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ただの「ブラックドリームプレイヤー」

taka

給料の昇給金額について、上司と話し合いがあった。

他の会社のことはわからないが、私の勤める会社は仕事の成果によって常に支払われる給料は上下するのだ。

こう見えても私は2年連続で社内優秀賞を獲得したり、社内でも仕事ができる方なのである。
しかしながら、仕事はだるく、基本的に同じ作業のくり返し作業なので眠くなるときもある。

同じ職場の仲間達は、いかに寝ているを上司にバレないようにするかを画策しているようだが私くらいのデキる男ともなれば、そんなくだらない画策はしない。
なぜならば、既に寝ながら仕事をするというハイレベルな技術を身につけているからなのだ!

そうこうしているうちに上司に呼ばれ、いよいよ昇給についての話が始まった。

ちなみに自分が思っている昇給額より少ない金額を提示されようものならば、すぐにでも他の企業に移籍を視野に入れているほどだ!
私の意志は固い。

電通、王将、ワタミ、ヤマダ電機・・・。
ありがたいことに私を欲しがっている他のブラック企業はごまんとあるのだ。
もはや私の動向には世界中のブラック企業が注目しているといっても過言ではない。

やはり、将来的にブラック企業に勤めることになる多くの子供達に少しでも希望を与えるためにも中途半端な額で判を押すわけにはいかないだろう。
私は日本、いや、世界何十億人もの人類の希望を背負っているのである。

そんな気持ちが伝わったのか、1分間という長きに渡る交渉の末、月給1000円アップという提示でお互いが合意した。
まさかの1000円アップ!
この瞬間、ブラック企業界に大きなざわめきが起こったに違いない。

1000円あれば、あれも買えるこれも買える・・・夢は膨らむばかりである。
これが俗にいう「ブラックドリーム」というやつだ。

長かった。
ここまで来るのには、言葉にならぬような血と努力と涙があったことは言うまでもないだろう・・・。
しかし、何があっても「諦めない心」という信念を持ち続け、不眠不休に近いような社畜生活を続けた結果、どうにか私も念願であった「ブラックドリームプレイヤー」の仲間入りができたのだ。

さあ、諸君、諦めるな!私に続け!
さあ、働け!馬車馬の如く!
さあ、会社の犬となれ!上司に尻尾を振り続けろ!


なに?休みたい?寝たい?

ふざけるな!
そんな甘ったれたことを言っているから何時まで経っても「ブラックドリームプレイヤー」になれないのだ!

そのアメリカの菓子のような甘ったるい根性を鍛え直せ!

そして根性を鍛え直した暁には、きっと諸君にも見えるはずである。

あの燦燦と輝く「ブラックドリームスター」が・・・・。



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