石崎嵩人 | Backpackers' Japan

Backpackers' Japan常勤役員。ゲストハウスtoco.、Nui…

石崎嵩人 | Backpackers' Japan

Backpackers' Japan常勤役員。ゲストハウスtoco.、Nui. HOSTEL & BAR LOUNGE、Len京都河原町、CITANなど、東京と京都でゲストハウスやホステルの企画・運営をしています。

マガジン

  • 個人のコラム(石崎嵩人)

    わたしの個人的なコラムです

  • 時には旅の話を

    これまでにした旅行の話を思い出して書いていきます

  • Backpackers' Japan

    株式会社Backpackers' Japanで働く人々や、運営店舗に関するエントリーをまとめました

  • キャンプに行かない|石崎嵩人

    • 4本

    Camp Inc.の創業者二人との交流を綴る連載 文:石崎嵩人(Backpackers' Japan)

最近の記事

バックパックに入り切る量で

少し前にテントを新調した。 一番最初に使っていたポップアップテントは嵩張るのとやや頼りないのを理由に出番が減り、次に使っていたソロテントは長年愛用していたものの、ついに雨が滲むようになってきてしまったので今回新たに買い替えた。 3代目となる今回のテントは2人でも使えるくらいは広いが、2代目同様、バックパックに括れる程度に軽いし、小さくまとまる。 ** 大人になって初めてキャンプをしたのは7年前の初夏。車を借りて一人で北海道を旅行したのがきっかけで、正確にはキャンプとい

    • 01. 僕らはきっと旅に出る

      前書き(のようなもの)については こちら を。 旅と旅行の違いにやたらととらわれていた時期があった。 自分のまわりにバックパッカーが多いことも影響しているのだと思う。ゲストハウスやホステルを企画運営する会社に身を置いているので、スタッフやお客さんなどで、かつて何十ヶ国も渡り歩いた人や現在も世界各地を放浪している人たちによく会う。 「彼らのしているものこそが旅だ」という意識が強いがゆえに、そういった人たちに会えば会うほど、話せば話すほど、僕と旅との距離は遠く離れていった。

      • 00. 時には旅の話を

        いま旅行が話題である。 全世界的な新型感染症拡大の真っ只中にあり、4月ごろから「海外に行くことができなくなったぶん国内旅行の需要が増えるぞ」とか「マイクロツーリズムで近隣の魅力を再認識していこう」といったような話題を多く聞くようになった。 Go Toキャンペーンはさまざまな議論を巻き起こしているし、そもそもGo Toの如何にかかわらず、特に首都圏に住む人は県を跨いで移動していいものかどうかと頭を悩ませ、逆に地方では首都圏から旅行者を迎えることのジレンマを抱え続けている。

        • 「未来のチケット」発行とゲストハウスを取り巻く状況

          COVID-19、いわゆる新型コロナウイルスの影響でいま宿泊業界、飲食業界は困窮しています。追って説明をしますが、僕たちも大きな損失を被っています。 同時に、この状況を少しでも好転させる、または収束後の未来につながるアクションが少しずつ出ていますね。未来に使える宿泊券や飲食チケットのサービスも生まれ始めました。 僕は東京と京都で4軒のゲストハウス・ホステル(現在は全店営業自粛中)を運営するBakpackers' Japanという会社を経営しているのですが、僕たちも宿泊券と

        バックパックに入り切る量で

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          5本
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          4本

        記事

          「都市に野を生む」 - Noumがホテルで表現する野原

          こんにちは。Backpackers' Japanの石崎です。 先日7月28日(日)、大阪天満橋でHotel Noum OSAKA(ホテルノウム大阪)がオープンを迎えました。 この記事では、これまでゲストハウスやホステルを運営してきたBackpackers' Japanが、子会社「株式会社Noum」を設立し、「Hotel Noum」を開業するまでのあらましをお伝えしたいと思います。 「株式会社Backpackers’ Japan」と「株式会社Noum」まずはじめに、「株

          「都市に野を生む」 - Noumがホテルで表現する野原

          Len Movie "Hands & Hearts" を公開しました。

          先日4周年を迎えたLen京都河原町の、新たなムービーを本日公開しました。 タイトルは“Hands & Hearts”。Lenの穏やかな日常でも、京都のうつくしい風景でもなく、四年前の工事期間半年間をまとめたものです。 なぜいまこのムービーなのか。それはあの工事の日々が、Lenという物語の始まりだったことを、年月を重ねるほどに強く実感するからです。 北海道から海を渡って運ばれてきたカウンターにはじまり、日々変わる景色に胸を弾ませ、作業に目を回しながらも理想の空間を思い描き

          Len Movie "Hands & Hearts" を公開しました。

          CITANオープンから半年、会社創業から7年経って思うこと

          東日本橋・馬喰町エリアでCITAN(シタン)という店を開業してから半年が経った。 自分たちの会社をつくり、ゲストハウスtoco.をオープンさせたのが2010年だから、2年に1店舗ぐらいのペースで計4軒の宿を立ち上げたことになる。これまでの経緯を簡単にまとめておこうと思う。 2008年...代表本間(当時23歳)が内定の決まっていた会社を断り起業を決意。本間が友人数人に声を掛け、そのうち桐村と宮嶌と石崎の3人が勤めていた会社を辞め、企画に合流。 2009年...「旅の

          CITANオープンから半年、会社創業から7年経って思うこと

          馬場さんが教えてくれた「手入れをすること」

          七月末で会社が期末を迎える。八月からは、第九期。 「25で始めれば10年経っても35、まだ若手でしょ」 漠然と感じていた“自分たちの若さ”に対する不安をそんな無茶苦茶な開き直りで作った会社も、ようやく十期目が見える位置までやってこれたぞ、という気持ちでいます。 期末の方が先にやってくるので実際に創業十年目を迎えるのはまだ二年以上先ですが、「未熟ではあれどどうやら案外若手というわけでもなさそうだぞ」と言いたい気持ちです。 「手入れをする」ということについて考えている。

