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己の実力が不十分であることを知ることが、己の実力を充実させる(アウグスティヌス)

己の実力が不十分であることを知ることが、己の実力を充実させる(アウグスティヌス)

 受験生が必死に取り組んでいる「数学」や「物理」「化学」の法則や発見のほとんどが欧米発であることは歴史的事実で反論ができない。日本も、明治維新のときはイギリスやフランス、ドイツから多くのものを学んだ。

 第二次世界大戦後は、主にアメリカ文化から多くのものを学んだ。当然
「なぜ、白人の国から産業革命や市民革命が起こったのだろう?」
 という、疑問が湧く。それで、多くの研究や議論が行われてきた。

 たとえば、日本の国民は「ゴルゴ13」のような一発必中の神業が好きだ。しかし、欧米人は考え方が違う。1000人に撃たせてみたら、1人しか命中しなかった。
「ならば、99%の人でも命中できる方法を考えろ」
 ということで、マシンガンを発明してしまう。100発も撃てば誰でも1発くらい目標に当てられる。

 これは、受験勉強の方法にも反映されている。日本人は、白人のデータ第一主義ではない“神業”を求めるから指導方法も妄想や思い込みで
「こうやれば、絶対に志望校に合格できる!」
 という、神様講師をもとめる。だから、落ちる。

 たとえば、京都大学を受けるとする。すると、京大生が神様の役割をになうことになる。しかし、データ主義で言うと
「京大生でも、数学で得点を稼いだ学生は英語の得点率が6割程度の合格者もいる」
 ということになる。8割の得点率を狙う医学部受験生の指導ができるわけがない。60点の生徒が80点の生徒を指導できるわけがない。

 なのに、知名度の高い大規模塾でさえ
「学力ではない!情熱、指導力があれば大丈夫」
 といって、何の根拠もなく
「こうやれば必ず京大に合格できる」
 と、主張する。素直に「自分には京大受験生の指導はムリです」と認めない。
 
己の実力が不十分であることを知ることが、己の実力を充実させる(アウグスティヌス)

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