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映画のはなし

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週1ペースで映画館通い。ジャンル問わず観ます。
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根拠のない「大丈夫」:育児日記

根拠のない「大丈夫」:育児日記

4月7日の緊急事態宣言以来、保育園も休園になった。

イヤイヤ期まっただ中の1.7歳娘さんとともにリモートワークする僕と妻は、休園と同時に詰んだ。

リモート会議や作業が落ち着いてできるようにと物置部屋を片付けて作業部屋に仕立て、互いのスケジュールをタイムツリーに入れて会議がバッティングしないようにする。提案者の僕がタイムツリーに入れ忘れてよく怒られる。

気づいたら午前中から夕方まで隙間なく夫婦

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映画の中の彼は言った。「子育てって、免罪符じゃないですか」

映画の中の彼は言った。「子育てって、免罪符じゃないですか」

映画の脇役が発する何気ないひと言にハッとすることがある。

『永い言い訳』

主人公は、妻の死にも泣けなかった浮気者の小説家。

文化人枠でテレビにも出る作家・津村啓、本名・衣笠幸夫(本木雅弘)は、妻の事故死により「遺族」になる。妻が死んだ瞬間、彼は不倫の真っ最中だった。

もともと冷めきった夫婦関係だったために哀しみに浸ることもない津村。動じず、いかにも作家らしい“哀悼の言葉”を呼吸するかのよう

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#特撮のDNA 展でゴジラ漬けになってきた

#特撮のDNA 展でゴジラ漬けになってきた

どどん。
これが何だかわかる人は、かなりの「通」です。

シン・ゴジラの尻尾!!!

『特撮のDNA - ゴジラからシン・ゴジラまで』展へ行ってきました。この迫力の造形物が、1月27日(日)まで蒲田で見られます。

特撮の魅力って何だろう?

精巧なミニチュア都市、怪獣やヒーローの造形、それらに命を吹き込む着ぐるみ、公害や差別、災害などの社会問題を反映させた物語、破壊衝動・・・

挙げたらキリがな

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大事なのは、補い合うこと。『タリーと私の秘密の時間』

大事なのは、補い合うこと。『タリーと私の秘密の時間』

前回書いたシフト制映画鑑賞で妻が最初に観た映画は『タリーと私の秘密の時間』でした(もう上映は終わっているはず)。

今思えば、なんだか運命的な気さえします。

「わたし、ひとに頼れないの」──仕事に家事に育児と、何ごとも完璧にこなしてきたマーロだが、3人目の子供が生まれて、ついに心が折れてしまう。そんな彼女のもとに、夜だけのベビーシッターがやって来る。
(公式サイトより)

『マッドマックス 怒り

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夫の育休中に「こどもができたら妻は映画館に行けない?」で考えた技

夫の育休中に「こどもができたら妻は映画館に行けない?」で考えた技

「こどもができたら、母親はなかなか映画館に行けない」

8月に第一子が生まれるより数年前、周囲の父親業をしている男性陣から聞いた言葉です。

無類の映画好きで、ほぼ毎週末映画館に通っている僕は、自然と周りの人とも映画の話をよくするのですが、「嫁に内緒で一人で観てきた」と言う何人かのパパさんたちの話を聞くたびに、そりゃねーべと理不尽に思ったものでした。

自分が奥さんだったら旦那が隠れて一人映画に興

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