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絵本ライバル

私たちの日常生活の中では様々な勝負が存在します

勝負と聞くとスポーツ競技などの勝敗をイメージする事が多いですが
「自分の欲に打ち勝つ」など、相手が存在しない勝負もあります

私たちは、そんな勝負の経験を繰り返し自信を付けたり
危険から身を守る能力を身につけ成長しています

でも、負け続ければ自信を失い、
勝敗の前に勝負する事すら諦めてしまったり

逆に、勝ち続ける事は大きなプレッシャがかかったり
勝つことや結果だけにこだわり大事な「本質」を見失う事もあるでしょう


このように勝負の世界には様々な感情が生まれ様々なドラマがありますが


負け続ける場面は大人でも、落ち込んでしまい
立ち直るのに時間がかかるでしょうが、
同じような場面に子ども達が出くわした時
子ども達は自信を失う事なく挑戦できるでしょうか

そして、そうやって自信をなくしてしまった子どもを目の前にしたとき
私たち大人は子ども達にきちんと声をかけてあげられるでしょうか

これは私たち大人も子ども達と一緒に
考え乗り越えるテーマのように感じています


という事で。
大人と子どもも一緒に学び・伝えられる
「絵本」がぴったりなのではないかと思います

今回、勝負や自信について作られた絵本を紹介します

絵本画家 太陽と牛の絵本「ライバル」です

ライバル01

この絵本はまさに勝負について書かれた絵本で

自信をテーマに書かれています

ライバル6

登場人物は2頭のクジラ

一頭はクジラらしい色と大きさのクジラ

もう一頭はクジラらしからぬ黄色と体の小さなクジラ

この2頭のクジラが書かれた海が舞台の絵本です


色えんぴつで、波や水しぶきなど細かく表現された絵と共に

「どんなに負けてもいい」「勝とうとしなくてもいい」など

勝負に関連した言葉が添えられていて

勝つ側も負ける側もどちらの立場に立っていても
考えさせられる言葉が添えられています



そして注目して欲しいポイントは5つ

①絵

ライバル6

まずはやっぱり絵本という事もあり絵をじっくりと見て欲しいですね

「潮の流れ」や「水しぶき」「波」や「雫」といった
形のないものが、色えんぴつによって細かく表現されています

それぞれのページごとに塗り方が違い
お子さんがいる家庭は塗り方を真似して塗り絵に挑戦して欲しいですね


②水しぶき

ライバル7


絵には水しぶきや泡が無数にありますが

それが読む人によって変化します。

クジラの「涙」に見えたり、又はクジラの「汗」に見えたり
どちらも勝負の世界には欠かせないものかもしれません

汗をかいて練習したり、たまには冷や汗を書く事も

そして「悔し涙」「嬉し涙」だったりと
いろんな涙も勝負にはつきもので

様々な目線から見ると、水しぶきが何に見えるか変わってきますね
その目線が大事かもしれません

③目線

ライバル4

絵を見てみると

海の中からクジラを見ているもの
海の外から見ているもの

色々な角度 目線から描かれています

この絵本はどこから誰が見ているのかという

そんな目線に注目して行きましょう

鳥が見ているのか、ほかの魚が見ているのか
それとも、自分もクジラとして2頭のクジラを見ているのか

そうやって同じ絵本でも目線を変えて読む事で
無数の可能性が出てきます

今日は「鳥になって読んで見る」「今日は人間として読んで見る」

など毎回 子ども達の様子や特徴に合わせて
読み聞かせしてあげるのもいいかもしれません

こういった多様性のある絵本というのも
絵本画家 太陽と牛の特徴ですね

では一体 太陽と牛はどうしてこんな絵本を思いついたのでしょうか?


④この絵本ができたきっかけ

ライバル3


この絵本はそもそも

作者である絵本画家の太陽と牛が

発達障害・自閉症などの子どもが通所する

児童発達デイサービスでボランティアをしていた時の子ども達の為に作った絵本だそうです。

その子ども達の中には、その特性によって日常の遊びの中でするゲームに始まり、様々な場面で勝てない時が続いて、自信が持てなくて悩んでいる子ども達、そしてそれを支えている大人たちを目の当たりにしてこの絵本ライバルを描こうと思ったそうで

クジラは当時、子ども達とよく書いていたのがクジラだった事が主人公にしたきっかけだそう。


小さいクジラが大きいクジラに挑戦しているようにも見えたり

大きいクジラが小さいクジラをばかにしているようにも見えたり

大きいクジラが小さいクジラに寄り添い練習に付き合っているようにも見えます


読む人によって様々な見方・そして読み聞かせ片ができる絵本です


そしてこの絵本は、大人達にも見て欲しいですね

絵本といえど子どもだけの読み物ではなく
今では大人用の絵本というのもごく普通になってきています。

仕事や学校での人間関係、試合やプレゼンなど
様々な挑戦や勝負に大人たちも出くわします

ぜひお子様がいない人でも手に取って
勇気と自信を掻き立てるものになって欲しいですね


⑤この絵本は今後


ライバル01

この絵本「ライバル」は現在、製本下に向けてプロジェクトが進んでいます

クラウドファンディングを行い製本化の資金を募集しようとしていますが
まだ絵本を知っている人が少ないとの事で

まずは11月6.7札幌市教育文化会館で個展を開催し
同時期にクラウドファンディングで販売を行うプロジェクトが進行中です

興味のある人は是非このプロジェクトに参加して見てください

クラウドファンディングで応援する
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https://camp-fire.jp/projects/view/43826


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