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野球とマーケティング

ID野球、最近では、ぼやきで知られる野村克也監督が永眠されました。

私は大学時代、2人の野球選手の著書から多くを学びましたが、1人が感性・感覚論で「阪神・掛布雅之さん」、もう1人が知性・野球論で「南海・ヤクルト・阪神・楽天 野村克也監督」でした。ちなみに、目指したのは、「巨人 高橋由伸さん」でした。

大学野球部はプロ養成所とも呼ばれるような部で、公立高校で伸び伸び野球をしていた18歳の私が初練習で、日本一を目指す3、4年生・甲子園常連校から入学する同級生のレベルの高さに、ここで出来るのか?、えらいところに入ってしまった、と思ったことを今でもはっきり覚えています。 

大学時代、一緒に野球をしてプロ野球入りした選手は先輩・後輩を合わせてなんと15人いました。同期のプロ入りは3人でした。

2軍スタートだった私が、周りと同じ努力をしていても追いつき・追い越せないと思い、手に取ったのが当時、新しい考え方だったID(Important Data)野球の野村監督の著書でした。データ野球を学び、試合中は控え投手・捕手の代わりに投打分析データを記載、傾向・対策を考えた2年間でした。

野村監督の言葉で、大学時代に部屋に貼っていた「念ずれば花開く」が実り、3年から1軍入り・レギュラーになれたので、毎試合、相手投手のビデオと後輩がつけてくれたデータを活用して分析、対戦相手を想定した練習をし、試合に臨んでいました。

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現在、米国でデータドリブンのマーケティングを進めていますが、

→データ収集、傾向と対策(Research & Analysis
→練習(Test & Developed
→試合(Marketing
→スコアブック・分析データ(Dashboard
→ヤンキースのアナリストによると、20年前と比較して、技術進化により1球辺り数倍のデータが精度高く収集・分析、場面毎に表示(Automation & Personalization

と野球でやっていた事とマーケティングは似ていると思います。

また、(一見)必要ではないデータまで収集されるので、選手が活用できるように分析するアルゴリズムを組み立てる力が大切だと言っていました。

手書きでデータ収集をしていた時間と労力から解放され、傾向と対策に集中出来る良い時代だと思います。


日本の仕事仲間に、大学時代に野村監督の本に助けられたんですよと、この話をした時に「野球でもマーケティングをされていたのですね」と言われて、第3者視点で見ると、そういう表現にもなるんだと新たな気づきでした。

データは事実(Fact)ですので、分析と表現が重要。最終目標と状況に合わせて、タイムリーに分析し、表現を微修正していく力とスピードを更に磨かないといけないと思いました。

野球でマーケティングを教えてくれた野村監督に感謝すると共に、ご冥福をお祈り申し上げます。

スポーツが大好きな次世代のために

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