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大師湯への想い

大師湯のある小浜浅間は、室町時代に築城された後瀬山城の城下町です。
立浪型の鳥衾の蔵や、格子窓、漆喰や焼杉の壁、町家の家が並んでます。

丹波街道から後瀬山側におれる路地

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昔はこの突きあたりに不動明王を祀る真言宗のお堂があったそうです。
今は広い原っぱ、駐車場になっています。

当時のことを知る人は、
「大師湯は、真言宗のお堂があったことで命名されたのやろうな~、
弘法大師やしな。わしら子供の頃 銭湯行くとき ”弘法さんに行く”といってたもんな~」

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来月から本格的な修繕工事が始まります。
工事のあいさつにまわったとき、いろいろな話を教えてもらいました。

大師湯は昔、火事にあったそうです。
「路地は狭いから屋根に上がって、太いホース、重いの持ち上げて消火したんや。
あの瓦を守ったんやで。”湯”の瓦、無くしたらあかんで。」

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大師湯のロゴ、大の字は銭湯ペンキ絵の名残りと、向上心やチャレンジ精神を表した、私たちの想いが入っています。

コワーキングスペースの名前は、お風呂屋さんだったから「OFF ROW」
シェアキッチンの名前は、弘法さんと呼ばれていたから「kobo」

それだけではないのですね。
浅間地区の住民たちの想いが、あの建物に、湯のあの瓦に、あるのですね。

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小浜西組は人が住んでいる重要伝統建造物保存地区。

暮らしの”音”があります。
朝、小学生たちのお喋り、神社にお参りする鈴の音
昼間、井戸端会議するおばちゃんたちの声
夕方、夕餉の支度、大根をトントン切る音

今、大師湯にいると聞こえるのは、
風にそよぐ樹々の音、鳥の鳴き声、ときおり走る電車の音。

昔の大師湯は、どんな音が聞こえたのでしょうか?


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