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「同調圧力とは?」対話カフェそもそも レポート#09

【開催日時】
2023年3月4日(土)
12:45~14:45
@池袋会場

第9回のテーマは「同調圧力とは?」です。

同調圧力を感じたことはありますか?
学校や、学生のグループで体験した人は多いかも。

クラスの同調圧力。
サークルの同調圧力。
社内の同調圧力。
そして、社会からの同調圧力。

普通に暮らしていても、
私たちは常に、どこかからの同調圧力を受けているのかも?

同調圧力はなぜ生まれるのでしょう?
人が集まれば、同調圧力が発生するのは避けられないのでしょうか?

私たちにずっとつきまとう、よくわからない圧力。

同調圧力って、そもそも何なのでしょうか?

今回の対話のレポートをまとめました。

同調圧力の気になることは?

まずは簡単な自己紹介と並行して、同調圧力について気になること、問いにしたいことなどを話してもらいました。

「日本人によくある文化だとか、日本人あるあるとして言われる印象が強い」

「同じように、女子によくあることと言われがちだし、実際にそうだと思う。男性はどうなのかが気になります」

「同調圧力は、あると困ること、面倒なことというイメージがある」

「逆に、同調圧力のメリットって何かあるのか、気になります」

同調圧力の良いところ、ある?

ネガティブな印象が生まれがちな同調圧力。
何かメリットはあるのでしょうか?

「チームで何かを決めるとき、意思決定が早くなるメリットはあるかと」

「そこで決定したことがベストがどうかは別の話、ですよね」

「女子のグループだと、同調圧力に合わせてみんなと同じになることで、安心できる。安心が得られるのはメリットだと思います」

「ということは、みんなと同じじゃないと、安心できないってことなのかな?」

どうなのでしょうか?
問いとしてピックアップして、掘り下げてみます。

同じじゃないと、安心できない?

ここで、サラダバーでの体験が語られました。

「中学生女子3人と、自分は保護者の立場でファミレスで食事をしたときの話で……。サラダバーがあって、3人の女子が一緒にサラダを取りに行ったんです。戻ってくると、3人とも、同じものを同じように皿に盛り付けていました。自分はせっかくのサラダバーだから好きなものを食べればいいのに、と内心思った記憶があって。これこそ同調圧力なのかな、と今は思います」

「その女子の気持ちはすごいわかる」

「自分も似たような経験があります」

「これって、サラダバーで選んでいるときは、どんな心理なのか気になります」

「例えば、自分だけ少なく取ると、『少食アピールうざい』って思われそうだな、って思ってしまって、同じような量にしちゃう」

「周りと違うことをして目立ちたくない、とかかなあ。目立つと、グループから外されるかも、孤立するかも、もしかするといじめられるかも、と心配してしまう」

「考えていくと、学生のうちは『人それぞれ』の概念がないというか、わかっているんだけどそれを受け入れられないところが大きいと思う」

「同調圧力を感じるよりも前に、もう先に自分から『周りに揃えておこう』って意識が働くときのほうが多いかもしれない」

「男性はどうなんでしょう。サラダバーで同じ盛り付けにするのかな?」

男性はサラダバーで同じ盛り付けにする?

「見たことないです」

「それぞれが好き勝手に選んでるイメージ」

「男性は、女性よりも、個々の違いを恐れていないと思います」

「東リべでマイキーが言ってた『日和ってる奴いる? いねえよなぁ!?』って、めっちゃ同調圧力だと思う」

「よく考えたらああいう男性グループも、同調圧力強そうですね。同じような服を着て、仲間意識を高めるわけだし」

「男性でも、ガテン系の職場とかは同調圧力ありそう」

東京リベンジャーズの名セリフは、強い同調圧力!
おもしろいですね!

「人それぞれ」の適用範囲

「少し話が戻るのですが……。小さいときから、みんな『人それぞれ』ってことはわかってると思うんです。でも、それをどこまで適用して暮らすのかが、若いときほどわからないんだと思います」

「大人になっていけば、経験を通じて、『人それぞれ』で流せる幅が広がりますよね」

「幼いときほど、みんなと違うことを残酷にからかう」

「小学生とかで転校生が浮きやすいのは、それですよね」

社会人になっても同調圧力は続く?

学生までの話が続いてきました。
年齢を経ると、「人それぞれ」の幅が広がり、からかうことも減るという話もありました。

でも、社会人になっても同調圧力は続くのでしょうか?

「続くと思います」

「学生のときほどじゃないけど、続いています」

社会人での同調圧力はどんなもの?

「打ち合わせとかで『空気読めよ』みたいな圧を感じることがあります。多数派に合わせておけ、これ以上長引かせるな、という圧力かな?」

「職場にもよるとは思いますが、新入社員の服装。就活の延長で、女性はみんな髪を束ねて、黒のパンツスーツ、みたいな」

「あれはいつやめていいのか。会社によって結構違うんでしょうか?」

「研修期間が終われば徐々に、って感じだと思います」

「就活スタイルをやめるタイミングにも同調圧力が生まれそう」

「男性でも、さきほど話に出たガテン系の職場とかは、服装とかで同調圧力はありそう」

「ビジネスと関係ない場だと、地域の消防団に入れとか、町内会とか、PTAとかも同調圧力になるのかな? 周りはみんな入ってるよ、とか」

学生時代をすぎても、同調圧力とのつきあいは続くようです。

なぜ同調圧力が生まれるのか?

初期の問いに立ち返り、なぜ同調圧力が生まれるのか、考えてみました。

「出る杭は打たれる文化が根強いから、かな」

「いわゆるムラ社会も同じようなことですよね」

「目立たないことで安心を得られる社会だからだと思います」

「いま気になったのですが、それらは経験則ですよね? いつごろ身につけるんでしょうか?」

「10才くらいまでにはだいたい身についてると思います」

「10代には完成されてるイメージがありますね」

「そうですよね。気になったのは、日本でも海外でも、幼児になるほどそんなに集団の文化に差がないと思うんです。言葉は違っても、例えば保育園くらいの子どもたちの集まりは、世界中どこに行っても似たような感じだと思っていて。それで、幼少期に『目立たないように』という経験則が得られるなら、どうして日本人あるあると言われるんでしよう?」

同調圧力は「日本人あるある」なのか?

「そう言われがちなだけで、海外でも普通にあることなのでは、と思います」

「海外に住んだことがないのでわからないけれど、欧米の文化でも閉鎖的な田舎とかはあるわけだから、日本独自ってことは確かになさそうです」

「どこの国にもあるんだけど、日本はムラ社会文化が色濃く残っているので、同調圧力が強まりやすいのかも?とは思いました」

今回はここで時間いっぱい、となりました。

第9回の板書

ファシリテーターの思うこと

今回の対話で上がったキーワードとして、
「安心」
「目立たないようにする」
が気になりました。

なぜ同調してしまうのか?という問いには、「安心」という要素が大きく絡んでくるように思います。

みんなと同じにすることで、ホッとする。
大きな我慢や苦痛を強いられていないのならば、それはメリットのほうが大きいのかもしれません。

個人的には、今回の対話を通して、
「自分は小さい同調圧力も嫌で、それをひたすら避けて生きてきたんだな……」
と痛感させられました。

参加してくださった皆様、ありがとうございました!

次回の開催案内

次回は2023年3月19日(日)開催。
テーマは「自己開示とは?」です。
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