いい家族だったよね?~パラサイトみた~
「パラサイト~半地下の家族~」を見ました。
そのときはアカデミー賞発表前で、映画館はパラパラの人出でした。本記事では感想を書きます。あまり映画やテレビを見慣れないので、動画から読み取る力が弱いと思いますがお許しください。
(ストーリーの要約や積極的なネタバレはありませんが、すでにご覧になった方と語る気持ちで書きますので、一部内容に触れます)
1.はじめに誰かに言いたいこと
まずはじめに誰かに言いたいのは「どの家族も、けっこういい家族だったよね?」ということです。
半地下の家族は、おおらかな父、おそらく昔はスポーツで実績を残した母、めげない息子、ちゃっかりした娘と、貧しいながらも仲がよさそうで、楽しさのあるご家庭のように見えました。
また地上の家族も、成功している夫、率直な妻、若者らしい娘、子供領域にいる息子が、豊かな家庭として運営されていたと思います。悪者じゃない。
最後に、もう一つの家族もお互いを想い合って過ごされていたように思います。陽のあたるリビングで過ごしていたシーンが印象的でした。
どの家族も「ん?」というところはありますが、そういった不整合のようなものはどの家庭にもあるものです。それぞれの家庭で、それぞれの大切さが育まれていたように思います。
それなのに。
悲しいな、と思いました。
物語が進むにつれて「破綻するよ、こわいよ」と不安で帰りたくなりました。コメディパートといわれている部分で実際おもしろいのですが、わたしがつらいと思ったのと似たタイミングで席を立った女性がいたので、同じように思う方もいたのではないかと思います(偶然かもしれませんが)。
お恥ずかしいことに2時間の感覚が薄く、お母さんが職を得たあたりで「終わりかな、良かった。面白かった、さあ帰ろう」と思ったのでした・・・まだ中盤だった。
良い家族でした。好きな感じです。でもいろいろなフラグを立ててしまう家族でした。地上の家族もそうです。奥さんのわりとラフな感じとか、娘さんの現代的なところとか好きです。でも知らず知らずのうちにフラグが立ってしまうのです。そしてこれらのフラグは、地下より発火しました。
2.ラストのちょい手前のこと
お父さんは自分から車のキーを投げました。
投げなければ、違う結末だったかもしれないと感じました。
あれはねじれた行動でした。自分の子が危ない状況で、自分からキーを投げた。判断力がないときに何度も督促されたとはいえ。その後「匂い」に顔をしかめる描写で「断絶」に絶望しつつも、自分もまた断絶にくだり、状況を作り出している。もしかしたら無計画に。そのこと自体に深く絶望がもたらされたのではないかと、私は感じました。
対照的に、お母さんの行動はストレートなものとして描かれていたように思います。
3.印象的だったシーン
イ)浸水時に娘さんがトイレでたばこを吸うシーン
ロ)お母さんが家政婦に変身して出てきたシーン
ハ)女の子が息子を背負って逃げてたシーン
つたない個人的な感想でしたが、お付き合いいただいてありがとうございました。本と違って、読み返しながら感想を書くことができないですね、映画って。間違っていたら本当にごめんなさい。
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高濱です。私の小さな物語を読んでくれて どうもありがとうございます。沁みます…。 読んでくれたことがうれしい。ありがとう!