(月)の21時部屋の題「友」の短歌。

「ごめん、好きな人がいる」という作中主体の言葉対する答えだろうか。「きみ」は「友だちでいいよ」と言う。「きみ」が作中主体に告白したのだろうか。作中主体からの答えを素直に受け入れ、二人の関係のあるべき形を示した。

そんな「きみ」の目は澄んでいる。その目で笑っている。その目の先には海がある。遠浅の海であるから、穏やかなのであろう。二人の関係性も大きな波が立つことはなく、平々凡々に友だちとして関わり続けることになる。

「きみ」にとっては寂しいことだが、それでも前を向いて二人の関係を客観視して、一つの答えを出した。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?