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「世界が雲に飲まれる日」-9/17の日記

とにかく身体がしんどかった。それに尽きる。

 朝から身体が重く、少々寝坊してから弁当を作り始めた。でも、しょうがないと思う。
 昨日は友人とウィンドウショッピングをして、よる9時くらいに家に帰った。お風呂に入った後、就寝準備をしているとき、急に喉の痛みと鼻詰まりに襲われて。しんどくなったので何も考えずに寝た。

 精神的にも不調で、そのせいか最近変な夢ばかり見る。起きるとその内容はほとんど忘れてしまうのだが、漠然とその「怖い」や「嫌だな」という気持ちだけは残る。普段ならば日常生活を送っていれば忘れられるのに、体調が落ち込んでいて基本的にブルーな気分だと、その要素が加算されて更にしんどくなる。

 夢は全部が嘘だと分かっていて、無意識の発露だということも理解しているつもりだ。だけど、やはり、言いようのない不安感は拭えない。ずっと、後ろに刃物をもった人間が付けてきているような、そんな心地が私をついてまわる。辛いこと、しんどい事は全てが掛け算で、楽しいことは一切合切を0で掛けてしまってチャラにしているな、と思った。何となく。

 午後になると体温が高くなり、余計に体調が悪くなるのだが、今日は特に酷かった。私はそういう時だけ触覚、嗅覚、聴覚が異様に働く。今回は聴覚が働いたようだ。
 クラスの中の声が全て敵意を持って聞こえて、頭に届く瞬間、ありとあらゆる方向から私を責めているように聞こえたのだ。笑い声が心に深く、深く突き刺さる。低く床を這うざわめき、その一言の折り重なった言葉たちの、全部が私を否定していると思う。そうなるともう止められない。その瞬間は、自分の思いの真偽すら分からなくなる。思考は急高下し、坂を転がるよりも速度を増して深淵へと陥る。一種の被害妄想のようなものなのだろうが、染み付いた心理はいつまで経っても治せない。人間らが不快で気持ち悪くて、泣きそうだった。イヤホンを耳に詰め込んで、大好きなラジオを脳に流し込んで、耐えた。

 最後の時間は酷かった。ここ数日で最悪だった瞬間ベスト3に入るレベルで。あまり詳しくも言いたくないくらい。
 私の席の近くに、下心と、学生の上辺だけの自意識で絡み合っている男女がいるのだが、その2人に私は、勝手に消費された。これはとっても被害妄想でいて欲しいのだが、私を笑って、見下していた。
 その男女は先生の話を聞かず、上辺を擦り付け合って適当に笑って、授業中私のメモしたことを「ちょっと見せて~!」と言って奪い去る。その行為の前では、どんな建前の言葉たちだろうとも意味を成さない。
 いっその事関わらずに居てくれたらお互い幸せなのに、下手に自己満足の道具に使おうとするからこちらも不快なのだ。私が、君たちを羨むとでも??笑止千万。こっちはその上辺が透けて見えているから、君たちをとことん見下しているのに気が付かないなんて、可哀想だなあ。
 今ですらこう思えるが、その瞬間は頭も身体も重くて、どうしても悲しくって、ただぼうっと教科書を眺めるしかできなかった。もう、何も動かしたくなくなってしまった。

 心が不安定でも、どんなに悲しくても、しんどくても、友人の力というのは、偉大だ。全てを前向きにしてくれる。部活に行って、仲のいい友人たちと心の底からバカ騒ぎして、下世話でぐちゃぐちゃの話をしまくった。そうしたら、辛かった気分がすっかり吹き飛んでしまった。
 こういう気心の知れた人間が、本当に心を開示できる友人が傍に何人もいる。そのことが、私の人生の中でのとてつもない財産だ。そう思えて、なお友人が愛おしくなった。
 思想も気持ちも、面白いと思うものも、共感できるものもある、だけど、理解できないものもある。それら全てを、私たちは許容して、愛している。そんな友人と出会えて本当に、良かったなあと嬉しくなった。

 些細な出来事に傷付いてしまう身体なのを、もう受け入れて、心が動かされてしまうのも、諦めてしまった。でも、それを知っているだかで、自分の中で許してあげるだけで、格段に心が軽くなる。
 家族も恋人も大事だけれど、結局人生を豊かにするのは、友人だ。私が雲に飲まれても、きっと彼女たちはその雲を全て綿あめに変えてくれるのだろう。心の底から、楽しんで。

 私はそう信じている。例えそうでなかったとしても、私は彼女たちを愛している。

めっちゃ喜ぶのでよろしくお願します。すればするほど、図に乗ってきっといい文を書きます。未来への投資だと思って、何卒……!!