🔴いつも大安吉日202　〜安静なんて遠すぎる現実〜

【安静なんて遠すぎる現実】

とうとう「凉しい」が終わった

昨日は天気もよくなく、強い風が吹いていた
夕方になると気温も下がって、暗くなるころには風がつめたくなった
秋よりもずっと冬に近い風だった

去年お盆過ぎに終わった夏が今年はもっと長くて、でもその夏は暑すぎるわけじゃなくとても過ごしやすくて「いい季節」だった
そこから少しだけ凉しいときがあって、昨日はもういきなり肌寒かったんだ

「やばいなあ」
正直またそう思ったよ

商店街の作業もはじめてしまった⋯
台所もまだ完成してはいない⋯
風呂はまだ工事すら始まってない⋯
やらなきゃいけないことがたくさんある

なのに、さらに追い打ちをかけるように、昨日は「わおーっ」てことがあったんだ
ぼくは横になって眠ることもしんどくて、昼間はほぼ「ぼー」っとしてたんだ

🔴これだからおもしろい

この「いつも大安吉日」をはじめたころに、確か一度こんなことを書いた気がするな
「それは休めってことだよ」って

雨が毎日降ってるし、冬はすぐそこまで来てそうだし、お店計画もはじまったし、「やりたいっ」も「やらなきゃ」もどっちもある
そんなときなのに強制的に休むことになった

実は背中に「脂肪の塊」みたいなやつがあるのが、春くらいから気になっていた
調べてみると「脂肪腫」とかっていって、とくに悪さをするものでもないらしかったので、あまり気にせず放っておいた
大きくなるわけでもなく痛いわけでもない

それが一昨日くらいに急に痛くなった
鏡で何とか見てみてみると、炎症を起こして化膿しているようにみえた
また調べてみると、それは脂肪腫ではなく「粉瘤」ってやつの症状に近かった
これも悪性ってわけじゃないらしいんだけど、炎症を起こしてさらに痛くなってきていた

二日経って昨日、「医者に診てもらおう」と、車を走らせ佐久まで行った
座席に背中が触れるのすら痛かった
基本きったない作業着なぼくも、めずらしくきれいめな服で着飾っていった

「六番でお待ちの方どうぞー」
ぼくの番がきたようだ
扉を開けると看護師さんからすぐにひとこと
「切開するかもしれませんので」と
あまりの急展開にぼくは「切開」がイメージ出来ずに、「石灰」のことが頭に浮かんでいた
少し前にうちの三和土（たたき）で大量に石灰を使っていたからね
おかげさまで三和土はいい感じです

先生からは「粉瘤ですね」と言われ、「化膿する前に来てもらえればもっと痛くなく、もっと確実に除去できたのに」と言われた
どうやら化膿していると、開いた傷口を縫うことができないらしい
本来なら粉瘤の元になった袋状のものを取り除くと再発もないらしいんだけど、今回は化膿してしまったから、もしかしたら少し細菌が残ってまた「ポコッ」と膨らむかも知れない

「一応きれいに全部取れましたよ」
二十分ほどの手術が終わった先生が、傷口を写真に撮って見せてくれた
ただメスで「ピー」っと切っただけだと思った傷口は、ちょうど目のカタチのような、どら焼きを真っ二つにした断面のような、そんなカタチに切り開かれていた

「安静にしてくださいね」
安静なんてぼくの暮らしとはかけ離れてる
縫えなかった傷口が塞がるのには半月以上は時間がかかるらしい

安静は三日もすればいいだろう
早くしないと完全な冬になっちゃうよ
今度の日曜日には大事なイベントもある

毎日の暮らしが、思ったようになんていかないことにはもう慣れてる
これは「ドラマチックになった」と、そう思うのがいちばんいい
「それがいちばんおもしろい」

🔴安静とは真逆のうち

うちに帰るころには麻酔も切れてはいたんだろうけど、そこまで痛くはない
痛み止めなんかの薬ももらったけど、薬なんてもう飲んだ記憶のないぼくは、そう簡単には薬には頼りたくない

何もできないし、背中が痛いから眠れない
ソファーで本を読んでいれば、すにちゃんが何も気にせず急にぼくちゃんを横に置いて、ぼくちゃんも何も気にせず背中を叩く
ぼくは二階に逃げるしかなかった

学校と保育園を休んだ男四人組は、外でやっぱり火を焚きつづけている

ひとりは日曜日から急な連泊をしている
その兄弟はいちにち遅れて月曜日から
夕方迎えにきたおかあさんに「火が消えるまで帰らないから」と言って、火の中にがんがん薪を投入しつづけている
そしてまたふたりとも泊まることになる

またこどもが六人いる
うちの騒がしい四人がふたり増えて六人になったところで何も変わらない
何も変わらずいつも通りにうるさい

チャンスと見たのか、タマがなんどもぼくに水鉄砲で攻撃をしてきやがる
ぼくが追っかけられないのをわかって、撃っては逃げて撃っては逃げていく

「安静？」
先生っ、無理を言っちゃあいけないよっ
安静なんてのはうちじゃとても無理なのさ

🔴休める場所おしゃべりできる場所

そんなこんなで二階の隅っこに隠れてはいるものの、下ではすでにこどもが騒ぎだした
今日は学校行くって言ってたな
少しはゆっくりできるかな

今日いちにちくらいは、ガテンな作業はやめておこうと思うよ
こんなときしかほんとに休めないからね
体が動かないから頭をたくさん使ってみよ

「しかしあれだねえ」
やっぱりなんでも早いうちに手を打っておいたほうがいいのかねえ
ぼくは身体的なことはいつも後回しにしがちだから、そこらへん少し気をつけよう

みなさん体調やらなんやら大丈夫ですか？
そんなことも日常会話の中で出来るような、普通にそんなことを相談しあえるような、そんな関係でいたいよね
そんなおしゃべりの場所欲しいよね

ではみなさんすてきないちにちを

五穀豊穣　子孫繁栄　
大安吉日や　さかいひろし
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