見出し画像

ものづくりにおける、プロデューサーの役割

最近では商品完成後の販売にも関わっており、自分でお店を始めることでプロデューサーとしても活動も可能になったので、色々実験的に進めてみたいと思います。あくまで本業はプロダクトデザイナーですので、肩書などは一切変えるつもりありません。


プロデューサーの役割

ものづくりにおけるプロデューサーの役割は商品販売や販路開拓がメインだと思われがちですが、本質は作り手・デザイナー・売り場を繋ぐことだと思っています。具体的には商品開発の監修もするし、販路開拓もするし、デザイナーの紹介や開拓もします。

今までにも書いてきましたが、作ることも大切ですが売ることも大切です。

地場産業においては、問屋さんが企画・営業も兼ねてプロデューサーとしての役割も果たしていきました。売り場を持っている方が基本的に立場が強く、バイヤーや小売店が欲しいものを作ることが求められてきました。

プロデューサーは、作り手と売り場を繋ぐのが仕事になります。

まずプロデューサー自身がお店を持っていることもありますが、基本的には有力な販路を紹介できるというツテを持っています。どちらにせよ、そこで販売できる、売れるものを商品開発するのが求められます。

クライアントはメーカー側であることもあるし、小売店側であることもあります。商品開発においてはプロデューサーはディレクターと言う立場で監修をすることが多く、実務は紹介したデザイナーがすることが多いです。もちろん、プロデューサー自身がデザインをすることもあります。


プロデューサーの利点

プロデューサーの最大の利点は、監修能力だと思います。具体的には、ものづくりを一から監修し、その商品開発に最適なデザイナーを選定し、自身のお店または有力な小売店に紹介します。

自社で商品開発をした場合やデザイナーに依頼した場合は、販路開拓は自分たちでしなければなりません。元々販路を持っている場合は良いですが、新規事業や今までにない商品の場合は一から営業しなければなりません。

プロデューサーに依頼した場合は、既に持っている販路に向けて商品開発をするため、完成後そのまま販売を広げることができます。

またどこに商品開発を依頼した方が良いか分からない人にとっても利点があります。多くのデザイナーを知っているプロデューサーに依頼することで、その仕事に最適なデザイナーを選定し、商品開発を進めることができます。


プロデューサーの問題点

基本的にプロデューサーの知り合いにしか仕事が回らない点です。

地域プロジェクトや補助金を用いたプロデュース事業はプロデューサーの知り合いの中で仕事が回っていたり、同じ業者に頼み続けたりと割と閉鎖的になっています。もっとオープンな感じに出来ないかなと常々思っています。

大体の流れは行政が補助金で、運営を委託する法人をまず公募します。運営が決まると、運営の知り合いの業者やデザイナーに仕事が回ります。個人が公募されるわけではないので、そもそもの機会が生まれません。


今後の展望

デザイナーとしてもまだまだ若手ですが、プロデューサーとしてもド新人なので、実験的なことをしていきたいと思っています。

今までにお会いしたプロデューサーの方々はマーケターとかバイヤー出身が殆どで、デザインのバックグラウンド持っている人あまりいないことも知りました。つまり、デザインできるプロデューサーがほぼ居ないということなので、そのポジションをまず確立していきたいと思います。

またデザイナーとしての仕事もどんどん増えていく中、プロデューサーとしての仕事やお店での小売をやっていくと、単純に人手が足りないと感じています。分業として専業を分けるのではなく、デザイン業もプロデューサー業も小売業も一緒にやる相方的な人が欲しいと切実に思い始めました。

同時に地場産業専門のギルドを作ることも検討していきます。フリーランスでも兼業でも良いので、伝統工芸や町工場に興味あるデザイナー、プロデューサー、販売員、ライター諸々見つけていきたいと思います。

ご興味があれば、ご連絡ください。
info@taiseimishima.com

こちらでサポートして頂いたものは、日本の伝統工芸・モノづくりのために使わせて頂きます。