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2020 J2リーグ第12節 ツエーゲン金沢 VS 京都サンガFC レビュー 重圧

コラボプレビュー第2弾

開幕戦の岡山のたかさん(@taka_fagiano)との第1弾から早くも約半年が経ち、第2弾を京都サポの勝輝さん(@ks_ktk12)とやらせて頂いた。

実は、開幕直後くらいに話はさせて頂いていたのだが、新型コロナウイルスの影響で、本来なら春ごろには実現できていたものが夏になってしまった。

僕的にはレビュワーと呼ばれている人達は、勝手に仲間だと思っている。勝輝さんの場合は観戦記をnoteで公開しているのでレビュワーとは違うのかもしれないが、確かな視点を持っておられるので声をかけさせて頂いた。仲間との共同作業は楽しいしワクワクする。僕が代表をする「RED TAG」でもそうだ。

今回のコラボプレビューに温かい反応をしてくださった皆さん、本当にありがとうございました。勝輝さんには何も差し上げられませんが、皆さんのいいねやリツイートがとても励みになったと思いますし、僕も励みになりました。これからも「RED TAG」の活動、メンバーによるプレビューやコラボ企画、毎節のレビューなど楽しみにして頂けたらと思います。

スタメン

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京都の変更は2点。飯田→石櫃と中野→曾根田。京都の特徴はプレビューの勝輝さんの説明を読んでいただきたい。

金沢は2試合ぶりの「6ベンチ」。ルカオさんが長期離脱。だれが陸次樹くんとコンビを組むのかと思ったら、頼盛くんだった。しかし、2トップというよりはトップ下SHの時もやや真ん中寄りなので特に問題はなさそうと判断したのだろう。頼盛くんがいた位置に下川くんが、右SHの今日の先発は窪田きゅん。CBは石尾・廣井コンビ。廣井くんは昨年の甲府戦でウタカに2得点を献上していたが、今年は群馬戦で「金沢キラー」林くんを攻略したので、苦手意識というより借りを返すという気持ちだったのでは。

二戦連続の悪夢

前半9分に曾根田くんの蹴ろうとしたボールに足を出し、膝に横方向の力が入った感じが画面から伝わってきた大橋くん。それでも、その後2分くらいプレーを続け、ボールがタッチを割りマイボールとなったところで座り込んだ。ここらへんがなんとも尚志くんらしいところであったが、さすがにこれ以上続けられないと判断。右膝内側側副靱帯損傷で全治約3週間との事(公式HPにて発表)

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完勝の2ゴール

試合は、窪田きゅんの縦パス→島津くんのドリブル突破からのクロス→睦次樹くんのヘディングという一点目と、窪田・陸次樹のコンビネーションから生まれた、窪田きゅん初ゴールという2-0の完勝だった。

2ゴールとも素晴らしいゴールだった。ルカオさんが居なくなって得点源になりえるのかと思っていた陸次樹くんだったが、一段下でプレーしていた頼盛くんとのコンビネーションも良く、ルカオさんを見て動くという印象だった「もう一方のFW」は立派なワントップになろうとしている。窪田きゅんはいずれは入るだろうと思っていたゴール。軸がしっかりしてくればゴールがもっと増えるし、クロスも精度を増すだろう。

京都の狙いは、金沢に対して正しかったのか?

一方、得点ランキングトップのウタカを封じてクリーンシートを達成!となった金沢ディフェンス。確かに結果的にはそうだった。

しかし、攻撃でも守備でも、京都は金沢に対して効果的な振る舞いをしているように思えなかった。

京都の攻撃は以下の通り、後半始めから3人を入れ替えた京都だったが、そんなに変化は感じられなかった。

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基本、左サイドからの組み立てが多かった京都。どちらのサイドからの攻撃でもボールサイドにはウタカさんがいて楔の役割をしたり、ウタカさんがSBの裏に入ってクロスをあげたりと、ゴール前で仕事をするウタカを見たのはあまり記憶に無い。

一番ウタカさんらしい動きだと思ったのは、試合時間51分50秒あたりの左サイドから野田くんとのワンツーでシュートまで持ち込んだシーン。金沢CB石尾くんをステップで翻弄したが、金沢GK白井くんが絶妙のタイミングで前進しシュートをブロック。

このシーンのようなウタカさんがもっと見られれば、もっと怖さは増したのだが、山形戦で見られたようなゴール前に何度となく顔を出すウタカさんとは違うものだった。調子の良し悪しというより、京都の戦略的な狙い(IHがレイオフするような形)があったのだろうが、この日は得点にはならなかった。

そして図の説明でも触れたが、金沢の1点目が決まってからビルドアップを3CBで行うようになった京都。それは、一点目に窪田くんが頼盛くんに縦パスを出したのが、完全に本多くんの裏だった事に他ならない。

どちらもカウンターからの得点だったので、わかりにくいかも知れないが、京都のWBの移動範囲も金沢のSHと同様に大きく、その範囲をカバーするように庄司くんや3CB左右がカバーリングに行っているのだが、金沢の2点目はしっかりと窪田きゅんが(こういう説明の時くらい「きゅん」やめろや)最初にパスを受けた時に、前を向いて相手のWBと左CBを引き付け、陸次樹くんにパスし、その陸次郎くんはヒールパスでバイスさんを無効化している。

要するに、サイドから崩しに掛かる金沢に対して、京都の3-1-4-2(3-3-2-2)のフォーメーションは噛み合わせが悪かったと言わざるを得ない。ひいてはWBの運動量を補う形で、ウタカさんがサイドに流れるしかなかったのかも、とも思える。

もちろん相手の弱点を突いて得点を奪った事は素晴らしく、若手が躍動した金沢はナイスパフォーマンスだったが、一緒にプレビューをした勝輝さんのつぶやきを見ても京都側に原因があるように思う。

中二日で五連戦の四戦目

ルカオ・大橋・金子・大石を怪我で失い、26人の登録選手(力斗くんは含まない)の内、ヤナ将の合格を貰っていないのは山田・山根・西田・田路・ホドルフォの5人(京都戦のベンチに入れなかった)。GKは2人ベンチにはいらないから上田くんは除くとして

26-1(上田)-4(負傷者)-5(ベンチ外)=16人

となってしまい、明日(執筆時間8月18日)の山形戦は先発11人とベンチ5人となる可能性もある。

足を引きずりDAZNのインタビューに答えていた窪田きゅん。足にテープを沢山貼っていたキャプテン廣井くん。疲労は怪我に直結する。無理して欲しくないが、無理して出ないわけにはいかない。

無事に乗り越えられるだろうか。若い選手達の肩に重圧がのしかかる。


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