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【タイ観光】サイアム博物館がこれまでにない博物館だった

 博物館というと一般的には古いものを展示して、訪問者に文化や歴史を学ばせるものだ。その点で言うと、この「サイアム博物館」は大きく異なる。基本的に古いものは展示せず、タイの「今」を紹介しているからだ。そのコンセプトは実際に行ってみておもしろいと感じた。

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 ボクは元々歴史とかがあまり好きではなく、「今」を見ることを好む。たとえばタイに初めて来たときも、特に古いものを観に行かず、マーブンクロンやサイアムなど、今の若い人たちの行動や考え方を見聞きしにでかけ、いろいろとタイ各地を周るのではなく、バンコクにだけ長く滞在して定点観測をしてきた。

 特にタイを最近知った人によくある傾向だが、タイのことをわかったように言う人もいる。ボクからすると20年関わってもわからないことが多いし、むしろ、深く入って行けば行くほど難しい部分が見えてくる。そうなると、結局は歴史などに触れて、古いタイからどう今に繋がってきたのかを学ぶ必要があることに気がつく。

 そうして博物館や寺院などを観るようになってきた中でこのサイアム博物館に出会った。そもそもは心霊の取材を進める中で目にするようになったシマウマの置物を紐解くためでもあったが、実際にこの博物館にボクは感激した。もっと早くに知っていればよかったと。

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 このサイアム博物館は2008年ごろに開館した博物館のようである。だから、日本語での呼び方も定着しておらず、サイアム博物館とするサイト、サヤーム博物館ミュージアム・オブ・サイアムとするものなどいろいろある。ここではタイ政府観光庁のサイトに従ってサイアム博物館としている。

 展示物はほかの博物館と違い、現代タイを紹介するものばかりだ。ボクが求めていたタイの情報が詰まっているので、タイに通い始めた当初にあれば、きっと頻繁に通っていたと思う。カオサン通りにも近く、今は地下鉄駅もほぼ目の前にあるので、都心からも行きやすくなった。

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 建物自体は古い、昔の豪邸を利用しているようなのだが、なにせ情報が少ない。博物館なのに説明が最小限なので、そもそも2008年開館もちょっと怪しい。公式サイト上では2020年が12周年記念となっているので、それで2008年と推測している。

 スタートが3階で、エレベーターもエスカレーターもなくて結構きついが、展示室はすべてエアコンが効いている。外が暑い分、逆に効き過ぎていて、体調を崩す人が出そうなくらい寒い。

 1階にはカフェもあるし、土産店もある。ギフト関係は案外にお洒落なものだったり、ちょっとおもしろグッズがある。たとえば、タイのいろいろな職業のユニフォームを模したTシャツなどだ。バイクタクシーとか中高生の制服の柄のTシャツである。

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 展示内容も結構ぶっ飛んでいる。現代タイでも着られることのある伝統的な民族衣装のほか、タイのいろいろな職業のユニフォームなどが展示されているのだが、中には画像のようになぜかボンテージまである。左のマクドナルドのワイ(合掌)はタイらしいのでわかるのだが、なぜSMチックなものが? しかも、この展示室の前室は国王が座る王座のレプリカが展示される部屋だ。

 それからおもしろいのは、建物が古めかしいものではあるが、展示の仕方は新しめであることだ。簡単な仕組みだがITや目の錯覚などを利用していて、飽きさせない。

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 たとえば、テーブルにあるパズルを弄る体験的な展示品も、やっている本人たち以外も楽しめるようになっている。画像のようにテーブルでものを動かすと、壁に映し出される映像もまたそれに連動して動くのだ。

 あとは料理の展示室などは、空いた皿を指定の場所に置くと、その皿と付近にその料理の紹介などが映像で浮かび上がってくる。意外とハイテクである(実際には皿の裏にQRコードが貼ってあるので、言うほどハイテクではないが)。

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 ほかにもスピリッツ的な展示物もあり、幽霊の話、信仰なども紹介されている。

 当初の目的でもあるシマウマの置物も確かにみつけたが、なんと説がなかった。ショックである。博物館でも発祥などは掴めていないのだ。そこでボク自身もこのシマウマに関して考えている。考察は有料ではあるが、オカルトなどのネタで有名な「月刊ムー」のウェブサイト版「ムーPLUS」にあるので、ぜひご覧いただきたい。あるいは、ボクの著書にもシマウマの考察がある。

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 サイアム博物館の開館時間は10:00~18:00、月曜休館になっている。入場料はよくある外国人料金が設定されていたような気がするが、今はタイ人と同じ料金になっているようだ。

■一般人
学生・生徒(15歳以上):50バーツ
大人(タイ人):100バーツ
大人(外国人):100バーツ
■5人以上の団体客
学生・生徒(15歳以上):25バーツ
大人(タイ人):50バーツ
大人(外国人):50バーツ
■問い合わせ
電話番号:02-225-2777 ext.411
■ウェブサイト
https://www.museumsiam.org/Home

 以前は「Muse Pass」という、タイ全土の加盟博物館や教育施設で利用できるチケットがあった。たしかこのサイアム博物館の運営が本部になっていたはず。1年間有効で、1枚300バーツくらいだった。タイの博物館は無料も多いので、元が取りづらいのだが、パタヤのおもしろ博物館「リプリーズ・ビリーブ・イット・オア・ノット!」でも利用できた。あそこは入場料が高いので、そこに入るだけで一発で元が取れる。リプリーズのほか、加盟博物館で購入でき、結構便利なものだった。今あるのかどうかわからないけれど。

 現在は5月31日まで閉館となっているので、それ以降に再開されたらおすすめの観光スポットになる。

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タイ在住のライター・高田胤臣が在住者目線で出来事、スポットを紹介します。出版歴は次の通り。2011年2月:彩図社「バンコク 裏の歩き方』(共著)。以後、裏の歩き方シリーズを多数担当。2018年6月:イーストプレス「バンコクアソビ」。2019年9月:晶文社「亜細亜熱帯怪談」。

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