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SDGs企業のビジネスモデル構造図シリーズその②

こんにちは。

健康管理システムCarely(ケアリィ)の導入を通じて「働くひとの健康を世界中に創る」事業を展開している株式会社iCAREでUIデザインやデザインシステムをの推進している高橋名人 (@zouzei8to10)と申します!

ファイブリングス・チャレンジ

株式会社iCAREではこの2022年2月1日より働くひとの健康を創るための人事制度として「ファイブリングス・チャレンジ」を開始しました。

本制度の開始により、チームの成長と成果がもっとも高まる働き方に向けて、社員それぞれが就業時間のうち週2時間を企画立案に使うことが可能となります。

同日に組織化された私たちデザイン本部ではチームでファイブリングスの項目から「働きがい」をテーマにnoteを書くことになりました。

そこで、私は昨今の注目のテーマであるSDGsを実践する企業のビジネスモデルについてnoteにまとめることにしました。

SDGsとは?

SDGs( Sustainable Development Goals)とは,2001年に策定されたミレニアム開発目標の後継として,2015年9月の国連サミットで加盟国の全会一致で採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に記載された,2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標です。

17のゴール・169のターゲットから構成され、地球上の「誰一人取り残さない(leave no one behind)」ことを誓っています。SDGsは発展途上国のみならず、先進国自身が取り組むユニバーサル(普遍的)なものであり,日本としても積極的に取り組んでいます。

まずはデザイン本部勉の強会にてこういった未来を目指した活動を行なっている企業の事例をさまざま知るべく、メンバーみんなで『パーパス「意義化」する経済とその先』という本を読みました。

その中で取り上げられていた事例の中から今回は次世代型の損害保険サービスを運営するのLemonadeについてまとめてみたいと思います。

Lemonade(レモネード)の実践するパーパス

Lemonadeは2015年に保険業界とは無関係の経歴を持つダニエル・シュライバーシャイ・ウィニンガーによって設立されました。保険業界の常識を疑い、真に社会に必要とされる保険のあり方を再構築したスタートアップ企業です。

Lemonadeの保険サービスは独自のAIテクノロジーを活用し、契約から保険金の支払いまでの手続きがWEBやアプリのみで完結する仕組みになっています。

加入手続きではチャットボットの質問に対し「Yes」や「No」で答えることで保険料が算定される仕組みになっており、その後のカスタマーサービスに伴うクレーム処理や保険金の手続きもチャットボットが対応することで保険代理人などの人件費をコストダウンすることができます。また、インターネットさえ繋がっていれば気軽に始められるというメリットやシンプルで直感的なUIデザインからスマートフォン世代の若年層を中心にユーザー数が急増しており、2020年の終わりには顧客数が100万人を突破し、累計481.5百万ドルを調達し上場も果たしました。

行動経済学を利用した意義のある「ソーシャルインシュランス」

Lemonadeが若年層に受け入れられた理由には、テクノロジーの側面からの親和性だけではありません。Z世代と呼ばれる若年層に、より好意的に受けいられた背景にはその独特のビジネスモデルが挙げられます。

従来型の損害保険ビジネスは、契約者から集めた保険金をまとめてプールしそれを元手に運用する事で利益を生むというビジネスモデルです。

保険会社は契約者から預かったお金を元にした機関投資家であり、プールされた巨額の資金は保険会社の利益の源泉となり、保険の契約者とはある種の利益相反の関係にもなっていました。

Lemonadeは、こうした不満や課題を解消し、「保険を掛ける」という行為をよりポジティブで意義深い「ソーシャルインシュランス」という概念に変え、社会貢献に繋がる仕組みに再構築したのです。

その仕組みとは、
まず加入者が支払った保険料から25%は運営の費用や再保険のために支払われ、残りの75%が保険金支払いのためにプールされます。契約者の一部の損失に対して保険金を支払って残った分はすべて契約者が申込時に指定した寄付先に寄付されるため、契約者は従来の保険商品にあった、保険金未請求額分の損失感がなくなるのです。

この仕組みで、2019年にはユニセフ経由での子どもたちへの食糧支援や安全で清潔な水の支援、虐待を受けた子どものサポート、五大湖のプラスチック廃棄物クリーンアップなど、26団体に対して合計で63万ドルの寄付を実施したと報告されています。

こうした社会貢献の仕組みを持っていることから、Lemonadeはアメリカで一定の社会的なパフォーマンス、説明責任、透明性などの基準を満たす企業に付与される「B-Corp」の認定を受けているのです。

以上、
今回は保険分野をテクノロジーとパーパスの力で切り開くSDGs企業Lemonadeについてまとめてみました。

私たち株式会社iCAREも実はSaaSの開発だけにとどまらない新規事業の創出などにもチャレンジしています。
もしも記事をご覧になって気になった方は気軽にお話しだけでも聴きに来ていただけると嬉しいです。

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