          馬場さんが教えてくれた「手入れをすること」

          責任を自分の為に使う

          年の瀬に言うのもなんですが「責任」は自分の為に使う言葉だな、と改めて。 責任というと、どうしても「これは誰の責任であるか」とか「あなたにはその責任がありますよ」とか、だいたいそういう使われ方になってしまうけど、ではその責任が自分に向かって降って来ると分かった時に、なんとなく、ぼんやりとした違和感がありませんか。 「責任ね、うん、確かにそれはそうなんだけど…えっ、そうだっけ?私はなぜ、誰に、どの範囲で、なんの責任を負うんだっけ」 という局面、ありませんか。僕はあります。

          責任を自分の為に使う

          「情報は発信するところに集まる」、と旅行の総括

          東京に帰って来てそろそろ一週間になる。初めて滞在した町も多くあったが、今年も非常に楽しい旅行になった。 僕の働く会社には二週間の有給休暇制度“トリップオフ”というのがある。簡単に説明すると「二週間まとめて休み取れるようにするからまあ旅行にでも行ってきたら?」という制度である。制定当初は「必ず旅に出ること」「必ず一人で行くこと」というルールがあったが今は軟化してその強制力はない。 なので僕も肩肘張らず「折角だし普段行けないところでものんびり回ろうかな」ぐらいの気持ちで毎

          「情報は発信するところに集まる」、と旅行の総括

          引き継がれる風景

          昨年末から撮っていたtoco.の新しいムービーが出来ました。撮影と編集は 馮 意欣 (Yikin Hyo) 君。今回も素晴らしい映像を撮ってくれています。 実は昨年末からこの五月までというのはちょうどスタッフが入れ替わる時期で、このムービーに出てくるスタッフ達は今はtoco.を離れ、それぞれ故郷に帰ったり、新しい仕事を始めたり、もしくは少しの間旅に出たりしている。 だからこのタイミングでこの映像を作ろうと押し進めたのは僕のちょっとした我儘みたいなもので、でもその時「これは

          通り過ぎた人びと

          人生のあるタイミングで突然登場し、今はなにをしているか知れない人たちが何人かいる。 わずかな時間ながら印象的な関わりを持ったその人たちに対し「どこかで元気にやってるのかな」ということを、あるときは情感たっぷりに、あるときは湿気った心持ちで思う。 大学を卒業し東京に出て来て半年ほど経った頃、同じく東京で就職した大学の友人から連絡があった。「最近どう?元気してる?」とかそういった類いのなんでもない連絡だ。僕もこれと言って特徴の無い文面で返信した。 彼とは学校内ですれ違えば話

          好きを掘り下げなくてもいいのかもしれない

          「居酒屋で飲んで話をしましょうよ」 という誘いがあったので「いいよ」と答えた。よく考えてみれば不思議な誘い文句である。酒を飲むことと話をすることは共存しないのが前提みたいだ。 更に言えば“居酒屋で”も別に必要ないように思うけれど声を掛けてくれた女の子は下戸なので、彼女にとってはごく自然でかえって丁寧な言い回しなのかもしれない。僕以外にももう一人声を掛けているとのことだった。 居酒屋と中華料理屋のちょうど間、もしくはどちらも兼ね備えたような店に入ってつまみと飲み物を注文を

          好きを掘り下げなくてもいいのかもしれない

          友達と仕事をするんじゃなくて、仕事をする人と友達になりたい

          仕事をする人と友達になりたいと思っている。 というかさらに正確に言うと、肩書きや役職が前提で出会う人みんなと、出来ればもっと友達みたいになりたいのになと思っている。 宿泊飲食業なので割と続々と人に出会う仕事である。役員という立場なので、会う人の幅も広い。 店舗を展開する際に共に仕事をする人もいれば、近くのお店の方達とも知り合う。同じ業種のマネージャーと挨拶をすることもあるし、社内では新たなスタッフが次々に入る。メディアから取材を申し込まれることもあれば、「きっと面白い話

          友達と仕事をするんじゃなくて、仕事をする人と友達になりたい

          2010年5月10日(ちょっとした昔話・ゲストハウスtoco.5周年版)

          2010年5月10日 AM 入谷という駅に初めて降り立つ。一応東京に住んで三年目になるけど駅名を聞いて何も思い浮かばないぐらいまったく馴染みが無い。 「どう、『入谷』」 ゲストハウスの物件探しが始まってからというもの、新しい駅に降りる度に僕は本間君にこの質問をしていた。名前の響きに好き嫌いがあるらしいのである。「押上」は好き、とかそういうごくごく個人的なやつだ。名前なんてそのうち馴染むし何でもいいと思うのだが本間君にとっては重要らしい。 始めは「はいはい」という気持ち

          2010年5月10日(ちょっとした昔話・ゲストハウスtoco.5周年版)

          ゲストハウスにする?バックパッカーにする?(ちょっとした昔話・会社5周年版)

          周年の度に(特別企画的に)書いてるこのちょっとした昔話ですが、ちょうど三号店である「Len」の名前が公開になったということで、今回は名前の話を。 http://backpackersjapan.co.jp/kyotohostel/len-kyoto/ 会社を創設したちょうど五年前、事業内容を指すために僕たちが使っていた言葉は「バッパー(もしくはバックパッカー)」であった。「ゲストハウス」ではなく。 なぜかというと五年前の当時、「ゲストハウス」という呼び名は低価格

          ゲストハウスにする?バックパッカーにする?(ちょっとした昔話・会社5周年版)