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カメラを止めるな!を観てきてやたら感動したので、ネタバレなしで感想を書く

こんばんは、駆け出し眼鏡です。今日、話題の「カメラを止めるな!」を観てきました。

結論から言うと、最高に良かったです。まじで良かった。 久しぶりに映画館で上映後に拍手を聞いたし、内容を考える間もなく最高でした。 いつもなら考察しながら観ているのに、純粋に空で観て、とても楽しい時間を過ごせました。 先週くらいから拡大上映しているはずなので、ぜひ見に行ってください。

で、この映画前情報がある状態で観てしまうと魅力が半減するので(でも2回目行きたい)、ネタバレはしません。そこで今日は観てきて思ったことをまとめておきます。

なぜ「カメラを止めるな!」を観たのか

正直話題になっていると知ったとき、ぼくはあまり観る気が起きませんでした。 理由は3つ。

1. そもそもゾンビ映画が苦手
2. 「みんな観てるから」で観るのが何となく嫌
3. 公開してる劇場が少なすぎて調べるのが面倒くさい

そんな中、まず友人がTwitterで観に行きたいとつぶやいているのを観て、日程が合えばまあいいかなと連絡をしました。このときは「まあ自分からは行かないけど、誰かとならいいか」という感じ。

実は今日で映画のチャレンジは3回目。 初回は小劇場で予約ができず、当日券が完売。2回目は台風にどんぴしゃ当たり断念。いよいよ持って迎えがのが今日だったわけです。

正直初回がだめだった時点で少しモチベーションは下がっていたんですが、別の友人から「まだ観てないのか。最高だから早く観ろ」と強く促され、そんなにいいなら・・・・・・と次の予定を入れて、今回が実現しました。

やっぱり口コミは最強のマーケティングツール

検索しても、自分のツボにはまる歌舞伎なんて出てこない。ポスターで見てもSNSのタイムラインに上がってきても、自分の趣味に合うかどうかなんて全然わからない。でも、友人が薦めるなら話は別だ。なぜなら、 友人とは「価値観が近い人」 だからである。価値観が近い友人がツボにはまるコンテンツは自分もツボにはまる可能性が高いし、価値観が近い友人が愛用しているモノは自分も愛用する可能性が高いし、価値観が近い友人が熱中するコトは自分も熱中する可能性が高い からだ。世の中に様々な情報が砂嵐のように吹きすさぶ今、こんなにありがたいものがあるだろうか。
「自分の言葉」を、「オーガニックな言葉」と呼ぶ。  オーガニック・フードなどで使われるオーガニック。オーガニック・フード=自然食品、なので、自然な言葉、と訳してもいい。誰かに言わされたのではない、自分の中から出てきた言葉、心からの本音みたいなことだ。で、その「自分の言葉」が周りの類友や友人に届くことを「オーガニック・リーチ」 と呼ぶ。  この、オーガニック・リーチこそが、情報や広告に飽き飽きしている生活者に「最強に届く(リーチする) 方法」だ。
たった 100 人のファンが母数だったとしても、「類友や友人のつながり」の連鎖で、あっという間に数万、数十万、数百万と広がっていく可能性がある という

どれも書籍「ファンベース」に書いてある内容です。本当にこれに尽きます。 結局のところ、TwitterやFacebookで仲のいい友人がおすすめしている作品は、観てみようかなという気になる。テレビや雑誌でいくら紹介されてても関係ない。それを強く実感した体験でした。

ネタバレを恐れるな。人は確認作業でしか動かない

こっちはキンコンの西野さんが「革命のファンファーレ」で書いていること。 「カメラを止めるな!」で言えば、「前情報無しで観たほうが面白い!」というもはやそれ自体がネタバレ的な部分がある前情報を得ることで、その「確認作業」として映画を観に行っている。

つまるところ、「オーガニックな言葉」をある種「ネタバレ」として入手することで、その「確認作業」としてあの映画はバズっているのでしょう。やっぱり口コミが最強ですね。レビューとかではなく、口コミ。


映画のヒットは崩壊したのか

先日Netflixの登録者数が伸び悩んでいるといったニュースが出ていました。 成長には陰りが見えているらしいですが、とはいえ周りを見れば登録している人が多い印象。映画サービスに全く登録していない人をむしろあまり知らないくらい、周囲では普及している印象です。

そうなるともう映画は、「映画館に観に行くもの」というよりも「アクセスできるもの」に変化していくのではないでしょうか。

消費者の要望は、音楽を「所有」することから、音楽に「アクセス」することへと変化している

これは「ヒットの崩壊」で引用されている言葉です。Spotifyなどの音楽配信サービスが普及したことで、CDやレコードを買うのではなく、アクセスする権利を買うことにニーズが変わってきていることを示しています。

同じように映画も、映画館で観ることやDVDを買うことよりも、アクセスする権利を買うことにそのニーズが変化していくと思います。

映画の場合、映画館の音響や大画面がまだ魅力になりえますが、モニタはどんどん高画質になっていくし、映画館で観るよりも行き帰りの電車でスマホを通して観るほうがたくさん数が見れるし通勤時間も有効活用できてラッキーです。予約もしなくていいし、1本辺りも安い。となると映画館に足を運ぶことのほうがコスト足り得るんじゃないでしょうか。

結果、みんなが聞く音楽が消失したように、みんなが観る映画は今後消失しそうに思えます。多分数年後にはもう全米は泣きません。

ただ「カメラを止めるな!」においては、映画館で観る価値がある映画でした。 観た人にしかわからないのがもどかしいのですが、あの来場者全体が一緒に見ている感覚は、まさに「コト体験」でした。

ライブやコンサートの動員が拡大した背景にあるもう一つの重要なポイントは、それが「時間と空間を共有する」体験であるということだ。

同じく「ヒットの崩壊」からの引用です。「カメラを止めるな!」はまさにこの「時間と空間を共有する」体験ができる映画でした。一緒に驚き、一緒に笑い、一緒に拍手し、一緒に泣く。そんな体験が自然と起きる映画でした。

例えば、アニメ映画でよくある「応援上映」もまさにこの原理です。あれはファンがコンテンツにお金を払っている、つまり応援している、という実感と共に、映画館で声をあげながらコンテンツを消費する「体験」が流行っているのです。

今後映画が映画のままでいるためには、映画館での体験をもっと意識する必要があるのかもしれません。そんなことを考えながら、本日はここまでとします。 最後までお付き合いいただきありがとうございました。 「カメラを止めるな!」もう一度観に行きたいと思います。皆さんもぜひ! 

※これがまさに「オーガニックな言葉」ですね。皆さんも「確認作業」に行ってきてください


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