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幼児における運動能力の高さは 84分の運動量の差で決まる?

こんにちは、TAKAです。

今回も幼児の運動や生活に関する論文を紹介していきたいと思います!

今回の論文は、2008年にサウスカロライナ大学(USA)で行われた、幼児における身体活動と運動能力にどのような関係があるか研究された内容です。

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タメになる論文紹介−サウスカロライナ大学(USA)2008年
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今週のハイライト

今回は大学院の講義で学んだ内容について書きたいと思います。

みなさん、スマートシティについてご存知ですか?

僕は今オリンピック・パラリンピック教育という講義を受講しているのですが、主にオリンピックに関する歴史的な知識もそうですが、オリンピックやパラリンピックの価値をどのように教育を通して社会に発信していくことができるかを学んでいます。

その中の講義で、特別ゲストから講義を受けることができました。その講義のテーマでもあるSmartCOS (The City of Colorado Springs)がとても興味深かったです。

SmartCOSはアメリカのコロラド州にあるコロラド・スプリングで発足したスマートシティを実現しようとするプログラムです。スマートシティとは、最先端のテクノロジーや発展した公共のサービスを駆使して、経済成長や社会的な問題を解決していく街づくりです。

コロラドスプリングでは、簡単にスマートシティの4つの目標を示しています。

・エネルギーの使用を減少する
・より安全な環境を作り出す
・資産管理を強化する
・運営維持にかかる費用を低くする

スマートシティの実現は、地域の経済成長を促し、資源の無駄遣いを食い止める効果があります。また、その町に住んでいる人たちがよち住みやすい環境を作ることが求められます。

また、コロラドスプリングはYoung Champion Ambassadorsというプログラムを始め、姉妹都市でもあるギリシャから古代オリンピックについて高校生が学び、リーダとしての気質を伸ばす機会を提供しています。つまり、子どもや青少年の教育にも力を入れているということです!

スマートシティの発展は、住みやすいまちづくりだけではなく、子どもや青少年の成長にも大きな影響を与える可能性を秘めています。

テクノロジーやグローバルデザインなどの公共サービスの進化はめざましいもので、日本でもいくつかの事例が見られます。

兵庫県、加古川市では子育て世代が住みたくなる街作りを目指しています。子どもの安全がテクノロジーの活用によって守られ、安心した子育てができるような工夫が見られます。

僕の個人的な意見では、最先端のテクノロジーやサービスを使って街づくりを進めていくのは素晴らしいことだと思いますが、それと同時に子どもにとってよりよい街づくりなのかと懸念する時もあります。

例えば、住みやすい街にはおそらく、公共機関が発展や簡易化が図られた建物や施設が増えてくると思います。そうなると、子どもの運動量が少なくなってします可能性があります。車や公共機関の利用が増え、かつて歩いて通っていた幼稚園も歩かない子どもが増えてきました。

僕が小さい頃は、山で遊んだり田んぼの脇でカエルを捕まえたりと、自然の中で遊ぶのがほとんどでした。自然と触れる中で、すこしずつ成長しました。

なので、スマートシティを実現するときに、子どもにとって有意義な学習の環境も提供できる街づくりが進めばいいなと思いました。家庭でも同じだと思います。利便性やテクノロジーを活用するにはバランスをよく考える必要があります。

スマートフォンの普及は子どもの運動時間を減らす要因であったり、考える力より情報を受け取るだけの力が伸びているかもしれません。子どもにどの程度のスマートなものを提供するかが今後の課題かもしれません。


オススメの論文紹介

今回紹介するサウスカロライナ大学で2008年に紹介された論文は、

背景

まず結論から言うと

運動能力が高い幼児ほど、運動量が多いです。

その差は、1週間で84分程度だと言われている(4歳児)

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以前にもnoteに挙げましたが、幼児や児童における肥満傾向の増加は世界的に問題になっています。
運動は幼児の身体的・精神的な健康を促進する効果があります。

最近の研究では、幼児が1日のほとんどを座った姿勢ですごしていると言われています。座った姿勢を作る原因はテレビや動画などを視聴することが容易になって、外遊びよりも室内遊びが主要な遊びになっていることがあげられます。

幼児の時期は、運動能力が著しく発達時期だと言われており、走る・跳ぶなどの移動系のスキルの獲得が早いと考えられています。

基本的な運動能力は移動系のスキルと物体を操作するスキルで分けられます。

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これらお運動能力を幼児で発達するために、活発的な遊びが大きな影響を与えられると考えられており、WHOは1日最低1時間の活発的な活動を進めています。この研究の中で、遊びを、座っている姿勢、軽い運動、中強度の運動、高強度の運動の遊びを4つに分けて、どのレベルの運動が効果的に運動能力により効果があるかを検証しました。

