出身地
「ご出身はどこですか」
自己紹介のとき『出身地』が、一番自分が抵抗がある項目である。
それは自分自身、誕生してから小学一年生の途中までは「北海道」で過ごし、
父親の転勤とともに埼玉に来て、そこで小中高と過ごしたことに起因する。
なんで『生まれ』は北海道で『育ち』が埼玉であるのだが、補足が必要なためにどうも収まりが悪い。
「北海道です」と言うと、もうそこで『育った』前提となって話されるので、
最近は「北海道生まれの埼玉県です」とこちらから振っている。
小学校1年生のとき以来、北海道行ったのは、家族旅行で1回、高校の修学旅行で1回の計2回しかないので、
話の膨らみようが無い。
とはいうものの、
「ご実家はどこですか」
と言われるのも抵抗がある。
鈴木の場合、
・実家が埼玉→千葉に引っ越した(ベースとなる家が無い)
・両親が離婚している
のダブルパンチのため答えるのに窮する。
「無いです」というのも「何だこいつ」となるし、
「生まれは北海道、育ちは埼玉、社会人になってから東京でひとり暮らしを始め、転勤で広島に1年半くらいいました、
で、また戻ってきて今の住まいはは千葉です。
実家は埼玉にあったんですけどその後千葉に行って、諸事情で解散して、母は栃木、父は浦安に住んでいます」
というのを言うと、それはそれでその場の空気を破壊している気がする。
それ以前に、ある程度人間関係を暖めたあとならまだしも、初対面だと別に言いたくないし。説明したくない。
あと、話題を振った相手方も、そんな深刻な答えを望んでないだろうし。
出身地とか実家というのを、世間では無難な話題と思っている風潮が悪い。
多くの場合、初対面の人間に対してもラフに振っているけど、出身地と言うのは、実は凄くセンシティブで、
本当であれば踏み込む際には、もう少し考慮しなければならない話題なのである。
で、結婚相談所に入って婚活を1年間くらいしていたときがあるのですが、
「生育地」というワードが出てきた。
聞きなれない言葉だと思い、調べて見るとなんてことは無い、「生まれ育ったところ」という意味である。
鈴木の場合は、余計な装飾を書かずに「埼玉県」って書けばいい。凄く楽。
これは、出身地よりもしっくりくる言葉なのだが、残念ながら世間への認知度は低い。
最初見たとき、食肉の気分になった。「松坂産」とか言われている気分。
ちょっと面白かった。
次回のテーマ「婚活」
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