見出し画像

【タイ】出国前の飲食店が異様に高い!?【スワナプーム国際空港】

  タイの玄関とも言える「スワナプーム国際空港」の飲食店のメニューを見て回ったが、正直ここまで高いのかと驚愕した。タイ国外ではタイ料理は高級な部類に入ることが多いので、外国の物価感覚でいればそれほど高く感じないかもしれない。しかし、在住者の物価価値から見ると、空港の飲食店の料金は入る気を失わせるに十分な設定だった。

画像1

 スワナプームは2006年9月に開港した、タイの国際空港だ。それまでは「ドンムアン国際空港」がタイ、そしてバンコクの玄関であったが、キャパシティーなど諸々の事情から主要空港がスワナプームに交代となった。

 開港当初から数年間は設備のトラブルや政治トラブルに関係した占拠事件などもあったが、2020年現在、東南アジアではそれなりのレベルでサービスが充実している。ベトナムの空港は国際線ターミナルでさえそれほど飲食店が充実していないが、スワナプームは逆にこちらが迷ってしまうほどたくさんある。

画像2

 出国審査後の免税店も品揃えがすごい。世界各国の有名ブランドから、タイの免税店「キングパワー」内のタイ製品のラインナップまで、搭乗までの時間潰しにも十分使える。ただ、値段設定は高めだ。市内はVAT(消費税)がかかるとはいえ、似たようなものなら安いものがたくさんある。

 東南アジアは物価があまり高くないから、免税店の方が高いことがよくある。ベトナムの首都ハノイでは市内のレストランでハノイウォッカが約3.5米ドルくらいだったが、まったく同じ銘柄、サイズのものが免税店では7米ドルになっていた。

 とはいえ、少なくともキングパワーにおいては製品の品質がそれなりに高い。デザインもいいものなので、いいもの=高価が当たり前のタイではその値段設定も仕方がないかもしれない。

画像3

 飲食店の値段設定は高い。出国後のエリアが高いのは当然なのは免税店を見ればわかる。たとえばこの「マンゴツリー」はタイから日本など国外に進出を果たしているブランド的な存在だが、サンドイッチのプレートでさえ240バーツ(約840バーツ)もする。バンコク市内でサンドイッチにこんな値がつけられていたら誰も注文しないのではないだろうか。

画像4

「DEAN&DELUCA」など、バンコク都内でもそこそこ高い店が高め設定なのはわかるが、元が高い分、普通に入る気にならないほどになっていることもある。

 いずれにしても、出国後の飲食店が高いのはどの国も同じようなものだ。だから、その点に関しては仕方がないのだが、出国前のエリアが高いのはボクはどうにも納得がいかない。

画像5

 スワナプームは地下1階、地上4階の構成になっている。この中の3階と地下1階に飲食店が多い。ここには世界的に有名なバーガーチェーン、カフェのチェーン店、タイ国内でも知られるレストランなどが入っている。これらがいずれも高い。

画像6

 たとえば3階の飲食店ではクイッティアオ(米粉麺)が、バンコクのレストランでも100バーツ(約350円)台設定でさえ高い中、スワナプームではだいたい250バーツ前後の設定になっている。わりと安かったのはカオトム(おかゆ)だが、それでも150バーツ(約525円)はしていた。

 地下の飲食店はスタンド的な薄暗い食堂だ。ここはクイッティアオやパッタイ(タイ式焼きそば)などの簡単な料理ばかりになるが、3階よりは安い。それでも市内よりずっと高い値段設定で、在住者からするとわざわざ入る価値がないように見える。その中ではカオマンガイ(海南鶏飯)が100バーツ前後の設定だった気がする。この時点で値段の高さに頭がくらくらしていて、うろ覚えでしかないが。

 セブンイレブンも地下にあるが、ここでさえ市街のものとは値段設定が違う。一番安く食料が手に入るとはいえ、嫌になってくる設定だ。3階にはスマートフォンの充電スペースなども用意されているので、早めに空港に到着した多くの旅行者が床に座ったり寝転がっている。時間ギリギリまで遊ぶ気がないほどタイが気に入らなかったのか、あるいはもう金がなくなったから早めに来たし店に入ることもできないのかもしれないが、いずれにしても、そんな邪魔くさい彼らが行く当てもなくなってそこに座り込んでしまうしかなくなった気持ちも、飲食店の値段を見ればわからなくもない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?