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バスケへの「熱」~沖縄市がFIBAバスケワールドカップ2023へ始動~

沖縄市が主催する『「FIBAバスケットボールワールドカップ2023」の受入体制構築に向けた地域円卓会議(以降、円卓会議)』を見学してきました。

「FIBAバスケットボールワールドカップ2023(以降、FIBAWC2023)」を3か国共同開催する沖縄市(共催都市はフィリピンのマニラ、インドネシアのジャカルタ)

この円卓会議は、沖縄市がFIBAWC2023に向けて始動するキックオフ的なイベントでした。

2019年に上海で開催されたFIBAワールドカップも観戦してきた私としては「ついに2023年に向けて始動かっ!」と喜びワクワクしながら参加してきました。本noteではこの円卓会議の内容、そして私の感想を書いていきます。

FIBAWC2023への沖縄市スケジュール

これは、沖縄市のFIBAWC2023担当主幹である宮里大八氏が紹介していた沖縄市のスケジュール予定です。ここで注目したいのは

2020年8月 琉球ゴールデンキングス、台湾、韓国の3か国チームテストマッチ(沖縄市)

2021年8月 FIBAアジアカップ(沖縄市・JBA)

2023年9月 FIBAWC2023 本大会(沖縄市・JBA)

上記2つはFIBAWC2023のテストイベント、プレ大会の側面があると思われます。

え?ちょっと待って。2021年FIBAアジアカップも沖縄市で開催するの?

実は2021年FIBAアジアカップ本大会の開催都市はまだ未定のようです。

2021年FIBAアジアカップが【沖縄市】【JBA】両方に書いてるんですよね。つまり沖縄市もFIBAアジアカップの開催地へ向けて水面下で動いているのでは?と期待を抱いてしまいます。

また、FIBAWC2023の沖縄市開催試合の詳細についても口頭で説明がありました。

【沖縄市開催】
予選ラウンド 10日間
8か国(2グループ) 全20試合開催予定

2019年中国FIBAワールドカップのフォーマットと同様と仮定すれば

1次ラウンド 8か国2グループで全12試合
17-32位決定ラウンド 全8試合

が沖縄市開催になるのではと予測されます。1次ラウンドが2グループ開催なら、間違いなくUSA、スペインやフランス、リトアニア、アルゼンチンなどの欧州南米の強豪チームのいずれかは沖縄市ラウンドに割り当てられるはず。もちろん我が日本代表も。ワクワクします!

ワールドカップって何?どんなイベントなの?

円卓会議では、沖縄市の各分野から代表者を招いてそれぞれの立場から現時点でのFIBAWC2023への意見、印象をお話してました。

各分野の話した順番は

1. 沖縄アリーナ指定管理責任者
2. 沖縄バスケットボール情報誌編集長
3. 観光物産振興協会
4. ホテル組合
5. ショッピングセンター社長
6. 警備会社代表
7. コザ運動公園(沖縄アリーナ所在地)指定管理代表

ここで個人的に興味深かったのが、最初に話す人が「バスケットボールの祭典に対する熱・ワクワク感」を持って話しているのが、話す人が順を追うごとに「外国から得体の知れないイベントがやってくる不安感」を話していたことです。

1や2、3の方々はFIBAWC2023がどんなイベントなのか理解がある、バスケ観戦を「楽しんでいる人」。4~7の方々はバスケ観戦を「楽しんだ経験が無い人」と感じました。

でも、本当に沖縄市がFIBAWC2023を大成功に導くつもりなら、このような「バスケ観戦を楽しんだ経験が無い人」にこそアプローチしていく必要があるのでしょう

数万人数十万人やって来る観客は沖縄市に来るのではなく「バスケを観に」沖縄市にやってきます。観客はそのスペシャルな感動を誰かと共有したくてウズウズしています。

その感動を共有しようと地元の人々話したとき、さらに熱い熱量で「バスケ楽しいよね!」と分かり合えたらこんな嬉しいことはないはずです。

サイフの紐が緩むのはそれからですよね。沖縄市にお金を落としてもらうためには、まずは自分達からバスケを楽しまないとね。この3年間でバスケに対する熱量を、薄くても広い広い熱量を沖縄市全体に巻き起こす、その動きを沖縄市には期待します。

2019ワールドカップ上海の実情

私、2019ワールドカップを上海で観戦してきました。

でも、正直期待を超える感動はありませんでした。試合そのものではなく、開催地である上海という都市の「ワールドカップ」に対する盛り上がりが期待したものでは無かったからです。

試合日前日のファンイベントも会場から離れたショッピングモールの一角で申し訳程度に開催

試合会場以外の上海の街で「FIBAワールドカップ」をPRするものを見たのは小さなのぼりたった1回だけ。上海の空港にも駅にも、どこにもワールドカップの盛り上がりを感じさせる雰囲気はありませんでした。

悪戦苦闘しながらチケット取ってフライト予約して、初訪問の国で不安を抱えながら地下鉄乗って街を歩いて、そこまでして感じたかったのはその土地の「熱」でした。その土地の人々が「熱」を持って楽しんでいれば、私の人生にとっても心に残る経験になったと思いますが、それは叶いませんでした。

バスケを楽しむ「熱」を広げていこう

この円卓会議、沖縄バスケットボール情報誌OUTNUMBER編集長の金谷さんの言葉が胸に突き刺さりました。

「僕は2006年バスケ世界選手権に敗北感しかないんです」

私も当時全く同じ事を感じました。


2002FIFA日韓ワールドカップの熱狂、そして2019ラグビーW杯の大成功。バスケも2006年で同じことが起こせるはずだったのに。

あのとき僕らに、日本バスケ界に足りなかったのは「バスケを観る事を楽しむ」経験だったのではないでしょうか。

今なら、今から3年後ならもっと「バスケを観る事を楽しむ【熱】」が沖縄に日本に増えていて、そうすればきっとFIBAWC2023も楽しいものになるのかも。

バスケを楽しもう。

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