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何が勝敗をわけるのか?

なんかすごいタイトルで、そわそわしているが、勝負事が好きな訳でも、勝ち負けに異常にこだわる性格でももちろんない。

ではなぜこのようなタイトルにしたのか?
それはONE PIECE好きの友達(僕はこの友人から毎年その年にでたONE PIECEをまとめて誕生日にもらっている)と、ONE PIECEの自分的ベストバトルはどの闘いか、という話しになったからだ。

この話しは好きなエピソードなどと同様、とても人柄や個性、好みがはっきりと出るので、もし読んだことがある方は思い返してもらえると楽しめると思う。

どれだろう?
と悩みましたが、僕はアラバスタ編、「ルフィvsクロコダイル」というベタな結果でした。

なぜこの戦いだったのか?

それはおそらくタイトルに書いた何が勝敗を分けるのか?
が彼らの戦いを通じて感じ取れるからのように思いました。

この戦いの前、二人の力関係は議員で表すと内閣の閣僚(クロコダイル)と、地元で議員になったばかりの新米(ルフィ)くらいの差があり、勝敗は明らかです。

しかし仲間の国の転覆を目論むクロコダイルに新米議員のルフィは立ち向かっていきます。

二人の戦いは都合三度おこなわれます。
最初の二回は予測通り、まったく歯が立たない。

しかし痛手を負いながらルフィは毎回学び、仮説を立て、折れずに立ち向かっていきます。

この戦いは、「100%自分が勝つ」と思っている人間と「1%の勝つ可能性を決してあきらめない」人間の意志の戦い、お互いの1%の勝つ自信を先に疑いに変えた者が勝つ戦いだとも言えると思うのです。

つまり勝敗が決するのは、自分は負けるかもしれないと脳裏によぎった瞬間であり、打撃やそこで交わされる言葉はそれを誘発させるためのものであると思って読むと、殴り合いや暴力ではない違う側面(心理戦)としても楽しめます。

この戦いではそれが顕著です。

クロコダイルは戦いの最中に幾度となく、「お前のような奴はごまんといる」、「お前は俺に勝てない」と話します。
対するルフィも、「お前はわかってない」、「俺はお前を越えていく」など話し、終始その揺さぶり合いです。

しかし力の差、経験の差でやはり三度目も倒れてしまいます。

身体はもう無理だ、やめよう、勝てっこないよと伝えます。

しかし、

彼は立ちます。

そしてこの時初めてクロコダイルは恐れ、自分の勝ちへの絶対的な自信を疑います。
つまり自分が負けるかもしれないと頭をよぎったはずです。

先にも書いた通り、この戦いは1%の疑いを持った者が負ける戦いです。

そういう意味でこのシーンが実はこの戦いの勝敗が決した瞬間だったように思うのです。

その後の結果は多くの方がご存知のように新米議員のルフィが勝ちます。

この戦いが好きなのは、力の差がある二人の戦いを一度の戦いではなく、三度にわけて、丁寧に心理描写も加えて勝敗という結果にしていること。

そして勝つから信じられるのではなく、信じているから勝ちにたどり着くのだという意志の力もONE PIECEという漫画の良いところのように思います。
ぜひまだという方は読んでみてね。

そして皆さんのベストバトルも教えてください。

最後までお読みいただき、ありがとう。

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