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やはり、ここに行きつきました。

たいへんご無沙汰しております…。
前回の更新からあっという間に2カ月半…。


どういうわけか、コロナの自粛以降、
段差解消機のご相談をいただくことが増え、
ひたすら段差解消機と向き合い続けております。
有難いことです。


ただ、その分「立つために座るイス」になかなか取り掛かることができていないので、もしお待ちいただいている方がいるのであれば、申し訳ない限りです。




先日、あるお客様より段差解消機のご相談をいただき、ご自宅にお伺いした時のお話です。
そのお客様は、痙性麻痺を持つお子様を介護するご夫婦でした。


段差解消機の話自体は難しい話ではなかったのですが、ご夫婦のお話を伺っているうちに、本当の課題は段差ではなく「移乗」の課題であることに気づきました。


あたりまえですが、子供の成長と共に親も歳をとります。
お子さんの体重増加と反比例で介護者の体力は落ちていくのです。
今はなんとか力技でできている移乗もいつか限界を迎えます。
そのご夫婦が直面している課題はたくさんありました。

◎外用車椅子⇔室内用車椅子の移乗
◎四つん這いの姿勢からトイレへの移乗
◎室内用車椅子から階段昇降機への移乗
◎寝ている姿勢からの室内車椅子への移乗
◎湯舟からシャワーチェアへの移乗 等々…

その日は、段差解消機の提案はいったん止め、どうしたら介護者に無理させることなく、お子さんを移乗できるか。ということを考えることになりました。
そして、実際にそのご夫婦がどのように移乗させているのか、障害当事者の娘さんの体の使い方など、色々とお話を伺い、拝見させていただいた結果、やはり私たちは「起立動作のサポート」というテーマに行きついたのでした。


やはり・・・・・・ここなのか。
「逃げずに向き合って」と言われているようにしか思えない、そんな瞬間でした。
筋ジストロフィーの方以外にも、起立姿勢へのサポートを必要としている方は、たくさんいらっしゃるんですね。
だからこそ、私たちがこの難題に挑む価値があります。



そして・・・・・
先日の座談会や、今回のご夫婦のお話を伺い、少し発想を変えることにしました。

今までは「お尻」を上げて立つというアプローチでしたが、次は「胸」「脇」「腕」を上げて、立つというアプローチで考えてみようと思います!


上昇させる対象が「お尻」ではなくなった今、もはや、イスじゃなくなる・・・・と思いましたが、ここは発想の転換!
イスを逆転させれば良いことに気づきました。
イメージがつかないと思うので、拙い図で恐縮ですが、チラッとお見せします。



起立動作_before

↑ お尻を上げて立ち上がる

↓ 胸・腕・脇を上げて立ち上がる

起立動作_after




ね、イスですよね。笑


そしてこれ、どちらの使い方もできるイスになれば、その人の状況に合わせて使ってもらえますよね。

こうやって絵にしてしまうと、とても簡単なことに思えてくるのですが、ここからが長い戦いです。




そろそろ試作を作りませんか・・・・?社長・・・!汗

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