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"思い切って"育休を半年取りました!は半分ウソでした。

こんにちは、Tajiyyyです。
私は2022年5月に第一子が誕生し、11月末まで約半年間の育児休業を取得しました👶(これ自体はウソじゃないですw)

今回は「ぶっちゃけ半年の男性育休ってどうなん?」のお話 👀
タイトルの内容は、4.さて本題「ウソの真相」に記載したので、気になる方はスキップをどうぞ。まずは前提として、私がどんな考えで半年の育休に至ったかを振り返ります。

※決して男性育休が全員にとっての正解とは考えていません。夫婦それぞれの形があり、家庭内で納得感があればどんな結論でも良いと考えています。

1.育休の取得理由

1-1.取得理由

  • ①子どもや育児と向き合える貴重な体験機会

  • ②家事育児の分担による家庭平和

という、①ポジティブな理由と ②ネガティブ回避の理由と両面がありました。子どもが好きで子どもに関わる仕事をしているため、当たり前のように育児に関わりたい気持ちがありました。また産後の女性の身体状態やワンオペ育児の過酷さを学び、取得を決意しました。
特に後者について、#産後うつ#産後クライシス という言葉をご存知でしょうか?待望の我が子が生まれて幸せなはずが、こんなはずじゃなかった・・・そんな辛い事態は極力避けたいですよね。

仕事の代わりはいても、パパの代わりはいません。育休を取らない選択肢はもはやありませんでした。

1-2.タイミング理由(退院明け)

第一子の子育てにおけるスタートダッシュは非常に大切です。赤ちゃんを自宅に迎える初日から、妻と一緒に学んで乗り越えていくことに決めました。子育ては最初が肝心、これに尽きると思います。
(パートナーとタイミングをずらしてキャリアブランクを短くするなど選択肢は様々あると思いますが、第二子以降に適すると感じています)

ちなみに、"夫婦一緒に乗り越える"意味で、私は「里帰り出産」に反対派です。残されたパートナーはスタートダッシュに一歩出遅れ、その差はなかなか埋まりません。里帰り出産の文化は日本特有で、海外では(手厚い社会福祉も関係しますが)パートナーと一緒に子育てを学ぶ過程を重視しているそうです。私もこれに共感します。

ただ夫婦2人だけで乗り越えられるか・・の不安もあったため、妊娠中に妻の実家近くへ引っ越しました。夫婦主体の子育てとは言え、義両親の様々なサポートは大変心強く、子どもが小さいうちの近居は本当におすすめです。

1-3.期間理由(6ヶ月間)

  • 前提:妻は子どもの保育園入園まで育休取得予定(話し合いの結果です)

  • ①経験者からのアドバイスで「最低2ヶ月以上」が多かった(女性の産後回復や生活リズムが整うまでの期間として)

  • 保活をしっかりやりたかった(園見学は9月以降の平日が多く、育休3ヶ月では足りず・・)

  • ③半年以降、育児休業給付金の支給割合が下がる(67% → 50%)

上記を踏まえ、4〜6ヶ月間で検討しました。最終的には、人生1度きり(あるある)、子ども業界で仕事する身として自分が長期取得しなかったら誰がする..?という謎の使命感(笑)から、6ヶ月間に決めました。

ただ復職後、妻がワンオペ育児に苦しむこともあるかもしれません。育児・介護休業法の改正により、2022年10月からは育休の分割取得も可能になりました。いったんは半年間としましたが、復職後の家庭状況次第では再取得の可能性があることも踏まえた意思決定でした。

2.長期育休に伴う不安

一方で長期育休に伴う不安も少なからずあり、6ヶ月で折り合いをつけたのが正直なところです。

2-1.お金について

育休中は国から給付金が支給されますが(勤務先からと勘違いが多い)、満額支給ではないため損失と天秤にかける必要があります。まだ未知の育児に対して合理的な天秤判断は難しいですが、少なくとも半年間の収入の落ち込みは許容すると割り切りました。
※育休中は賞与の算定期間の対象外となるため、その損失も踏まえた判断が必要です(悩ましい…)

