#6 気分だけでも愛玉子
「愛玉子」:オーギョーチーは魅惑の琥珀色ゼリー。
愛玉子との出会いは、横浜中華街。
色々美味しくいただいた食後のサービスで出てきた、ツルツルでプルプルで爽やかなデザート。見た目はシンプルだけど、照明に照らされてキラキラ光ると本当に琥珀みたいでとても綺麗だったのを覚えています。
中華料理のデザートと言えば、マンゴープリンや杏仁豆腐の方がポピュラーです。
愛玉子はメニューに写真入りで載っていても、見た目で埋もれてしまう地味子。そういうところ、愛らしいじゃないですか・・
愛玉子(アイギョクシ)はクワ科イチジク属の植物で、ペクチンが多く含まれているため寒天などのように加熱しなくても液体を固める性質があります。ガーゼなどに種子を入れて、水の中で揉み出すだけでゼリー状になるのです。
台湾の迪化街で、種子が売られているのを見た事があります。ちょっと不気味な見た目だったな・・
日本でも製菓用品店など、手に入る場所はあると思います。
わたしが住むジャカルタは只今乾季。
朝夕は割とカラリとしていますが、日中は光がグサリと刺さるほど強く、南国の裏の顔をチラつかせます。
何か冷たいものが食べたくなるけど・・・冷蔵庫にフルーツは何もない。
アイスクリームじゃもったり濃すぎるし、そんな気分でもない。
ゼリーみたいなつるんとしたのがいいな。
という時に食べたい、愛玉子。
「愛玉子」て名前、水の中で揉み出すと固まる性質を発見した人の娘さんの名前「愛玉」が由来とか。
かわいい娘だったんだろうな・・と妄想。
ああ、爽やかなつるつる、食べたい。作りたい。
ジャカルタのスーパーマーケットでよく見るゼラチン代わりのアガー。
豚由来のコラーゲンが原料の可能性があるゼラチンは、イスラム圏ではほとんど見かけません。
アガーは舌触りではゼラチンに負けるけど、透明感があるので涼やかな愛玉子もどきを作るにはピッタリかも。
●愛玉子みたいなつるつるゼリー
<材料:2人分>
・ゼリー
アガー 小さじ2
砂糖 小さじ1
水 200ml
・シロップ
レモン果汁 小さじ2
はちみつ 小さじ1
砂糖 小さじ1/2
水 200ml
クコの実 お好きな分
<作り方>
①アガーはダマができやすいので砂糖と先に合わせ、小鍋に先に入れて水を少しずつ加えながらゴムべらで混ぜ溶かす。
②弱火にかけてアガーと砂糖を完全に溶かす。透明感が出たら火から下ろす。粗熱を取り、容器に入れて冷蔵庫で冷やす。
③シロップは、水を耐熱容器に入れて砂糖とはちみつを加え電子レンジ(600W)で1分ほど加熱し完全に溶かす。粗熱が取れたらレモン果汁を加えて冷蔵庫で冷やす。食べる前にクコの実をシロップに入れておく。
④器にシロップを入れ、スプーンなどですくったゼリーを入れて召し上がれ。
こちらのアガーは、香りが付けてあるみたい。
ちょっと雑味もある。
でも・・よく冷やしてレモンを効かせたらとても爽やかで、はちみつの色味が琥珀の透明感を演出してくれて、この暑さにはたまらなく合う気がする。
●今聴きたい1曲:大きな河と小さな恋 / amin
この歌を流したら、せめて横浜中華街にいる気分にはなれる。
上海出身のaminさんの「大きな河と小さな恋」。
結構前にサントリー烏龍茶のCMに使われていた、aminさんのお名前を広めた曲。
中国語を歌で聴くと、サラサラした質感で丸くて優しい感じがするんです。
aminさんの歌声の透明感も相まって、涼しくなる気がするのはわたしだけなかな。
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