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「包括的性教育」「グローバル性革命」とは何か

私が性教育について言及しているのは、急進的な性教育を推進しようとする人々の背景にある「思想」に問題があると感じているからだ。

その思想とは、「自由」あるいは「ジェンダー」の名によって、道徳観や家族の在り方、歴史観を混乱させる可能性がある。

教育の視点に立った時、果たしてそれは「子供の最善の利益」になるものだろうか。

今回は、ドイツの社会学者のGabriele Kuby著『グローバル性革命一自由の名によって自由を破壊する』の内容をもとに、性教育およびその思想性について問題提起したい。





●性教育を手段とする全体主義的革命

ドイツの社会学者のGabriele Kuby著『グローバル性革命一自由の名によって自由を破壊する』には多くの推薦の言葉が寄せられている。

プリンストン大学のロバート・ジョージ教授は、クビ―の「自由に対する誤った幻想」に対する「明確で思慮深い分析」によって、「真の自由は自己統制と美徳を通してのみ成し遂げられるという事実を悟る」と評している。

また、米国外交政策委員会のロバート・レイリーは、「20世紀のナチス・ファシズムや共産主義のようなもの」である「今日の西欧の同性愛と中絶のイデオロギー」の起源とその悪影響を詳しく説明した本書は、「道徳秩序から性を解放し、そのようなことを受け入れる社会が経験する恐ろしい姿を鮮やかに描き、全体主義的な結果から抜け出すことを可能にする道徳的現実主義について、強く提案」していると論評している。

さらに、米国家族研究委員会の結婚と宗教研究所取締役のパトリック・ペイガンは、「文化戦争に関する最も包括的な入門編である」本書は、「急進的に『深刻に性愛化した国家』が世界を支配しようした人たちにどのように究極の手段として利用できるかを示している」と述べ、ロバート・スパマン博士は「私たちの自由がどのように反道徳的イデオロギーによって脅かされているかを見せている」と評している。


●グローバル性革命を主導する国連

本書で最も注目されるのは、第4章「国連、グローバル性革命を主導する」と、第12章「幼稚園から12年生までの性教育」と、「包括的性教育」の問題点を浮き彫りにした第13章である。

その要点は以下の通りである。

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3,069字

①歴史教育、②家庭教育、③道徳教育、④日本的Well-Being教育の観点から、研究の最新情報や、課…

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