企業によっては独自の育休制度を設けている場合もあります。収入減のギャップを埋める特別手当があると取得を躊躇わずに済みますね。これからの転職時代、子育て社員への配慮・制度が整った企業が、人材獲得の競争力を高めていくように思いますね。(ラクスルはその一例↓)

給付金については、シミュレーターツールで計算してみるのもおすすめです。

2-2.業務の引き継ぎ・キャッチアップについて

勤務先がスタートアップということもあり、離職を前提としたチーム体制を取っています。バディのように一緒に業務する方がいたため、幸いあまりコストを掛けずに引き継ぎ・キャッチアップができました。(詳細は会社ブログに書きました↓)

ちなみに半年間の育休となると、私が担当案件を持ったまま離脱する訳にはいかず、ほぼ退職同然の引き継ぎをしました。実はこの副産物的な恩恵に後から気付いたのですが、キャリアとしてはこの機会を部署異動や案件変更の好機と捉えることもできると思います。私は育休中に上長へ懇願し、復職後に希望する担当へ変更していただきました。

2-3.キャリアブランクについて

育休によるキャリアブランクが履歴書経歴へ影響するか?を気にする方も多いと思います。私の場合は"副業の継続"がその不安を生みませんでした。育休中は稼働時間こそ短いもののスキルアップの実感はあり、そのアピールも十分できると考えていました。

※横並び出世文化のあるいわゆるJTCでは、昇格条件に在籍期間の規定等があり、育休ブランクは1番のネックかもしれません。
※育休中の自己研鑽については賛否ありますが、私は下記に賛成です。

3.育休の職場交渉

妊娠が分かった後、まだ安定期前でしたが速やかに上長へ共有・相談しました。
育休は職場から見れば即ち離脱ですから、人員補填や再配置の時間猶予を思えば早めの共有に越したことはありません。育休自体は従業員の権利であり責められることではありませんが、立つ鳥跡を濁さず、そして復職を考えれば波風は立てたくないですよね。早めに伝えることは唯一にして最大の職場への配慮と思います。

幸い私の職場には男性育休の前例もあり、みなさん協力的に育休を後押しいただけました。大変感謝しています、ありがとうございました!

4.さて本題 「ウソの真相」

・・・さて、ようやく本題です。
ここまで私の育休取得を振り返り、「育休取ったオレ、すごいでしょ?」という自慢・アピールに映ったかもしれません。実際に周囲から育休について聞かれると、私はよく「"思い切って"半年取りました!」と話します。しかし、これは世間的に男性育休がまだ浸透していないこと、また長期取得を快諾いただけた職場への感謝を込めた表現です。

一方で「奥さんは1年取ってるぞ、半年でドヤんな」という批判もちゃんと自分の中にあります。妻を前にしては半年でも短いくらいで、妻のキャリア犠牲と理解のうえ、いま自分は仕事を続けられています。

しかし、「女性は長期育休が前提・男性育休はあくまで+αのお手伝い」と考える方々へこの話をしてもどうも噛み合いません。半年間の育休を長い or 短いで語るかは、話し相手のジェンダーリテラシーに応じて使い分けているのが正直なところです。
※私自身にも育休を検討するまでは前述したような考えがどこかにありました。また今の考えに至った背景には男女平等の社会的潮流や、先陣を切って男性育休を取得された諸先輩方の影響が大きいと思います。

そんな周囲とのギャップをまだまだ感じる時代ですが、育休中に出会った「パパ育コミュ」のメンバーは1年取得者も珍しくなく、同じ価値観で話ができると感じています。

5.おわりに

今回は、男性育休についての私の考えや、周囲とのギャップ(ゆえのwhite lie)というテーマで記載しました。実際の育休体験記はまた改めて書こうと思いますが、取得に一切の後悔なく、充実した素晴らしい期間でした。

男性育休の取得率は近年上昇傾向にありますが(2020年:12.7%、2021年:13.97%、2025年:30%が政府目標)、取得期間で見ればまだまだ短いのが実情です。今後、男性育休も男性育児も当たり前となる未来を切に願い、本投稿の結びとします。
以上、ありがとうございました。

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