お客さんの声
スリランカでお客さんたちに会って話を聞いてきた。
家が豊かであっても悲しいことは起きるけど、お金がないことによって生じる不幸はもっと多い。そして、深い悲しみを前にすると、僕は立ち尽くしてしまって、言葉が出なくなる。気休めを言ったりすることもできないのは分かっているからだ。
その代わりに、その人たちの話を決して忘れないように心に留める。その人たちから聞いた話と、その時に感じた痛みも一緒に。僕は物忘れがひどいけど、そういうことだけは忘れない。それは地層みたいに少しずつ積み重なっていく。
特に大切な意思決定に直面した時に、僕がよりどころにするものの一つは、この人達の物語だ。その時に感じたことを忘れないでいると、正しい意思決定ができることが多いように思う。情に棹させば流されるというのは確かにそうかもしれないけど、僕の仕事においてはこの感覚を失ったらダメなんだと思う。
僕の給料の一部は、照りつける太陽の下で彼女たちが汗水たらして働いて稼いだお金の一部を分けてもらうことで成り立っている。拝むような気持ちになる。
仕事頑張ろう。
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