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360°スゴイ - VOYAGE宇佐美さんから学ぶ組織作り/マネジメント

どうも。徐々に夏っぽい季節になってきてテンションが上がりつつあるジェネシア・ベンチャーズ鈴木です。

弊社は、緊急事態宣言が解除された後も原則リモートをベースとした働き方にする予定です。
なお、緊急事態宣言が出る前後の3月から4月にかけてZoom飲みが流行っていましたが、ここ最近はすっかり遠ざかっておりました………

とは言え、夜の時間をTwitterや読書に充てるのも勿体ない………と言う想いもあり、ここ1−2週間ほど支援先の起業家とすでに大きな事業&組織を作り、率いている先輩起業家&経営者をカジュアルに繋いで、“斜めの関係”をつくることを目的とした「Founders Drinks」と言う会を始めてみました。

僕自身も非常に学びが多く、支援先起業家にとっても今後起き得るであろう組織・マネジメント・採用課題などを先輩起業家から学ぶ機会は非常に貴重かつ、実践的な学びが多く得られる場となっています。

一部オフレコな部分などもありますが、我々の中だけの学びにしておくのは勿体ないのでご協力頂いた経営者からの許諾も得て、学びをnoteでも発信出来ればと思います。

僕が主催した「Founders Drinks」第1回はVOYAGE創業者宇佐美 進典さんをお招きして開催しました。

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創業→CAグループ入り→MBO→上場→企業統合

CA役員時代から繋がりがあり可愛がって頂いていた、VOYAGE Group創業者で現CARTA HOLDINGS代表取締役会長である宇佐美さんの20年を超える経営人生をお伺いして、改めて様々な濃厚過ぎる経験をされている方だな、と思わされました。

■宇佐美 進典さんのご経歴
1996年、早稲田大学商学部を卒業後、トーマツコンサルティング(株)(現デロイトトーマツコンサルティング)に入社。大手金融機関の業務改善プロジェクトやシステム化プロジェクトにコンサルタントとして従事。その後ソフトウェアベンチャー企業への転職を経て独立を決意し、1999年に(株)アクシブドットコム(現 (株)CARTA HOLDINGS)を友人と創業。代表取締役社長兼CEOとして創業以来19年連続での増収を牽引。2001年サイバーエージェントと資本業務提携し、2005年から2010年までサイバーエージェントの取締役も兼務し、技術部門担当役員として技術部門の強化に携わる。2012年にサイバーエージェントよりMBOさせ、2014年マザーズ上場、2015年東証一部へ市場変更を推進。2019年のCCIとVOYAGE GROUPの経営統合に伴い、(株)CARTA HOLDINGSの代表取締役会長に就任。

組織文化、人への投資はいつから始めるべきか?

VOYAGEの前身であるアクシブドットコムを創業された当初から「どういう組織を創っていくか」には興味関心が高かったが、2005年にサイバーエージェント取締役になってからより一層高まったそうです。

CAとは1年ちょっとしか設立時期が変わらないのに、なぜこんなに違うのだろう?この差は何だろう?という疑問がずっとあった。CAグループの役員をやるようになって、内側からCAグループの役員会では、VOYAGEの経営会議で話していた「どういう事業作り」「どういう戦略づくり」という話はあまりされておらず、「どうやっていい人材を採用していくか」、「いかに人材が活躍するような組織文化を作っていくか?」、「いかに組織文化を浸透する、使われる人事制度をつくるか(ネーミングにするか)」といった強い組織文化を創り、社内へ浸透させるメッセージを大事にする文化が根づいていた。ここからの学びとして戦略や戦術というのは、小手先の話だった。
CAグループの役員会では、もう一つ抽象度の高い層で議論していると言う印象を得た。

創業時からの想い、価値観の言語化。そして浸透。

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現在のCREED(VOYAGE Groupの価値観)はVer.4くらいとのこと。
どのようにバージョンアップして来たのか?

