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TRPG制作日記(113) ジャンル

TRPGとは参加者がゲームマスターとプレイヤーに分かれて、ゲームマスターが物語を語りプレイヤーがその物語の登場人物を演じる遊びです。ゲームマスターは物語を語るためにルールブックとシナリオを読み、そしてプレイヤーは登場人物を演じるためにキャラクターシートを読みます。

現在、オリジナルTRPGを制作中です。

この制作中の「『太陽神の巫女-AmaterasuCard-』TRPG」は宇宙都市で暮らしている高校生が、TCG用仮想世界アマテラスワールドでカードプレイヤーのランク10を目指すTCG体験型TRPGです。

今日は、この制作中のTRPGの方向について書いていきたいと思います。


『太陽神の巫女-AmaterasuCard-』TRPGは探索と収集、そして対戦をテーマにしたTRPGです。

プレイヤーは新しいカードを手に入れるためにアマテラスワールドで管理者から依頼をされて、その依頼をこなすために仮想世界アマテラスワールドを探索します。

そして、アマテラスカードを集めて、ときには対戦して、ランク戦により自分のランクを上げていきます。

好きな妖怪を集めて対戦する、それが『太陽神の巫女-AmaterasuCard-』TRPGです。


もともと、TRPGゲームとしては、『太陽神の巫女-AmaterasuCard-』TRPGは新クトゥルフ神話TRPGを参考に開発する予定でした。その予定は今でも変わっていません。

『太陽神の巫女-AmaterasuCard-』はすでに小説版、


『太陽神の巫女-AmaterasuCard-』


が存在していますが、この小説は妖怪たちが暮らすアマテラスワールドの物語で、また支配者として管理者が存在しているため、それなりに新クトゥルフ神話TRPGのアイデアを参考にしやすいと判断したからです。

また、新クトゥルフ神話TRPGはゲームシステムが複雑で世界観が古く、キャタクターシートの情報も多く、プレイヤーはどこで何をすればいいのかを理解するのは簡単ではありませんが、実際にプレイしてみると、プレイヤーは正気度だけを理解していれば楽しめます。

演技も非常に簡単で、とにかく何か起きたら怖がって、そして正気度がなくならないように頑張ればいいのです。

その点において、初心者にも経験者にも熟達者にも配慮されたとてもすぐれたゲームだと思います。


『太陽神の巫女-AmaterasuCard-』TRPGはTRPG初心者向けに開発しており、ゲーム中に変動するパラメーターを【自己肯定感】のみにしました。

そのため、ゲームとしては自己肯定感を失わないようにひたすらシナリオ攻略を目指すというシンプルなゲームになっています。

また、プリセットキャラクターシートシステムを採用しています。

普通のTRPGは自分でキャラクターを制作するのですが、そうなるとプレイヤーの負担が大きいので、あらかじめ完成されたキャラクターシートを準備しておくことにしました。

新クトゥルフ神話TRPGは怪異に驚くという単純な行為だけでロールプレイが楽しめるように設計されており、そのため初心者にも向いていますが、『太陽神の巫女-AmaterasuCard-』TRPGはキャラクターシートを演劇の台本として扱うことで初心者がロールプレイを楽しめることを目指しています。

プレイヤーはロールプレイがしやすいように制作されたプリセットキャラクターシートで演技を楽しみます。

仮想世界の妖怪と交流しながら、管理者(神仏や妖怪)から与えられたミッションをこなしていくのが『太陽神の巫女-AmaterasuCard-』TRPGのシナリオの基本的な流れです。


『太陽神の巫女-AmaterasuCard-』にはホラーとTCGの二つの要素があり、これまでホラーとTCG体験型という二つの要素が明らかに対立して互いに邪魔しあっていましたが、それはどちらをメインのジャンルにするのかを決めていなかったからだと最近結論しました。

妖怪たちと交流するTRPGなのか、カードゲームを楽しむTRPGなのか。

もちろん、双方の要素を取り込むことはできますし、それに妖怪との交流とカードゲームはゲームシステムの層がずれているので、本来なら双方をうまく組み合わせることが重要です。

ただ、ホラー小説と出会い小説とスポーツ小説はジャンルが別であり、そして面白さも別なので区別する必要はあります。

ジャンルは要素の問題ではなくて、消費者が第一に期待する面白さの問題であり、そして過去作との繋がりの問題です。


間違いなく、『太陽神の巫女-AmaterasuCard-』TRPGは新クトゥルフ神話TRPGよりもポケモンカードや遊戯王の仲間です。

ホラーにTCG要素を持ち込むのではなくて、TCGに妖怪や仮想世界、未来世界を持ち込むことを考えなくてはならないと思いました。


そのように考えると、シナリオに求められる要素が大きく変わります。ホラーはミステリーの仲間であり、謎を解明していく大切ですが、TCGなら謎よりも別の楽しみが必要になるからです。

それはスポーツの楽しみであり、それは状況判断と仲間との協力が重要な楽しみといえそうです。


今日は以上です。最後まで読んでいただきありがとうございました。

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