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テレ東シナリオコンテスト 第2話シナリオ

全体の背景
 きいろの家族は超能力者たちで、内閣の秘密組織の下で災害から日本を守っている。あの家は日本が再生不能となるほどの直下型巨大地震の震源地の上に建てられていた。
 きいろは家族の中でも一番の能力者だか、十年前に自分の力を暴走させてしまい両親を殺してしまう。これ以上の能力の暴走を恐れた組織は、催眠洗脳の専門家であるサジ(濱津隆之)にきいろの能力の封印及び記憶改ざんと、来る地震発生時にはこの家に戻ってくるように暗示、洗脳させた。
 アク、キャン、ジェミの三人は組織から派遣された超能力者。ジェミの本名はあおい。きいろの姉で、両親が死んでからもずっとこの家に住んでいた。
 母親は予知能力者で地震発生日を予知していた。母は地震発生を防ぐのと引き換えに、きいろが命を落とすことも予知していて使われない布団に「ニゲテ」とメッセージを残す。ジェミもきいろが命を落とすことを知っていて助けたい気持ちと任務との間で葛藤している。
 サジが家に訪れ、記憶再生の為に催眠状態にしたきいろを暗室に連れていく。暗室の中にはきいろがこの家で過ごした証拠が置いてある。記憶の再生に取り掛かろうとするがアクが妨害し上手く運ばない。実は、アクは某国のスパイできいろの地震発生阻止行動を妨害する使命を帯びている。
 きいろは、自分が絵や写真などに写した物体を強く念じることで状況を変化させる超能力を持っている。撮影した動画でも可能。地震を防ぐのは家を動画に撮り強く念じる事で防止できる。

#2 シナリオ
○和室
 ジェミが和室で絵を片手に寝転んでいると(ピンポーン)と来訪者を告げる呼び鈴が鳴る。

○玄関
ジェミ「はい」
 和室から出てきて玄関ドアに返事するジェミ。
サジ「私だ。開けてくれ」
 ドアの向こうからサジの声が聞こえる。一瞬躊躇してから思い直してドアを開けるジェミ。
ジェミ「サジ……」
 ドアを開けてサジを迎えるジェミ。
サジ「どうだ? 予定通りか?」
 ジェミに顔を近づけ小声で話すサジ。
 無言でうなずくジェミ。
 二階からキャンときいろが下りてくる。
キャン「あ、サジ! お久しぶりー」
サジ「おお、キャンも元気か?」
 笑顔で挨拶する二人。
サジ「おや? その後ろのお嬢さんは誰だ?」
きいろ「どうもー人生いつも黄信号、ユーチューバーのきいろでーす」
 手振りを交えながらいつもの自己紹介をするきいろ。
サジ「きいろさん?」
キャン「きいろちゃんはユーチューバーで今日はこの家の出来事を撮影しているの」
サジ「そうなのか」
きいろ「あの、キャンちゃんさん、こちらのお方は……」
キャン「ああ、サジちゃんはこの家のオーナーで催眠術の先生をしているの」
きいろ「えっ? オーナー、催眠術……あの、私勝手に入ってますけど、良いんですか?」
サジ「かまいませんよ。家の事は三人に任せていますから」
アク「きいろさんもサジに催眠術を掛けて貰えば良い」
 二階からアクが下りてくる。
サジ「おお、アク、元気か?」
アク「相変わらずです」
きいろ「あ、あの催眠術って……」
 戸惑うきいろ。
アク「サジの催眠術はリラックス効果があって、疲れや心配事など気にならなくなりますよ」
きいろ「そうなんですか……」
キャン「お願い、アクに逆らわないで」
 きいろに小声で耳打ちするキャン。
サジ「そうだ、お近づきのしるしに催眠効果でリフレッシュしてあげますよ」
キャン「その様子を動画に撮ってあげるよ。それを公開したら人気でるよ!」
きいろ「そうですね! じゃあお願いします!」
サジ「じゃあ、リビングでやりましょう」
 一同リビングに向かおうとする。
ジェミ「あの……私、気分が悪いので部屋に戻っています」
 二階に上がっていくジェミを見送る四人。
 サジとキャンは困ったように顔を見合わせる。

