政治をなめるな

今日はオリックスの宮内さんとお話をさせて頂いた。年に一度くらいお会いして教えを頂くのだけど、いつもその教えの精度と鋭さに本当に恐れ入る。

企業の社会的役割、政治との関係性、最近の起業家について思うこと、などを主なトピックとしつつ、様々なテーマで話をさせて頂いた。

僕は正直政治はもうきびしいと思っていた。ポピュリズムは世界中で台頭しているし、それには理由があると思っている。格差拡大と民意操作装置(アルゴリズム)の進歩だ。当分はポピュリズムが世界中ではびこると思っているし、そうなると財政の難しい意思決定はできなくなる。今の長期政権でもできていない。そんな状態なので、政治についてはあまり関与せず仕事を通じてできることをしようと考えていた。

これに対して宮内さんは、「慎さんがそんなことを言うとはがっかりする」と一言。そして、その後に続く言葉が本当に重たかった。

「みなさんは実感していないかもしれないが、政治をなめてはいけない。政治は場合によっては皆さんの生殺与奪権を握る。私は戦前に生まれた。戦前は赤紙一枚で普通の人が軍隊に駆り出され、結果として310万人が死んだ。だからこそ、私は政治に無関心であることはあってはならないと思っている。戦争は二度と起こしてはいけない」

これを聞いて自分の考えが確かに浅かったなと反省した。その国に住んでいる限り政治からは逃れられない。自分なりの形で関わり続ける必要があるし、声はあげ続ける必要があるんだろう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?