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経営学の知見:任せるか、任せないか。

任せることが大事と分かっていても、任せきれない上司の悩み。
上司が任せてくれないという部下の悩み。よく聞きますよね。

「任せる」に男女の差はあるのでしょうか?どうやら、女性の上司は、男性と違うように「任せる」をとらえているようなのです。

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コロンビア大学のAkinolとスタンフォード大学のMartinらは、アメリカ人のマネジャー数百人を調べたところ、以下が分かった。

①女性のマネジャーは男性に比べて、「任せる」には、強さと自信が必要だと思っていた。
②女性のマネジャーは「任せる」ときに、部下に申し訳ないと感じ、罪の意識や不安を感じていた。
③この結果、女性のマネジャーは任せない、もしくは任せたとしても部下とのコミュニケーションが少なかった。

どうすればよいか。

④女性マネジャーに、「任せる」ことは、部下をサポートを助けることと伝えると、「任せる」ときの不安感が減った。
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調査の対象はアメリカ人、とくにMBAの学生が中心ですので、日本は状況が違うかもしれませんね。#どうなのでしょう


さて、女性マネジャーは、「任せる」ことは男らしいことなので、女性らしさからはずれてしまうと錯覚をしているといえます。


この錯覚によって、仕事を部下に押し付けているように感じてしまい、罪悪感を感じるのです。


「いやいや、じつは任せることで部下の成長を助けているのですよ」と伝えると、この錯覚が解けて、「任せる」ときの不安感が減るということですね。


これ、男性も、この手の錯覚をしているといえそうです。たとえば、「男らしくしなきゃ」と思い、部下をやさしくサポートしないといけないときに、厳しくあたってしまうとか。


錯覚に気づき、錯覚を解く、ですね。


錯覚に気づき、錯覚を解く、ですね。

Akinola, M., Martin, A. E., & Phillips, K. W. (2018). To delegate or not to delegate: Gender differences in affective associations and behavioral responses to delegation. Academy of Management Journal, 61(4), 1467–1491.

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