2021 J2リーグ第３４節 ツエーゲン金沢 VS ヴァンフォーレ甲府 崖っぷちは続くのか
スタメン
金沢は変更なし。というか、ベンチに人数はいるが使う気が無い選手を座らせている様子の柳下監督。甲府は宮崎・荒木を長谷川・須貝に変更。特に宮崎くんを見たかったが長谷川くんも良かったし須貝くんはMVP級の活躍だった。勝てなかった８月を経て、もう落としていい試合は一つもない甲府。バックアップメンバーの底上げは伊藤監督も願ったり叶ったりだろう。
前半から２失点目の伏線があった
むやみに相手にプレスにいく必要は無いのだが、３バックの相手に対しては特にWBへの対応があまり良くなく、金沢のSH・SBのどちらがマークしているのかがハッキリしていない。そう感じ取れたのが試合時間１０分５０秒のシーン。
いつもの事ではあるのだが結局、終始両ＷＢを捕まえきれないまま試合は進んだ。さらにはしっかり中間ポジションを取っている。
１５分５８秒に須貝くんからリラさんに楔のパスを打ちこまれた場面。
リラさんがボールをロストして渡邊くんに流れるのだが、いざという時はさっと相手に近づいてプレッシャーをかける為、金沢には時間的余裕がない。
たまらずクリアしようとするが中途半端になるボール。廣井くんと長谷川くんの奪い合い。圧倒的に人数は金沢は多いのだが、最終ラインと２列目の間に入ってくる甲府の選手への対応が遅れ気味に。
実はこの対応が２失点目に影響を及ぼす。相手への対応にばかり気を取られていて
その背後の円で囲んだ場所のケアが出来ていない。結局はWBへの対応がフワッとしていてSBが対応せざるを得ない。そんな中、甲府のFWと２IHがゴール前にいるとしたら対応は後手後手になってしまう。
明らかに相手が触っていたのにCKにならなかったのはショックだったろうが、チーム全体に慌てた雰囲気はなかった。むしろ平時よりコーチングを意識していた素振りが見えた。ただ、システム上の問題は如何ともしがたいものがあった。
ちなみに下の画像が２失点目の直前
前半の画像と同じように金沢の選手が多くいるが、危険なところをカバー出来てはいない。それだけ甲府のポジショニングが上手いのと金沢のシステムの噛み合わせが悪い事を知りながら対応が遅れるという事。
誤審が試合を左右した。そうなのかも知れない。だけど、起こるべくして起こった失点だという事も知っておいて欲しい。
少し前に戻った金沢
１失点目は中村・長谷川が並んだタイミングでヒールパスを出したリラさんが上手かったのか、リラさんからパスが出るのを信じて待った中村・長谷川が良かったのかはわからないが、３人の思いが合致したカウンターだった。
それよりも気になったのは、裏へ抜ける指示が出ていたであろう大谷くんとパサーとのタイミングが合わない事。特に大橋くんのパス精度はとても良くなかった。今季は大橋くんのパス精度が低いと思う事が多い。
惜しいと感じたのは誤審のシュートまで持ち込んだシーン。あれはパサーが藤村くんだったが。あとはサイドに大谷くんを走らせたロングボールはあったが、あれはいつもチャンスにはならない。
さらには松田くんが前線にクロスを上げる形が全く決まらなかった事。相手に読まれているのは仕方ないとしてもタイミングも精度も良くない。読まれていようがタイミングと精度が合えばチャンスになるはずだ。そう思ってやっている「はず」なのだが。
さらに、どの位置にボールがあっても金沢FWは相手の最終ラインに張り付いている。それもいつもの事なのだが、甲府戦においてはカウンターをゴール前まで持っていける事が少なかった（無かったかも）ので、ボールを回している際に下の画像のようにペナルティアーク付近が空いている事が何度か見られた。画像は後半開始直後。
こういう時に誰かが（丹羽・大石）前に出てボールを受けて、大谷くんが裏を狙うとかしないので、ボールを持った時の怖さが無い。
サイドからクロスを上げても精度が無い（リーグ２１位）からか簡単には上げようとしない。躊躇というべきか、それとも諦めか。やっとトンネルを抜けれそうかと思ったのにまだ抜けてはいなかった。
１６節に磐田に敗れ、１７節大宮になりふり構わず勝った。しかし１９節から長いトンネルに入った。その二の舞にならない事を切に願う。前節のように大谷くんを活かせなければまた停滞しかねない。
スタッツ
ハイライト
感想
得点シーンは大谷くんが河田くんの前に入り込み、前に出るのを押さえる形となったところへ良いクロスとドンピシャの庄司くんの飛び込みがありとても良いものだった。ただ、チャンスを増やす事を考えないと得点も増えていかない。シュートは７本、枠内３本、その中の１ゴール。貴重なゴールだったが勝ち点は得られなかった。
交代カードの切り方も片倉・稲葉が居ても使わないところを見ると、戦力として考えているのか微妙なところ。残り８試合。崖っぷちの状態が続くのか。
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