京野菜 ~なす~
もぎなす
天保年間に油引きの障子を利用した育苗法が開発され、現在の左京区聖護院では苗の栽培やなすの促成栽培が盛んに行われていました。
そのような環境の中で、慶応・明治初年頃現在のなすの中に早生で草丈の低い系統が出現し促成栽培用品種として栽培されるようになり、もぎなすが生まれたようです。
特徴は、極早生系で草丈低く、横枝が良く張り結果数も多く葉は小さくて茎も細く果実は紫黒色。
普通の千両なすの幼少果実のへた周辺が着色していないのに対し、もぎなすは、へたの際まで着色しているのが特徴です。
こんな料理に使えます・・・ごま和え、からし漬け、天ぷら、焼きなす、椀だね
賀茂なす
貞享元年 1684年の文献に記載があり、古くは左京区吉田田中地区で栽培されていました。
今から約100年前に北区上賀茂、西賀茂及びその附近特産の大型なす品種として栽培されるようになりましたが起源については明らかではありません。
こんな料理に使えます・・・田楽
山科なす
現在の山科一帯で古くから栽培されてきたなすです。左京区吉田で栽培されていた「もぎなす」を大型に改良したものとされています。
幹は太く枝は直立します。樹勢はやや弱く、葉は広くてやや長円で浅い欠刻があります。果形は長円形又は卵型で、濃紫黒色で光沢があります。
果皮は薄く肉質が軟らかいので、日持ちせず、輸送に適さないために栽培が減少しました。
こんな料理に使えます・・・にしんなす、焼なす、天ぷら、田楽、おひたし
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