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染まっていく

私が港区女子に染まり始めたのは大学2年の20歳。

当時の友達から六本木のラウンジ(私服キャバクラのようなもの)に軽いノリで誘われたのがきっかけ。

それまでは、時給900円で週4日、会社帰りのおじさんたちが安く飲むような汚くて狭い大衆居酒屋のバイトをしていたので、キラキラした内装のお店で働くことも、自分には見合わないような高時給で働くことも、いわゆる富裕層の人達と関わりを持つことなんて考えもしませんでした。だから働き始めは、

「なんだこのキラキラした世界 ????!!」

「こんなお金持ちが世の中にいるのか !」

「一般人の女の子のはずなのにお人形みたいに可愛い ‥ ‥」

と、こんな感じで毎日が赤ちゃんのように新しいことでいっぱいだったし、知らないことが多すぎて好奇心でいっぱいでした。でもその反面、

「これは違う世界だから深入りしないほうがいい」

「早くお金貯めて辞めよう」

そんなことを思いながら働きました。でも、気づかないうちに後戻りできないまで港区に染まっていったのでした…



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