最初は経営陣が言葉を持ち寄った。でも「どこかで見たことあるよね」というものばかりだった。みんなの魂が乗らない。今のCREEDもver.4くらい。誰かが社内で(口癖のように)言っていた言葉を抽出し、言語化して今のかたちに変わって来ている

またSOUL / CREEDを社内に浸透するためにどのような工夫をしていたのか?

CAのすごいところは、ビジョンに「21世紀を代表する会社をつくる」というパワーワードを見つけられたこと。社長や役員は当然会社のことを語れるが、CAはメンバーもみんな会社のことを語れていたのがすごい。
社員が自分で語る機会をつくることが大事だと思っていた。CAでも新卒採用プロジェクトがあったのが良かったと思っていた。経営者はメディアのインタビューなどで訊かれる機会があり、どんどん言語化が進んでいく。一方、メンバーはあまりその機会がない。採用の現場で学生や求職者からメンバーがSOULに関して聞かれる機会が多くなっていった。そうすることで採用に携わる人たちが自分で思いを語ることで伝道師になる。また一方でCREEDは評価や1on1に盛り込んで口癖にしていった。

またカルチャーの浸透を図ると言う視点では

カルチャーの浸透度は感覚でしかないが、やっぱり、自分の言葉で語れるようになっているかどうか。普段の会話に出てくる、などが大事だと考えている。

採用における落とし穴。
どのようにマネジメントチームを作っていくのか。

次に創業時から成長過程における採用における落とし穴についても伺ってみました。

最初期からCAグループで役員をするまでは、採用できる人を採用して、その人たちにいかに成長してもらうかという発想だった。
しかし、そもそもイケてる人を採用する方が、強い組織をつくれるというのが今思うこと。

マネジメントチームを作る際に意識していたポイントについては?

人間的にいい人であること。例えCTOなら、エンジニアからリスペクトされる人。今のCTOは子会社の技術部門のトップで、VOYAGEのCTOではなかったが、周りからの人望があった。その為、取締役へ登用をすることになった。
またチームとしての結果を最大化できるかという観点が非常に重要。
なお、外部から採用していきなり役員ということはしていない。
中にいて信頼残高が積みあがっている人を抜擢することを心掛けている。

組織&戦略作りで大切にしていること

非常に難しいことであると言うことは大前提で
「ここはテストにでるので必ず覚えておいて欲しいなと思います!」と言う金言を頂きました。

組織も戦略も「シンプルなこと」と「一貫性を保つこと」が実は一番難しいけれど、これができると事業も組織も簡単にスケールできるようになる。そしてこの考えは、上場後のエクイティストーリーでも同じだなと最近つくづく感じている。

また少し視点が変わるが自分で思考するだけではなく、様々な観点を取り入れて組織や戦略作りなどにも活かしているそうです。

歴史が好きだからかもしれないが、いろいろなことをアナロジーで考える。自分だけの判断軸ではなく、歴史や前例、相似形を参照して、自分に置き換えてみる。例えば世界恐慌やバブル崩壊に関する本を読んだり。組織なら、ローマ人の物語だったりを読んでいた。

強いチームとは?

最後に強いチームに関してどのように考えられているかをお伺いしました。

僕が考える強いチームとは、エンゲージメントが強いチーム
それはリーダーとメンバーとのエンゲージメントであったり、メンバー同士のエンゲージメントだったり、会社とのエンゲージメントだったり。
エンゲージメントが強いからこそ、どうしたらもっと良くなるかをメンバー一人ひとりが考え、実践するし、それによって更にエンゲージメントが強くなる。こういうサイクルが回っているチームが強いチームだと思います。

多岐に渡るお話を聞くことができ、濃厚過ぎるほど濃厚な2時間でした。
今後も支援先の起業家と共に学び、成長する場を企画していきます。

またこれから起業する方や、アーリーステージの資金調達を検討される方はDMなどで気軽にお問い合わせください!

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