よって目的は、

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方法

3歳(80名)、4歳(118名)を対象に、運動能力の測定と、身体活動量の測定を行いました。運動能力の測定は、CHAMPS Motor Skill Protocol (CMSP)を使い、身体活動量の測定は加速度計を腰の横にバルトで幼児に巻いて実施しました。

運動の内容は主に4つの種類に分けられます。

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運動能力は、移動系のスキルと操作系のスキルの2つは運動能力テスト(CMSP)の結果から、Low、Intermediate、Highに分けられ、それぞれと身体運動量との相関性を明らかにしました。

結果

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僕の意見

今回紹介した研究は、割とみなさんがすでにご存知のことだと思います。
運動を活発的にしている子どもほど、運動能力は高くなる。まさにその通りです。では、とりあえず外に出て、公園に子どもを連れて行くだけでいいのでしょうか?

この研究から僕が感じたことは、ただ環境を与えるだけでは不十分だということです。公園に連れて行って、子どもが遊んでいる様子を見ているだけでいいのでしょうか?この研究では、なるべく強度の高い運動をすることで運動能力が高くなる事が示されています。

ある研究では、子どもは外で自由に遊ぶときのほとんどの時間を座った状態で過ごす傾向があるようです。ついつい活発的に遊んでいるように思いがちですが、砂場にいる時間などが長かったりするかもしれません。

では、子どもの運動の強度を高めるにはどのようのすればいいのか。。。

一番理想なのは、お父さん、お母さんが一緒になって遊んであげることです。兄弟同士で遊ぶのもとても活発的になります。

特に、走ったり、ジャンプしたりする能力を高めたければ、活発的な遊びを増やすことです。しかし、かけっこばかりをさせるのではなく、色んな種類の遊びが必要です。

そんなことを言われても、どうやって遊びのバラエティを増やせばいいんだよ!?と思われるかもしれません。大丈夫です!私たちには幼稚園や保育園がありますから。幼児はほとんどの活発的な時間を幼稚園や保育園で過ごします。なので、幼稚園でどのような活動がおこなわれているか重要になってきます。

自由な遊びの時間が多いのか、運動指導に力を入れているのか、それとも音楽や制作や様々なスタイルがあります。中には、お受験するならここの幼稚園!という所もあるかもしれません。幼稚園を選ぶときには、どのような子どもに育ってほしいかも考えつつ見学にいって観察してみるといいと思います。

幼稚園や保育園について触れましたが、頼りきりもあまりよくありません。なぜなら、子どもはお父さんやお母さんといる時間が一番楽しいからです。なので、余裕があるときにぜひ一緒に体を動かしてみてください。特に週末は、お父さんの活躍が期待されますよ!

時事ネタ・ニュースへのコメント


幼児の子どもにお手伝いをさせたい!幼児でもできるお手伝いってどんなこと?
mama・sta select参照

ようやく外出自粛がとかれて外に気軽にでれるようになってきました。お家時間が減って外で活発的に子どもは遊べるようになっています。

しかし、この自粛期間で子どものお家での過ごし方が見れたと思います。皆様のご家庭はいかがだったでしょうか。よく聞くのは、スマホをみる時間やゲームをする時間が長くなったとか体をほとんど動かす事がなくなったなどです。

お母さんのお手伝いは、そんなだらけた子どもの生活を正すにはもってこいのイベントです!最初はなかなかうまくいかないかもしれませんが、少しずつ容量が掴めてくると子どもはやりがいを感じてくるかもしれません。そして、少しずつレベルの高いお手伝いにも挑戦する事ができます。

どのように子どものお手伝いに対してのやる気があげられるでしょうか?

無理に押し付けてしまうのは良くないかもしれません。あくまで自らしたいという気持ちを作ってあげる事が大切です。やる気を続けさせるには達成感を感じさせてあげる事が効果的です。

これは運動でも同じなのですが、運動が上手下手よりも自分の成長に気づいたり、頑張って取り組んで達成することに喜びを感じやすいです。なので、簡単すぎても難しすぎてもいけません。少し難しいけど、頑張ればできるお手伝いがいいかと思います。そして、達成したときには結果だけを褒めるのではなく、頑張っていた過程を評価してあげるといいと思います。

例えば、「タオルをたたんでくれて偉いね!」だけではなく、「タオルを綺麗に畳む事ができるようになったね!」や「タオルがきれいに畳めるように一生懸命頑張ってくれていたね」などのように、しっかり見ていたよっという優しさを込めてあげるといいです。

お手伝いをすることで、細かい動きの練習にもなるし、上下運動にもなるので十分な運動になると思います。ぜひ、お手伝いを子どもに勧めてあげてください。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました!

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それでは、またお会いしましょう。

TAKA

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