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風呂場のリフォームでヒートショック現象を防ごう!

ヒートショック現象は、毎年冬になると増加するお風呂場での死亡事故原因のひとつです。
そのリスクを避けるためには、お風呂場のリフォームなどが効果的です。
どのようなリフォームが良いのでしょうか?
そのポイントを見てみましょう。


冬のお風呂の事故で多いヒートショック現象

お風呂場は一番リラックスできる場所でありながら、実は死亡事故が多い場所もあります。その中で、冬場に高齢者の命を脅かす現象が「ヒートショック現象」です。

ヒートショック現象は、お風呂と中と外の寒暖差が激しく、血圧が急激に変動する現象で、脳梗塞や心筋梗塞などを引き起こしやすくなります。そればかりでなく、脳梗塞や心筋梗塞を起こして倒れた際、床に頭を強打する、浴槽の中に倒れて溺れてしまうなど、死亡事故につながりやすいという特徴があります。

ヒートショック現象での死亡者は65歳ぐらいから急激に増え、特に75歳以上の後期高齢者となると、その数はさらに増加するため、毎年冬になると自治体なで注意喚起を実施し、注意を呼び掛けています。


風呂場のリフォームでヒートショック現象を防ごう

ヒートショック現象の要因の一つとして「寒暖差のある脱衣所と浴室」が挙げられます。
高齢者は昔ながらの家に住んでいる事が多く、タイル地のお風呂場、隙間風の入る脱衣所、出入りしにくい深い浴槽など、いつ事故がおきてもおかしくない環境のままとなっている傾向にあります。


ヒートショック対策にもなるお風呂のリフォームはどのようなものでしょうか?

・脱衣所とお風呂場の温度差をなくす
暖房の効いた部屋から脱衣所へ移動する際、古い家屋の場合はその時点で温度差が10℃ほどあります。その寒い場所で衣類を脱いで、冷たい浴室へ移動し、熱いお風呂に入ると、その寒暖差で血圧がアップダウンしてヒートショック現象のリスクが高まります。

そのため、お風呂場をリフォームするなら、脱衣所もセットとして考えましょう。
例えば壁に断熱材を入れる、暖房設備を導入するなど、脱衣所と浴室の温度を一定にすることがリフォームのポイントです。


・防寒用の二重窓にする
お風呂場に窓がある家は、窓を二重窓にするという選択肢もあります。いくら壁に断熱材を入れても、窓からどうしても冷気が入ってきてしまいます。

二重窓は断熱効果があるだけでなく、防カビや防音効果も期待できます。脱衣所やお風呂場用の窓なら、すりガラスで防犯効果を高めることも可能なのでおすすめです。


ヒートショック現象防止+バリアフリ―化で万全の対策を

高齢者になればなるほどリスクが高まるヒートショック現象は、お風呂場のリフォーム+バリアフリー化することで、リスクを減らす事が可能です。ヒートショック現象の予防にもなる、おすすめのバリアフリー化をご紹介します。

・体に負荷をかけないタイプの浴槽にしよう
昔ながらの浴槽に多いタイプが「深い浴槽」です。深いタイプの浴槽では、出入り時に足腰に負荷がかかるばかりか、万が一ヒートショック現象に陥り、立ち眩みした際に浴槽に倒れこみ、そのまま溺れてしまうケースもあります。

家族に高齢者がいる場合は、いずれ介護をすることも想定して、半埋め込み式の浅い浴槽へリフォームすると出入りが楽になる上、介助に負荷がかかりません。縁を広くすると、腰を掛けて一休みできるスペースもできます。

・転倒防止に手すりが有効
ヒートショック現象で倒れた際、手すりがあったおかげで大事に至らなかったケースもあります。
手すりは浴槽部分や、出入り口、シャワー横にあると良いとされていますが、お風呂に入る手順や、介護の動線など、お風呂の使い方には個人差があるので、リフォーム時にどこにあったら便利かを実際に検証してから取り付ける事がおすすめです。

・床材選びも慎重に
昔ながらのお風呂にありがちな床がタイル地です。夏はヒンヤリしますが、冬はもっとヒンヤリするため、ヒートショック現象を誘発する「寒暖の差」の原因の一つとされています。

さらに、タイル地は固いので、倒れた際に頭を強く打つ、すべって足や腰の骨を折る、というケースも非常に多く、そのまま寝たきりとなってしまう場合や、頭を打って亡くなるケースもあります。
リフォームをする時は、断熱性が良く、水はけに優れ、転倒しても衝撃を吸収する、安全性の高い滑りにくい床材を選びましょう。

新しい技術の素材や、リフォーム法は予算がかかる場合もあります。あらかじめ予算を組み、複数の業者から見積もりを取り、ある程度の価格帯を把握したうえで、工務店やリフォーム店へ依頼してください。

【まとめ】風呂場のリフォームでヒートショック現象を防ごう!

リフォームの視点で捉えたヒートショックの予防法は「寒暖の差をなくす事」が第一です。
まずは寒暖差をなくすようなプランを立て、その上で必要ならバリアフリー化すると、予算配分などを考えやすいのでおすすめです。
本格的な寒さを迎える前に、お風呂場をリフォームして、少しでもヒートショック現象のリスクを減らしましょう。

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