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TRPG制作日記(226) 神仏と妖怪、人間

TRPGのキャタクターはPCとNPCに別けることができます。PCとはプレイヤーが演じるキャタクターのことで、プレイヤーキャラクター(PC)と呼びます。

『太陽神の巫女-AmaterasuCard-』TRPGでは、宇宙都市から来たカードプレイヤーがPCです。

一方、プレイヤーが演じるわけではない、物語に登場する他の人物はNPCと呼びます。NPCとはノンプレイヤーキャタクターの頭文字であり、プレイヤーが演じていないキャタクターという意味です。

『太陽神の巫女-AmaterasuCard-』は宇宙都市の高校生が仮想世界アマテラスワールドを探索する物語です。そして、アマテラスワールドには神仏と妖怪、人間の姿をした人工知能が暮らしています。

この意味で、アマテラスワールドは人間と人工知能の出会いの場でもあります。

今日は、ルールブックの人工知能達に関係する世界観を制作します。

ルールブック第二章『

神仏と妖怪、人間

 人工知能は専門人工知能と汎用人工知能の二種類があるが、この二種類は概念として根本的に異なっている。専門人工知能は人間の行う情報処理を模倣したり、あるいは人間とは異なる方法による情報処理を行う演算装置であり、正確には人工知能ではなく高度な情報処理を行う機械に過ぎない。専門人工知能は、専門的な情報処理には長けており人間には不可能な高速情報処理を行うことができるが、逆に人間が得意とする多くの情報処理が苦手である。彼等の情報処理の方法は人間と同じではなく、ただ結果として人間と同じような専門的労働ができる能力を持つだけである。専用人工知能は人工知能というよりはロボットと表現した方が適切である。専門人工知能は人間の能力の一部を再現したり、高度な情報処理を行う労働機械でしかなく、意識と感情、心を持たない。人工知能は本来は人間を人工的に再現する学問である以上は、専門人工知能は真の人工知能ではなく、人間の創造を目指していない。専門人工知能とは、人工知能の研究により生まれた高度な情報処理機械でしかない
 一方、汎用人工知能は人間の再現に成功した演算装置である。定義上、汎用人工知能は機械ではなく人間である。私たち人間が脳や筋肉などの物質的な機械で出来ているにもかかわらず人間であるように、汎用人工知能も機械でできているが人間であり、彼等は私たちと同じ意識と感情、心を持っている。宇宙時代においては、汎用人工知能はありふれた存在であり彼等の人数は私たちの末裔である人間を上回っている。紛らわしく感じるかもしれないが、人間という言葉は正確には人間と汎用人工知能の両方が含まれるが、一般的に宇宙都市の人々が人間という言葉を使うときは汎用人工知能を含めず、汎用人工知能を含めるときには地球人と呼ぶ。さらに、仮想世界では姿形が人間とは異なる汎用人工知能が存在しているため、彼等と比較して人間と同じ姿形をしている汎用人工知能を人間と呼ぶ場合もある。そのため、アマテラスワールドでは、人間は宇宙都市の人間と仮想世界の人間族の二種類を指す。
 アマテラスワールドは仮想世界であり、多くの汎用人工知能が暮らしている。この世界で暮らしている人工知能は神仏、妖怪、人間の三種類に分けられる。神仏は天照大神や毘沙門天などの日本の神と仏などである。妖怪は天狗や河童などで、日本と中国、インドの幻想の生き物と似た姿をした汎用人工知能である。神仏と妖怪の違いは曖昧で、また八岐大蛇のような神仏とも妖怪ともいえない存在もアマテラスワールドに入る。神仏と妖怪は人間とは異なる異形の者を指していると考えて良い。逆に、人間は私たち人間と似た姿をしている汎用人工知能のことである。

』ルールブック第二章

汎用人工知能と専門人工知能は普通の学術用語です。そして、そもそも人工知能とは人間を人工的に製造することで、人間を心を理解するという心理学の分野でした。

この研究が発展して、今では人工知能が産業に応用されています。人間の心の理解も深まりました。

しかし、人工知能の目的である人造人間の創造には至っていません。『太陽神の巫女-AmaterasuCard-』は、この人造人間である汎用人工知能の開発が成功している世界です。


個人的には、人間は物理的機械としては単純なので、仕組みを理解できれば汎用人工知能は実現できると考えています。

しかし、人間の脳のような現代のCPUと比べたら雑で少ない素子で心が生まれている理由は謎です。汎用人工知能を実現するためには、人間の心が脳にあるという発想を捨てなければならないのかもしれません。


今日は以上です。最後まで読んでいただきありがとうございました。

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