○リビング
サジ「ゆっくりと深呼吸して……」
 目を閉じてソファに座るきいろの前にサジが膝まづいて肩に手を置く。アクは後ろに立ち、キャンはきいろのスマホで動画を撮る。

○女子部屋
 ベッドに寝転び、大人の男女が描かれた、上下二つに破られた絵を見ているジェミ。絵はきいろが描いたもの。
ジェミ「お父さん、お母さん私はどうすれば良いの?」
 困った表情のジェミ。

○リビング
サジ「さあ、ゆっくりと目を開けて……」
 サジの指示で目を開けるきいろ。
サジ「あなたは今、夢の中に居ます……。遠い過去の夢……忘れていた遠い過去の夢の中です……」
 目は明けているが生気の無いきいろ。
サジ「さあ、ゆっくりと周りをみてください……」
 指示に従いゆっくりと周りを見るきいろ。
サジ「この部屋を覚えて居ますか?」
きいろ「はい、ここは私の家のリビング……」
サジ「そうだね……じゃあ、ここで誰と暮らしているのかな?」
きいろ「お父さん、お母さん、私……それから……お姉ちゃん……」
 きいろの言葉を聞き、三人は喜んで顔を見合わす。
サジ「じゃあ、これからもっと懐かしい場所に行こうか……ゆっくりと立ってごらん」
 サジに促されてゆっくりと立ち上がるきいろ。
サジ「さあ、二階に行こう」
 きいろの手を取りリビングを出るサジ。アクとキャンが後ろに続く。

○二階廊下
 ジェミ以外の四人が二階に上がってきて、暗室の前に立つ。
サジ「ん? なにか物音がするぞ」
 ドアに耳を当てるサジ。ドアをこするような音がする。
サジ「どういう事だ? この部屋はあの日以来封印してある筈だろ!」
キャン「私は開けてないよ」
アク「僕も知りません」
サジ「ジェミは? ジェミはずっとここに住んでいたんだ。何か知っているはず。ジェミ! ジェミ!」
 パニックになって叫ぶサジ。
 ジェミが女子部屋から出てくる。
サジ「この部屋は開けてないだろうな?」
ジェミ「私は鍵を持っていないもの」
サジ「そうだ、鍵をもっているのは俺だけか……とりあえず開けてみよう」
 サジはポケットから鍵を出し、暗室のドアを開ける。
 開けた途端、数匹のネズミが中から出てきて逃げていく。
サジ「うわあ! 何故ネズミが!」
 サジは驚いて部屋の中に入る。続いてきいろを外に残してみんな入る。
サジ「なぜこんなに……」
 普通の洋室なのだが、部屋の中は酷く荒れていた。本棚のアルバムや本が一部ちぎれて荒らされていたり、棚にある数枚分の写真立ても倒れてバラバラになっている。壁に貼られた絵も破られていた。
 みんなが部屋の様子に驚いているスキに、アクは男子部屋に続く壁の穴をゴミ箱でふさぎ見えなくする。
 ジェミは倒れている写真立てを何気なく手に取り、壊れたフレームから写真を取り出す。写真にはきいろの絵のモデルらしい男女二人が写り、裏を返すと「あおい、あなたもニゲテ」と書かれていた。
 衝撃を受けるジェミ。
サジ「これじゃあ、きいろをまともに覚醒させられない!」
 動揺して叫ぶサジ。
きいろ「うわあああ!!」
 暗室の前で声を上げてうずくまるきいろ。

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小説家になろうで活動しているアマチュア作家です。SF短編集小説をAmazon KDP電子書籍 で発売予定。長編はSFのみ、短編は色々なジャンルを書いています。 リアルは猫好きの愛妻家。貧乏暇なしの毎日です。 無言フォロー歓迎、相互フォロー希望です。
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