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製薬企業で薬価に関する仕事をしています。専門紙から気になる記事、中医協公表資料などから…

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製薬企業で薬価に関する仕事をしています。専門紙から気になる記事、中医協公表資料などから大事なところを記録して雑感*をつぶやきたいと思います。薬価なんてなんぼあってもいいですからね *雑感はあくまで個人のものであり、所属企業とは一切関係がございません

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    専門紙から気になる記事をクリップしていきたいと思います。そして雑感をつれづれにつぶやきます

  • 中医協等資料のまとめ

    中医協の薬価に関する資料を中心にアーカイブしていきます

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薬価関連ニュースクリップと雑感

製薬企業で薬価に関する仕事をしています。専門紙から気になる記事、中医協公表資料などから大事なところを記録して個人的な雑感をつぶやきたいと思います*。薬価なんてなんぼあってもいいですからね *雑感は所属企業とは一切関係がありません。わたくし個人の所感です

    • 公的医療保険の対象範囲「現在のまま」最多 厚労省国民調査、予防など「範囲拡大」は24.8%(日刊薬業2024.8.28)

       なかなか興味深い調査結果が記事になっていました。そしてその当局公表の資料がこちらのp.9に。  消費税増税には多くが反対する国民が、公的医療保険の対象範囲を「現在のまま」が62.1%、「さらに範囲拡大」が24.8%、「縮小すべき」が7.3%ですって、mjsk。税金は天から降ってわいてくるものと思っているのか、それとも質問の仕方が問題あるのか。一応、「さらに範囲拡大」には「税や社会保険料の負担が増加しても」と枕詞がついています。そして年齢階級別にみてもその傾向は高齢者に多い

      • 総裁の覚悟、高齢者負担が問う 医療費「仕送り」15年で2倍:日本経済新聞20240827

        総裁の覚悟、高齢者負担が問う 医療費「仕送り」15年で2倍:日本経済新聞 https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA197ER0Z10C24A8000000/ 一昔前には日経でこんな論調の記事書いてくださるなんて夢にも思わなかった。シルバーデモクラシーへの批判も市中からはほとんど表立って聞こえてこない。これだけ貧困が世に潜んでいるのになぜ叫ばないのでしょう。 私は社会保障制度の在り方への国民的議論を逃げないでもっとやらないとならないと思

        • 後発医薬品のある先発医薬品(長期収載品)の選定療養についての啓発ポスター

          中医協にて委員から事務局に求めのあった啓発ポスターが公表されたと日刊薬業に載っていたので探してみたらこんなページでした。疑義解釈も下方に載っており、今後はワンストップで確認が可能です。便利。 どれくらいの方がこのページにたどり着けているのかはわかりませんがw 4分の1の追加負担がなにをきっかけに2分の1~全額へと拡充されていくのか。「患者国民の理解」なのか「MoFからの追加圧力」なのか、スジのいいロジックとは何かを考えるうえで勉強になります。 日刊薬業20240826

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        薬価関連ニュースクリップと雑感

        • 公的医療保険の対象範囲「現在のまま」最多 厚労省国民調査、予防など「範囲拡大」は24.8%(日刊薬業2024.8.28)

        • 総裁の覚悟、高齢者負担が問う 医療費「仕送り」15年で2倍:日本経済新聞20240827

        • 後発医薬品のある先発医薬品(長期収載品)の選定療養についての啓発ポスター

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          6本
        • 中医協等資料のまとめ
          4本

        記事

          8月新薬の紐解きっぽいことをしていて、399からサンディミュンカプセルが薬価削除されていることに気づく。おや、最近のLLP薬価削除容認の動きって、剤型間比の候補を減らしていかないか?プログラフしか見つかんないよ? ・・・これってトリビアになりますか

          8月新薬の紐解きっぽいことをしていて、399からサンディミュンカプセルが薬価削除されていることに気づく。おや、最近のLLP薬価削除容認の動きって、剤型間比の候補を減らしていかないか?プログラフしか見つかんないよ? ・・・これってトリビアになりますか

          変わる「ドラッグ・ロス」ビジネス  複数の民間モデルが始動(日刊薬業20240819)

