日本の停滞感とデモグラフィ

色々と爺さん権力者たちのせいにしがちだけれど(俺もな)、最近の日本ではデモグラフィックの副作用としての停滞も始まってるなと感じる。
五年ぐらい前から気になり始めていたのだけれど、若年層の倍のボリュームがあり金銭的余裕もある中年層のせいで、時代の動きが鈍くなっている。

日本人の大多数が見知るに至るような大手クリエイティブの作品群(映画、ドラマ、小説、漫画、CM、アニメ、テレビ番組)の大部分が、この世代によって好まれたものの焼き直しで、新しい世代の感覚に合わせて変化していない。

中年になると、年を取ったと思いたくない、いつまでも自分たちが主人公でいたいという欲求が強くなる。自分たちの感覚に一致する最新クリエイティブ作品群は、そういう心理に「それでいい。別に時代は動いていない。自分たちはまだまだ若い」という安心感を与えてくれる。

だけど世界は、新しい時代に育った新しい世代に牽引されて、ものすごい勢いで変わっている。
中でも我々が「だって俺ら生まれたときからずっとそれが当たり前だったし」という理由で否定できなくなっていた、でもあってはならないもの(筆頭が差別)が、次々否定されている。

大人には王様が裸だと言えない。が、若者たちには言える。そこで若者たちを賢者と崇め敬うのではなく、彼らが可視化するさまざまから汲み取れる真実と、真摯に向かい合おうではないかという姿勢が、わりと洋の東西を問わず広がってきたと思う。それがものすごい前進をもたらしている気がする。

そして、その流れから日本が取り残されてる感じが半端ない。特になんか、SNSが妙に煮詰まってきたここ2、3年ですごく悪化しているような。

(ツイートまとめ)

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