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鑑賞ゲリラ Vol.48『光芒を探し求めて』レポート(1) 2024/8/10開催

開催情報

【開催日】2024年8月10日(土)
【会場】アートラボあいち
【展覧会】Beyond A and Z(愛知県立芸術大学)
 会期:2024年7月12日(金)~8月12日(月・祝)
【出品作家】
  川西 りな、林 可奈葉、林 玲翔、東本 伊代、
  村瀬 ひより、安田 夭、横山 奈美

内容 

作品

林可奈葉《yyyymmdd》2024
 綿布、アクリル絵具、木炭、メデュウム、フェイクパール

鑑賞内容

ファシリテーター(以下 F):後ろに回ったりもしながら、観てくださっている方もいらっしゃいましたが、どんな事を感じたか聞かせてもらえますか?
▶︎鳥がぱーっと飛んで行くように見えました。でも近づいてみると全然違う…
F:鳥に見えたのはどの部分から?
▶︎手前にぶら下がるように覆っている部分です。全然違った。先入観があったかな?
▶︎私も鳥に見えました。手前のキャンパス生地で三角の形をしている部分は羽のよう。
▶︎私は遠くから見ると後ろが黒いのでコウモリに見えて。でも、そばまで来たら違った、なんだろう。
▶︎私は最初は普通の絵画に布を被せただけかなと。でも、それだけじゃなかった。展示してある場所が、こちらの面は光が当たらないが、後ろの窓から作品に向かって光が差し込んでいる。何か作者の思いがあるように思えた。

(展示室を入って左側中央に、天井から吊るされた作品が飾られている。そちら側は窓が広がっていて日が差し込んでいる場所だった。遠くから見た時、近づいた時、皆さんには印象が変わって見えていたようだ。)

▶︎あと、2人の人の膝から下の脚が描かれている。足を出していると、恥ずかしいので隠したいのかな。
▶︎布が切ってあって、全部繋がっている。キラキラパールとかクリスタルっぽいものもあっ…さっき伺っていて、光があたってすごく綺麗だなと私も思った。なんとなく女の子かな。
▶︎女性ですか?
F:どの辺りから女の子に思えましたか?
▶︎ふくらはぎがまっすぐ華奢で白くて細い感じが、子供まで行かないけど若い女の子かな。重い絵なのかなって思ったけど、よく見たら軽やかな感じでした。
▶︎私は最初から近づいて見ていたのですが、自分が書いた絵を切り刻んだみたい。そして、新しいものが後ろにあるよう。でも遠く離れてみるとキラキラ星の形に見えて、幼稚園の飾り付けのような。でも、、やっぱり奥に新しいものが生まれているように思える。関係性は分からないですが。

F:関係性はなんだろうって感想が出てきましたね。
▶︎関係性ってところで言うと、傷つきやすさを表しているんじゃないかな。でも、その中でキラキラ綺麗な部分もあって。
F:傷つきやすいっていうのはどこからですか?
▶︎切り刻まれた部分。足とか前を通ると傷つきそうな。危ういような。
▶︎あとは縛り付けているような感じもありつつ、でもキラキラして輝いていて二面性がある
▶︎危うさって言葉にしっくりきた。傷つきやすくて、いつも揺れていて、トゲトゲしている女の子。思春期の不安定な自分のキモチを上手く出せない感じ。でもキラキラしている。怖いけど綺麗。
▶︎なんか有刺鉄線に見えますね。
▶︎あーーーー。
▶︎色使いも危うい。隠したい感じがします。明るい色とか全然使ってないから。
▶︎自分の素顔を、取り囲んで、囲まれて。表現したかったんだろうなって思いました。

【ファシリテーター・レポート】近藤美紀
【鑑賞時間】22分



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