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運動を通して男女(幼児)は仲良くなれる?

こんにちは、TAKAです。

おひさしぶりです。
少し長期休暇をいただきましたが、これから定期的に更新をしていくので、
ぜひフォローをお願いします!!

今回も幼児の運動や生活に関する論文を紹介していきたいと思います!

今回の論文は、2020年にノースカロライナ州立大学で行われた、幼児における運動経験と性別を超えたフレンドシップに関する研究です。

今週のハイライト

東京五輪の開催の可能性が高くなってきました。

9月に国際オリンピック委員会の調整委員会では、東京オリンピックの開催を簡素化した状態で開催することに合意しました。


新型コロナウイルス対策を行なった上で、選手や関係者の入国管理や観客の動員に対して議論が行われました。

僕にとってはオリンピックが開催させるということはすごく嬉しいことです。実は、僕が所属している大学院もオリンピックの影響を多く受けています。

さて、皆さんは東京オリンピックのメインテーマはご存知でしょうか?

なぜ、東京にオリンピックが誘致されることになったのか…

それは、2011年に東日本大震災があり、東北地方を中心に大きな被害がありました。震災からの復興を世界に示すということが、東京オリンピックの誘致につながった大きな要因です。


そのため東京オリンピックは「復興五輪」とも呼ばれます。

聖火リレーのスタート地点として予定されていたのは、被災地の一つである福島県(Jヴィレッジ)でした。

先週、機会があって福島県に行くことができ、被災地での活動や現地の方々からの話を聞くことができました。

東京オリンピックの誘致がどのように東北エリアに影響をもたらしたのか…

復興を目指し、現地の学校や商業施設、スポーツ施設などの整備が行われてきました。表面的には開発が進み、震災前の明るさを戻し始めているように思えます。

しかし、未だ故郷に戻れていない方々がいるのが現状です。

この東京オリンピックを機にスポーツだけではなく、日本でオリンピックが開催されるまでに至った理由なども知ることができたらと感じています。

オススメの論文紹介

今回紹介するノースカロライナ州立大学で2020年に紹介された論文は、

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背景

幼児が幼稚園や保育園などで遊ぶときに、自由な環境の中では男の子と女の子が別々の遊びをすることがよくあります。

男女で好む遊びが違うかったり、遊び相手も同性の方がリラックスできるのかもしれません。

実際に僕が幼稚園で働いていたときによく目にした光景は、サッカーに夢中になる男の子と砂場遊びをする女の子達でした。実際に、男の子の方が活発的な遊びを好むことがわかっています。

また女の子はドラマティックな遊び(劇遊び、おままごと)に夢中になることがしばしばです。

そのまま大人になったときに、男女で協力し合う能力や異性への理解という点で課題が見つかることがあります。

運動能力は社会性スキルの発達と関連があることがわかっています。チームワークであったり、コミュニケーション能力、思いやる力など社会で生きていく中で必要な力を運動を通して身につけていくことが期待されています。

しかし、幼児の頃から男女別で遊ぶ時間が多くなり、異性理解を訓練する機会が少ないと、異性に対する偏見や協力し合力が育ちません。

そのためこの研究では、幼児に対して運動指導を通して男女で一緒に遊べる機会を供給し、性別を超えた仲を強めることができるか調査しています。

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方法

合計93名の3歳から5歳の幼児を対象に調査を行いました。この幼児の2つのグループ(SKIP群、コントロール群)に分けました。

運動指導は、Successful Kinesthetic Instruction for Preschoolers (SKIP)をもとに、幼稚園教師がそれぞれ運動指導を行いました。運動指導の内容は体育教師がSKIPの教材をもとに作成し、全480分(毎回30分)の運動指導を行いました。

運動内容の中で、男女が一緒に活動する時間をメインにしています。

SKIPは様々な運動の指導内容(容易で費用がかからないもの)が組み込まれており、教師は子どもの様子に合わせた指導を考える事ができます。

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SKIPの運動指導は以下の能力を高めることを目標にしています。

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以上の運動項目をトレーニングしながら活発的な遊びができるように、体育教師が子供の状態に合わせて指導を行いました。幼児が理解できるように説明や、手本を見せる、フィードバック、内容の簡易化などを実施しています。

運動能力の測定は、Test of Gross Motor Development-2を使用して、移動系スキル(走る、跳ぶ)と操作系スキル(物体を操作する)の両方を測定しています。

男女間の関わりについての、幼児からの評価は、以下の方法を使っています。

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結果

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僕の意見

今回の研究は、幼児への運動指導が運動能力のみならず社会的スキルへの影響を明らかにしています。今まで、一般的な社会的スキルについての研究は行われてきましたが、男女間での仲についての研究は初めて見つけました。

すごく興味的なところは、運動指導を通して幼児が男女で遊ぶことが普通のことだと思い始めているということです。

自由な遊びの中では、男女がバラバラに遊ぶことがしばしば見られますが、運動指導を通して男女で一緒に遊ぶことを通して、異性への理解や協力する力を養うことが期待されます。

現代の日本でも男女差別や男尊女卑などの問題を見かけることは多いです。男女共同参画社会の実現に取り組んではいますが、まだまだ課題は多いように感じます。

そのような問題に対して、幼い頃からの男女で行う運動経験を増やすことで、より女性が社会に進出するきっかけを作ったり、男女平等社会を実現していく未来のリーダーを育成していくことができるかもしれません。
また、運動指導は運動能力を高めることができる有効的なツールであり、教師が適切に設定することで幼児の運動への期待心や有能感は高まっていきます。

やはり幼児の発育発達において運動はとても大切ですよね!!

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ぜひ、運動指導について質問があればコメントよろしくお願いします。


時事ネタ・ニュースへのコメント

長野県で始まった「ファーストチョイスブック事業」

幼児が本を読むこと、また図書館に通うことを促進させるため長野県岡谷市は図書館での幼児むけの体験型イベントを開催しています。

自分が選んだ絵本を自分の図書カードで借りる体験をすることで、図書館に親しみを感じてもらうことを期待しています。

少しずつ本を読む習慣が減ってきています。デジタル化が加速する中で、絵本を読むことは幼児の創造性を高める上でとても大切な時間です。

デジタルな社会になって、人が考えなくていいようになってきました。考えることをやめると独自性や創造性、表現力が低下していく可能性があります。

そんな中で再度、絵本や本の価値を振り返り、子どもが進んで絵本を読みたくなるような環境を作ってあげることがとても大切だと思います。

僕も今週「はらぺこあおむし」の本を買いました。笑
久しぶりに読むとやはり満たされる気持ちがあります。

質問募集中

ここまで読んでいただき、ありがとうございました!

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それでは、またお会いしましょう。

TAKA

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