【函館】(4/5)最強深化、函館「大門」の酒場がすごすぎて感動して、ついつい呑み過ぎ一泊二日旅 2024年2月3日(土)-4日(日)
大門の名店「割烹 魚清」には完全に満足させられました。素晴らしい酒場が、思っていたとおり函館に、そして大門界隈にありました。直感で選んだ「割烹 魚清」でしたが、結果は大当たり。でも、「におい」を求め、まだまだ大門の夜は続いたのでした。
⚪︎大門・松風町「日本酒バー やまいち」
続いて、大門のはずれの方にある「日本酒バー やまいち」を訪れます。大門は、大門横丁があるあたりが一番にぎやかに感じられ(それも観光客を中心に)、「やまいち」があるあたりは落ち着いた雰囲気です。
木製のカウンター席に通され、「今日は特に寒いですね、函館はマイナス11度まで気温が下がりました」と、知的で落ち着いた雰囲気の上品な女性(後から女将さんだとわかります)が迎えてくれます。
「きき酒セットは900円で3種類日本酒を選べます。ただし、来店時は一回のみで、それ以外は600円から900円の日本酒を注文いただく形になります」とシステムを教えてくれましたので、「では、そのきき酒セットで」と伝え、呑んだことがない3銘柄、「上川大雪」「古伊万里 前(さき)」「凌駕」を指定します。
まずは右手の日本酒からきいてみてください、と言われましたので、そのとおり2016年に上川町に新設された「上川大雪 当別純米 生 彗星」をいただきます。
心地よい酸味、米の柔らかな旨み、くいくいと盃が進みそうな軽快さもあって、実に美味しいです。
続いて真ん中、「古伊万里 前 純米吟醸」は、より甘味と旨味が濃くなった芳醇な味わい。九州の日本酒によくある、トロピカルな甘味を感じる旨酒です。
⚪️超希少酒に思わずため息
最後「凌駕 特別純米 無濾過生原酒 袋吊り雪中熟成 1/48」です。このところ日本酒好きから大注目の新潟の一本で、呑んでみたかった銘柄です。
ですが、こちらの一本、48本だけ小仕込みで醸され雪中熟成させられた、超希少な酒となります。あらゆる味わい・香りが溢れ出て、贅沢な一本でした。感想も出てこず、ただただ脱帽のため息です。函館でこの酒に出会えて、ラッキーです。
お通しお持ちしますね、と供されたのは、奈良漬とクリームチーズ、大根と鶏肉の煮物、南瓜のサラダとミニトマトを盛り合わせたもの。
奈良漬とクリームチーズを一緒に口に含み日本酒を流し込むと、日本酒の香りと甘さが引き立ちます。
女将さんから一本の日本酒を勧められます。上川大雪の杜氏を務める川端氏が指揮をとり、函館市内にある「上川大雪 御陵乃蔵」で醸された一本です。
上川大雪酒造が函館市内に蔵を建て、函館市民に応援されて生まれた酒ということで、こちらも純粋にストレートに甘味と旨味とキレのバランスが良く、一番最初に呑んだ「上川大雪」に通ずる呑み心地の良さが際立ちます。
さて、和服姿がよく似合うご主人が店に顔を出されます。夫婦二人で営む日本酒バーのようです。
そして、40種ほどある銘柄の中から、続いて長野「黒澤 きもと純米 80」をご主人に注文すると「旨いですよ、世界の酒ですから」と一言。
あ、と気づき、にやっと笑いながら「世界のクロサワっすね」と返すと、「あ、そうですそうです」とご主人。見た目は和服姿でぴしりとしているが、話すと愉快な方のようでした。
酒肴は、品目が多くはありませんが、酒が進みそうなものが揃っていたので、その中から「砂肝ポン酢和え」を注文しますと、これがいい酒肴でした。コリコリ噛むほどに旨味が出てきます。
手が空いたご主人と女将さんに、函館に家族で来ていること、ムスメのたっての希望で元町あたりを散策したことや、大門を中心に呑み歩いていることなどを話し、お二人からもいろいろ函館のことを教えてもらいました。
なんでしょう、この上品な日本酒バーを経営されているのもお似合いですが、なんとなくお二人とも芸術家のような雰囲気も漂わせています。
素晴らしい人柄のご主人と女将さんがカウンターに立つ大人の酒場「日本酒バー やまいち」は、大門の隠れ人気スポットの一つなのでしょう。
⚪︎北海道のワインと日本酒が楽しめる「函館魚販」
いったんホテルがある方面、大門・若松町にある「函館魚販」を訪ねます。なんともユニークで、仏壇店を居抜き活用した、北海道のワインと日本酒が楽しめる、カジュアルでオシャレな魚販店兼カフェ兼酒場といった店のようです。
入店すると、店の隅のテーブル席に先客二人。お好きな席どうぞ、といわれたので店内真ん中の大テーブルを一人で使わせてもらいます。
ソラチビールとニシンのネギみそ和えのCセット980円をまずは注文し、日本酒が続いていた舌をリセットさせます。ニシンのねぎみそ和えも懐かしさを覚えるいい酒肴です。
⚪︎郷土料理「紅鮭飯寿司」がとても旨い
続いて、蘭越町にある松原農園のナイアガラで醸したスパークリングワインをいただきます。これがまたスッキリしているのですが、香るナイアガラ感が最高です。ずっと嗅いでいたい、いい匂いです。
「紅鮭飯寿司(べにさけいずし)」を注文します。「飯寿司」とは、魚と野菜と麹を混ぜ込んで乳酸醗酵させた寿司で、北海道の郷土料理です。
これがまた旨いのです。これぞ郷土料理。いいですね、道産のビールとワインを呑みながら、ニシンと飯寿司をいただく幸せ。またもやつくづく、函館に来てよかった、と思いながら楽しく過ごすのでした。
熱心に北海道の酒とワインと郷土料理について教えてくれた、若い店主にも大感謝です。
(5/5へつづきます。)
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