【時事抄】 コンビニ大手がEat-inスペース縮小へ、立ち席カウンターなら残せる?
日本を訪れる欧米旅行者から絶賛される日本のコンビニは、品質の高さ、信頼性、便利さと、かつてメイド・イン・ジャパンが席巻した日本製家電や自動車を思わせます。現代日本が生んだ商業文化と言っていい。
東アジア近隣諸国、中国や台湾では地元系や日系のファミマやローソンもよく目にしました。一方、米国ニューヨークへ行った時、お世話になったのはコンビニではなくキッチンカーでした。
ただ、そこで買えるのはミネラルウォーターかコカコーラ、食べ物はベーグルやホットドックと限られた商品だけで、不便だなあと閉口しましたのも懐かしい。
そんなコンビニですが、イートインを縮小して商品棚に変えていくようです。大手の方針転換を報じた日本経済新聞の記事を要約しました。
<要約>
ファミリーマートは店内飲食の「イートイン」スペースを廃して売り場への転換を進める。机や椅子を撤去して商品棚2〜3台に置き換え、3年後には1店舗あたりの売上高を5~7%引き上げる計画だ。
24年度内にイートイン設置店の3割に当たる2000店舗を改装し、衣料品や日用品の棚に替える。棚数換算で約150点分が確保できる計算で、ファミマが注力している靴下等の衣料品、洗剤等の衣料品の品揃えを拡充する。
新型コロナ以降、多くのコンビニでイートインの利用頻度が減少しているとの背景がある。感染症対策により一時店内飲食を制限したが、コロナ後に再開しても利用者が戻らず、利用が低迷しているという。
コンビニ全体の国内店舗数は約6万店で足踏みが続いている。新規出店数も13年度4480店を頂点に、現在1193店にまで落ち込む。人口減少や働き手が減る社会情勢から、コンビニ各社は規模拡大戦略の見直しが急務だ。
ファミマは売り場拡張に加え、デジタルサイネージ(電子掲示板)を増やして物販以外の収益源を育てる。他のコンビニ大手も宅配強化や日用品販売の底上げ、省人化小型店の展開など、戦略を見直し収益源の多角化に挑む。
(原文1013文字→500文字)
都心で目にするコンビニのイートインは、横一列にカウンターに壁に向かって席が並ぶスタイルが多い。ところが、郊外に目を向けると大手スーパーのフリースペースのような、4人掛けボックス席を用意するコンビニにあると知り、限られた店舗スペースであるはずなのにと驚きました。
記事によればコロナ禍で利用者数が激減しているそうですが、都心に限れば割と利用客は多い気がします。むしろ軽食と飲み物で長居し続ける利用客に迷惑しているのかもしれないと
個人的には、猛暑のせいで今夏大手コンビニには大変お世話になりました。水分補給や身体冷却のため、飲料やアイスクリームを買って5~10分のお休みを取る。冷房の効いた店内は楽園でした。
ヨーロッパ各国によくあるカフェやバルみたいな洒落た空間でなくていい。ふらっと立ち寄り一息入れて、さっと立ち去る。そういった生活の一部になってたコンビニのイートインスペースは、残してほしいなあ。