          今朝は興味深い解説記事(LINK)が。 ラグロス品リストからの砂金探し。別にメガファーマだから動きづらくてできないってわけではないと思いますが小さな組織のほうが本当に適しているのかどうかというのがポイント。本件では実体験に基づいて私も”薄い本”なら書けそうな気がしますが(笑)、なかなか一筋縄ではいかない多岐にわたる課題があります。 記事のビジネスモデル一例も一気通貫の体制を整えているように見えて、肝心の薬価・市場性のところでどう目利きをして、どうリスクをとることができるか

          変わる「ドラッグ・ロス」ビジネス  複数の民間モデルが始動(日刊薬業20240819)

          ついにDPP-4にもGE参入へ(日刊薬業20240815)

          毎年8月15日といえば心静かに平和への祈りをささげる日ですが、薬価担当者にとっては承認簿をチェックせずにはいられない日でもあります。 ついにDPP-4ですかぁ、、、first in classが承認されてから今年で15年ですからそろそろそういう時期ですよね。薬のライフサイクルは短いといわれますが15年ってサラリーマン人生の半分だか3分の1だかだとすると、そんなに短いもんでもないと思いません?

          ついにDPP-4にもGE参入へ(日刊薬業20240815)

          2024年8月新規収載品目(20240807)考察追記20240820

          令和6年8月新規薬価収載品目が審議・了承されました(リンク)。 このところイノベーション評価の機運が高まり、かなり大盤振る舞いの算定が続いてきましたが、そろそろそれも落ち着いてきたのかというのが8月収載分の印象でした(同日の業界意見陳述で与えた印象がそれに輪をかけていくかも?)。抗生剤・抗ウイルス剤、小児適応等ホットな領域の算定は引き続き熱いものの、これも今から手をつけて間に合うものではないですから常日頃からの企業姿勢というのが正当に評価されていくのだと思います。 【目を

          2024年8月新規収載品目(20240807)考察追記20240820

          業界意見陳述#1(2024.8.7)

          久方ぶりのポジティブな薬価制度改革のあと、初めての業界意見陳述がありました。令和6年度診療報酬改定の附帯事項を受けての、ドラッグラグロス問題への取り組み状況についての報告に注目が集まりました。 各団体からのプレゼンテーション資料はこちら(日刊薬業関連記事 その1、その2)。 先発品を代表する団体がドラッグラグロスに対する意識変化についてアンケート結果を紹介するなどしましたが、具体性や実績に欠けると各側から不満の声が上がりました。業界としてはそんなすぐに目に見えた成果が出て

          業界意見陳述#1(2024.8.7)

          令和7年度改定について(中医協総会2024.7.17)

          令和7年度薬価改定の在り方、薬価調査の方法について議論されました 資料はこちら (日刊薬業関連記事 その1、その2) これまで四大臣合意の重みから打ち返しが全く効いてこなかったのですが、相次ぐ供給不足問題を契機に2号側から中間年改定についての見直しの提言、すなわち中止、延期論が浮上し風向きが少し変わってきました このあと、業界が令和7年・8年制度改革に向けてどういう優先順位付けをしたうえで主張を続けていくのか、注目されます

          令和7年度改定について(中医協総会2024.7.17)

          令和7年度薬価制度改革に向けて  (中医協総会2024.2.14「附帯事項」)

          令和6年度診療報酬改定の附帯事項がこちらで、医薬品に関連する項目は以下の通り。「まずは分かりやすい結果出そうぜ」っていう行間や空気感を業界が読めるかどうかがポイントですが、さて… (後発医薬品の使用促進) 24 バイオ後続品を含む後発医薬品の使用促進について、今回改定による影響の調査・検証を行うとともに、後発医薬品の供給状況や医療機関や薬局にお ける使用状況等も踏まえ、診療報酬における後発医薬品の使用に係る評価について引き続き検討すること。 (長期収載品)25 選定療養の仕

          令和7年度薬価制度改革に向けて  (中医協総会2024.2.14「附帯事項」)

          薬価削除プロセスが簡略化

          G1G2品目でもなかなか薬価削除が認められていないという課題に対して、薬価削除プロセスが簡素化され、削除して差し支えないというシェア基準が明記されました。 学会了承を諮る機会が1回になったということで、ここで企業側が関係学会に漏れなく了承を取り付けられるかがカギになってきそうです。 あ、通知も貼っておきますね。Wordのテンプレとかは他から拾ってきてください。

          薬価削除プロセスが簡略化